116 / 193
番外編
16
しおりを挟むもしかしたらこんな変装しなくても潜入出来たんじゃ無いかと思う
いや、もしかしたらじゃない必要ないんだと分かった時には遊馬へと指示を出し歩く不利をしカジノの様々な場所に盗聴器をセットした
「 此処に居る連中の半分以上は質が悪い 」
「 そうなんっすか!? 」
「 もしかしたら殆どだね。個人での2000人は入れる豪華客船を所有してるなんて日本で颯含め数人ぐらいしかいないでしょ 」
「 颯さんも持ってる事が驚きなんっすけど.... 」
カジノをやってる中央から端に離れた場所にて酒をのみながらトランプをいじって遊ぶ俺は馬鹿らしいと思えてきた
「 この客船を何処かで見た事あると思ったら、ラスベガスにカジノの王と呼ばれてる男に一人娘いるんだけど。クインテット・ゴッデス号 クインテットとは5を意味する、所有する中で5番目って事だよ 」
ハートのキングをテーブルに置き、その横に残りの4枚の種類のクイーンを並べ、その中の一枚であるハートのクイーンを持つ
「 ゴッデスは英語で女神、愛する一人娘に渡すプレゼントとしてキングはこの船を与えたんだよ。女神と名のついた船をクイーンにね 」
「 ....そのキングの娘さん?が何故、悪い奴と御客として招待してるんですか 」
その辺りは考えてと思うんだけど
今日は地道に調査するのから調べるのまで全部、実技のお勉強として丁寧に教えていく
「 そりゃ、お金持ちの娘さんがやることなんてその地位を使ったお金儲けか又は誰かに唆されたか.... 」
前に俺の仮の両親が、騙されるとは知らず颯の父親に株を売りそしてその半分以上は倍となって返ってくると信じて、詐欺にあった
まだあれは株による詐欺だけど、今回のは技術を売買する国絡み
一人二人の命で済む話では無くなってることを娘さんは知ってるのだろうかと疑問になる
「 もし促されたら止める必要がありますね 」
「 それは警察の仕事なんだけどな。俺達の目的はあくまでも取引同士の人物の情報収集だよ 」
海軍が居た辺り、日本警察も海軍もまた賄賂をもらって黙ってるのか、それともほんの観光ついでにやって来たお嬢様の極楽かと思って放置してるのかは....きっと後者だ
海軍は海上の安全を守る程度に雇われた数人程度、この人数を守るには警備ががら空きすぎる
「 いや、待て.... 」
「 どうしたんですか? 」
「 もしかしたら.... 」
ある仮説が浮上し、盗聴器がバレないかの見張りをしてた為にその場に遊馬を置き去りにしカジノから外へと出た
辺りに人気のない通路へとやって来た俺は、陽妃からのメッセージに返せないことに申し訳なく思いながらある人へと通話をかけた
「 颯?ちょっと気になる事あってさ。時間ある? 」
" 手短にな、なんだ? "
「 颯なら豪華客船乗ってたら警備何人配置する? 」
スマホを肩と耳で固定しポケットにいれていた人物の描いた紙を数枚捲りながら顔を確認していく
" ウェイターに見せ掛けて200人。警備の姿をしたのが100人、後は逆に紛れさせて300人。2000人の船なら、500人は警備に使わす "
「 やっぱりそうだよね。可笑しいと思ったんだ 」
" なんだ? "
「 警備が200人もいないんだ。一般人に紛れてるのかな.... 」
流石に新人の警察とかを含めて海軍の顔を全て把握してるわけじゃない
俺が知ってるのは悪名高い人達やそのグループに所属する幹部や、名前を聞く部下のみ
新顔さんは正直分からないと言えば、電話越しで颯は鼻で笑った
" 俺なら足音や服の擦れる音で警察か一般か、悪人か判断できるがな? "
「 俺は君ほど耳はよくないからね.... 」
" その為に、俺の愛犬を迎かわせた筈だが? "
「 へぇ? 」
愛犬、颯が首輪を着けてまで可愛がってるのならそれだけ彼の技術と同じものを学んでるのだと察した
" 我が愛犬は有能だ。コキ使ってやれ "
「 はいよ 」
話しは一旦終えたのだが、其処で颯は少し待てと俺に言ってから敢えて電話越しにまで分かる程、大袈裟な演技をした
「( 陽妃は知りたがりかな )」
きっと盗み読みされるように連れてきた秘書さんの電話がかかってくれば、陽妃が立ち去ったと同時に二人は本心を告げる
" 情報を引き出すだけ引き出して殺せ。許可する "
「 拷問は得意じゃないけど、分かったよ。それじゃ終わったらまた連絡するよ....殺せね。この状態で....? 」
きっと逆の言葉だとは分かる
俺達の素性がバレる事なく事を荒立たせず情報を探って引き出せと言ってるのだろ
黒澤さん声からして、かなり今回の内通者が居たことに機嫌が悪いと分かる
スマホを置き一つ息を吐いてからひとりぼっちで寂しがっていそうな、颯の愛犬の元に行くことにした
「 せんぱぁぁい.... 」
「( あ、ワンコ )」
変装してても分かるほど、うるうるに瞳を涙で溜めて走って来たこの子のはまさにワンコだった
なら、犬らしく犯人の匂いは分かるだろね?
「 君の実力を見るよ。顔を見ずに警官と悪人を見抜いて分別してみて 」
「 俺、嗅覚と耳がいいんで任せてください! 」
うん、やっぱりワンコだ
でも颯が来させた位には期待させて貰おうかな
今回はこの子が居るから楽かもしれないと心の中で5秒だけ期待した
「 うぅ、匂いが混じってわかりません....鼻が曲がる.... 」
「 今から海にでも落とそうか?ん? 」
颯、この子にはもう少し訓練を積ませよう
0
あなたにおすすめの小説
平凡ワンコ系が憧れの幼なじみにめちゃくちゃにされちゃう話(小説版)
優狗レエス
BL
Ultra∞maniacの続きです。短編連作になっています。
本編とちがってキャラクターそれぞれ一人称の小説です。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
俺にだけ厳しい幼馴染とストーカー事件を調査した結果、結果、とんでもない事実が判明した
あと
BL
「また物が置かれてる!」
最近ポストやバイト先に物が贈られるなどストーカー行為に悩まされている主人公。物理的被害はないため、警察は動かないだろうから、自分にだけ厳しいチャラ男幼馴染を味方につけ、自分たちだけで調査することに。なんとかストーカーを捕まえるが、違和感は残り、物語は意外な方向に…?
⚠️ヤンデレ、ストーカー要素が含まれています。
攻めが重度のヤンデレです。自衛してください。
ちょっと怖い場面が含まれています。
ミステリー要素があります。
一応ハピエンです。
主人公:七瀬明
幼馴染:月城颯
ストーカー:不明
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
内容も時々サイレント修正するかもです。
定期的にタグ整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
優しい檻に囚われて ―俺のことを好きすぎる彼らから逃げられません―
無玄々
BL
「俺たちから、逃げられると思う?」
卑屈な少年・織理は、三人の男から同時に告白されてしまう。
一人は必死で熱く重い男、一人は常に包んでくれる優しい先輩、一人は「嫌い」と言いながら離れない奇妙な奴。
選べない織理に押し付けられる彼らの恋情――それは優しくも逃げられない檻のようで。
本作は織理と三人の関係性を描いた短編集です。
愛か、束縛か――その境界線の上で揺れる、執着ハーレムBL。
※この作品は『記憶を失うほどに【https://www.alphapolis.co.jp/novel/364672311/155993505】』のハーレムパロディです。本編未読でも雰囲気は伝わりますが、キャラクターの背景は本編を読むとさらに楽しめます。
※本作は織理受けのハーレム形式です。
※一部描写にてそれ以外のカプとも取れるような関係性・心理描写がありますが、明確なカップリング意図はありません。が、ご注意ください
【完結・BL】胃袋と掴まれただけでなく、心も身体も掴まれそうなんだが!?【弁当屋×サラリーマン】
彩華
BL
俺の名前は水野圭。年は25。
自慢じゃないが、年齢=彼女いない歴。まだ魔法使いになるまでには、余裕がある年。人並の人生を歩んでいるが、これといった楽しみが無い。ただ食べることは好きなので、せめて夕食くらいは……と美味しい弁当を買ったりしているつもりだが!(結局弁当なのかというのは、お愛嬌ということで)
だがそんなある日。いつものスーパーで弁当を買えなかった俺はワンチャンいつもと違う店に寄ってみたが……────。
凄い! 美味そうな弁当が並んでいる!
凄い! 店員もイケメン!
と、実は穴場? な店を見つけたわけで。
(今度からこの店で弁当を買おう)
浮かれていた俺は、夕飯は美味い弁当を食べれてハッピ~! な日々。店員さんにも顔を覚えられ、名前を聞かれ……?
「胃袋掴みたいなぁ」
その一言が、どんな意味があったなんて、俺は知る由もなかった。
******
そんな感じの健全なBLを緩く、短く出来ればいいなと思っています
お気軽にコメント頂けると嬉しいです
■表紙お借りしました
借金のカタで二十歳上の実業家に嫁いだΩ。鳥かごで一年過ごすだけの契約だったのに、氷の帝王と呼ばれた彼に激しく愛され、唯一無二の番になる
水凪しおん
BL
名家の次男として生まれたΩ(オメガ)の青年、藍沢伊織。彼はある日突然、家の負債の肩代わりとして、二十歳も年上のα(アルファ)である実業家、久遠征四郎の屋敷へと送られる。事実上の政略結婚。しかし伊織を待ち受けていたのは、愛のない契約だった。
「一年間、俺の『鳥』としてこの屋敷で静かに暮らせ。そうすれば君の家族は救おう」
過去に愛する番を亡くし心を凍てつかせた「氷の帝王」こと征四郎。伊織はただ美しい置物として鳥かごの中で生きることを強いられる。しかしその瞳の奥に宿る深い孤独に触れるうち、伊織の心には反発とは違う感情が芽生え始める。
ひたむきな優しさは、氷の心を溶かす陽だまりとなるか。
孤独なαと健気なΩが、偽りの契約から真実の愛を見出すまでの、切なくも美しいシンデレラストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる