女王蜂転生〜 色彩の書 〜

獅月 クロ

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☆御気に入り100記念☆ 本編では語られない視点

ネイビー視点 ~ 俺からのプレゼント ~

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二十四話迄

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女王蜂は城の外に出る事はない
出て移動するときは、その巣から離れらという意味があり
そこに住む子も雄も、他の者達に食糧となる事を許すことになる

彼奴はそれを知らない
城から出さないようにしてる者達によって止まってるだけであり、外に出たいだろ

「 ………… 」

話しかけるタイミングを失ったまま、
夜になれば屋根の上に座って月を眺めてる姿を知っている
その背中は、俺まで胸が苦しくなるほど寂しいものだ

「 ……どうやって話し掛けるか 」

彼奴が思ってる以上、俺は怒ってはない
女王蜂なのだから雄を作るのも繁殖するのも、
本能であり、魔物達の為なのだから問題はない
俺にも、三人目、四人目と孕ませてくれたら良いだけだ

だが、こんなにも会話をしてない日が続くのは初めてであり
このまま二人目を孕ませて放置されるなんて有り得るだろ、それは避けたい

どうやって話し掛けるか……
其ばかりを考えては、魔界にある町で見掛けた不細工な猫をプレゼントしたのだが、反応が悪かった

彼岸花のように、嫌がっててかも知れない

「 はぁ……プレゼント、一つ考えられないなんてな…… 」

中庭に生える、茶色い枯れ掛けた雑草を引き抜きながら溜め息を漏らす
烏のように、気に入りそうな花を探してくるか……
そんなの似たようなものを渡したくはない

流石に、また花やらぬいぐるみは無いなと思っていれば最近、やっと聞きなれた足音に手を止める
気配を消すこともなく背後から来る様子に剣に触れる気も無い

「 この城、一番の騎士が草抜き?それとも、花弁占いでもしてるの? 」

「 ………… 」

言葉を返すか、いや…面倒だな
掴んでいた草を軽く投げては立ち上がり、声のする方へと視線をやれば
魔物とは思えないほど、金色の髪を揺らし空色の瞳は、赤黒い牛の角が似合わない
爽やかに笑う表情には警戒心はなく、
変わりに俺に向ける興味がある子供のよう

「 悩み事なら聞くよー?特に、ルイの事は前世からよーく知ってるからねぇ 」

「 俺に教えてもいいのか? 」

「 別にいいよ。一つ教えても、二つ、三つと知ってるからね 」

こう言うタイプの奴は賢いのは知っている
人の困る様子を見て楽しんでは、魚に餌を与えてる程度
釣ることさえ出来るのに、餌を与えて鑑賞してるだけ…質が悪いと思いながら問う

「 なら……なにをプレゼントすれば喜ぶ?花も、物も気に入らないようだが…… 」

「 プレゼント作戦?フフッ、普段なら悪くないけどね 」

普段、と言うことは今は違うのだろ
彼の答えを待てば、丁度よく現れたハクへと手招きする
嫌な奴等が増えていく

「 良いところに来た、ハク君って何でも作れちゃう? 」

「 手先は器用ですが、ある程度の完成の物を見れば…… 」

「 大丈夫、大丈夫。完成は此処にあるから 」

「「 ?? 」」

俺達揃っては首を傾げた
こいつは、俺の方を見て完成は此処にあると言った
その事が全く理解できずにいれば、彼は場所を移動したいと告げ、俺達は余り使わない空き部屋へと来た

「 ほら、脱いで脱いで。君の型が必要だから 」

「 は? 」

「 いいから脱いで~ルイが喜ぶプレゼントだよ 」

「 …………わかった 」

やっぱり元人間の考えは分からない
部屋に来た途端に脱げと言う
服を脱ぐことに抵抗は無いために、布を外し下着すら取っ払い全裸へとなれば、彼は感心したような声を漏らす

「 へぇ……結構立派…… 」

「 それで、ネイビー様を脱がしてどうするんですか? 」

片手を腰へと当て、何をするのか聞いていれば、変わりに問い掛けたハクの言葉と共に彼は俺の陰茎に指を差し告げた

「 折角だし、ディルド作ろうよ 」

「「 ディルド? 」」

聞き慣れない単語に傾げては、彼は魔法で片手にメジャーを取り出せば、俺の前へとやって来て片手を臍へと触れる

「 なに、するんだ…… 」

「 そう警戒しないで、ちょっと勃起させてサイズ測るだけだから~。ルイって玩具好きなんだよね。其々のディルドあったら喜びそうじゃん? 」

「 全く意味がわからん…… 」

本当にコイツはなにをしたいんだ……
人間とは、変なことをする

「 ……ネイビー様のこれを作ると…?材料は 」

「 壊れ辛いゴムか、あ、金属でもいいよ。冷たいけど 」

「 では、持ってきます 」

ハク、今……離れられたら困るんだが
片手を掴み止めようとした俺に、コイツのいい笑顔を向けてきた

プレゼントを考えてもらうのを頼んだのが、間違いだと思うほどに、後悔をした

「 さて、座って~。勃起させてあげるぐらいは俺も出来るよ 」

「 ……交尾をしなければ雄は興奮しないが 」

言われた通りに適当にある古びたソファーへと座れば、太股に触れたコイツは萎えている陰茎に指を滑らせ、内腿やら撫でてから囁く

「 想像して……ルイに触られてるって…… 」

「 彼奴に…… 」

「( 流石、魔物……素直で真面目だね )」

くつりを笑ったコイツを気にする余裕もなく、ルイが触れてきた時の事を思い出す

「 俺が触るより、自分で触る方がいいかも……やってみて 」

「 嗚呼……ルイが……触る…… 」

陰茎から手を離したコイツを放置し
最初の日に、ルイが触れてきたのを思い出し片手を片手を腹筋から胸板へと撫でる
俺の筋肉を綺麗だと誉めては、徐々に胸板や乳首へと触る手に、吐息は漏れる

「 はっ…… 」

「( へぇ、ちょっとは可愛い…… )」

想像しながら触ることなんて無く、こんなにも思い出しただけで身体が痺れてくるのかと思う
緩く勃起した陰茎が視線の先にあり、これを意味もなく擦るルイを思い出せば、妊娠中のこの女体寄りの身体は興奮を覚える

「 はっ、っ……これ、駄目だ……中が、疼くだろ…… 」

「 ふふっ……じゃ、突っ込んであげる 」

「 なっ!?意味が……っ!! 」

油断した……興奮して、頭が朦朧として判断が遅れた為にソファーに倒されたときには、雄の陰茎は孔へと押し当てられる

「 待て、俺は…彼奴が……いい、彼奴だけだ……くっ! 」

「 だからだよ……嫌がらせ…… 」

「 !! 」

少しでも気を許したのが間違いだった
こんな奴に犯されるほど、俺はルイにプレゼントすることばかりに気を取られていたのか……

深々と入った雄の陰茎に目を見開き、腕へと爪を立てれば腰を打ち付けられる

「 っ、くっ……ッ! 」

「 へぇ……本当、中は……女の子みたい……。ヌルヌルしてさ……締め付けてくる…… 」

「 ぐっ、やめっ、やめて、くれ……ぁ、っ! 」

「 はっ、じゃ……ルイにされてると、思ったら……? 」

「 るいに、ぁ、あっ……くっ、ん! 」

酷い雄だ……
俺が彼奴を考えるだけで、この身体は理性に関係無く反応するのを知ってるようで
擦られる度に意識する記憶に、また交尾して欲しいと願ってしまう

「( ルイに……擦られたい……おくに…… )」

彼奴ならもっと荒く腰を揺らして、射精を促し本能のままに擦り上げてくる
けれど、コイツは敢えて反応を伺うように浅いから腹が立つ

「 彼奴は……そんなに、生温くない…… 」

「 へぇ……じゃ、こう? 」

「 !!っ、ぁ、あぁっ! 」

奥へと突かれた瞬間に卵が持ち上がる感覚に、
背筋に感じる冷や汗に、違う恐怖が迫る
このままされ続けたら割れるんじゃ無いかって思い、引き腰になった身体を反らし
骨盤辺りを掴まれるまま幾度と無く腰を揺さぶられ、強引に射精を促される

「 っ、くっ……ぃ、あっ、っ……! 」

「 はっ……ふっ…… 」

止めてくれ、と言ったところで思う壺だろ
人を見下し嘲笑う顔がよく似合うコイツの、本当の表情を見ればルイはどう思うか
嫌ってくれるか、それとも受け入れるのか……
こんな、雄を犯すような奴を……

「 っ……さい、あく……ぁ、くっ……! 」

逃げる事さえ出来ないまま、肉棒を締め付け胎内を震わせて精子を吐いた俺に、彼は軽く笑っては中から引き抜く

「 はっ……君は、オナホの方が向いてるよ……。ルイに抱いてって願うのが一番のプレゼントじゃない? 」

「 っ……御前を好くことなんて、無い……出ていけ、出ていってくれ!! 」

「 アハハッ!! 」

ルイ、あんな奴の何処がいいんだ……
軽く笑っては服を整えて部屋から出ていった彼奴は、廊下でハクと話しては姿を消した

誰もいなくなった部屋で、鼻先が痛くなり涙を浮かべれば扉が開いた

『 ハク~って、あれ……えっ…… 』

「 っ……? 」

何故、このタイミングで来たんだ……

溢れる涙を誤魔化す事も出来ずに、目が合えばルイは扉を閉めてから急いでやって来た

『 おい、何があったんだ!? 』

「 っ………… 」

『 ネイビー……? 』

俺は結局、彼奴の思う壺なのだろ
泣きながら、その身体を抱き締めて只言う言葉はこの身体を掻き消して欲しかった

「 ……抱いて、くれ 」

彼奴ではなく、御前がいい……
卵がデカく無い間なら嫌じゃないだろ……
プレゼントなんて考えていたが、今はそんな余裕無く
只、抱いて欲しいと願えばルイは髪に触れ、
撫でては目線が合えば口付けを重ねた

『 ……はっ、そんな身体で誘われたら……興奮する…… 』

「 いい……しろ……好きなだけ、やってくれ…… 」

仲良くなる方法は分からないが
それでも雄と女王蜂である以上、
身体の関係が一番手っ取り早かった

ソファーへと仰向けにされ、開かれた脚を自ら持てば、ルイは衣服を乱すこと無くズボンから陰茎を取り出し濡れた部分へと埋め、肉壁を擦り上げる

「 はぁ、ぁ、あっ!これ、ぁ、んっ! 」

『 ……? 』

これだ、ルイの肉棒にしなかやかな腰の動きは腹側が膨らむほどにボコッとさせ擦る感覚に、他とは比べられないと声を漏らし、先走りを垂らし熱を求める

『 なに……ネイビー、えろっ……。すげ…興奮する…… 』

「 あ、はっ、ンッ!ぁ、はっ…… 」

俺を見て興奮するなら其でいい
理性的な涙を流し、脚を開き掴む手に力が入りながら、腰を打ち付け水音が響きながらルイは両手で腹筋やら胸板を撫でて
身体を落とし、舌先で身体を舐めながら腰を打ち付ける

これが、コイツのやり方だと実感し
脚から手を離し背中を抱き締め、羽の付け根の間に腕を回し、密着すれば時より卵をかする感覚に震える

「 ぁあ、ルイ……るいっ、んんっ、ぁ、アッ、ぁくっ、っ……! 」

『 はっ……っ……ネイビー……ンッ…… 』

もっと荒く、求めてくれ……

御前のオナホになるから、
腹の子へとその欲を放ってぶちまけてくれ

汗を滲ませ、互いの視線が合えば舌先を擦り当て舐め合いながら、内部を震わせ精子を放てばルイは引き抜き、俺の腹へと卵子と混じる欲を吐き出した

『 は……あぶね…… 』

「 っ……もう、いっかい、やろ…… 」

『 誘ってくれるんだ?ネイビー、エロッ……そういうの、スゲー好き…… 』

御前と繋がっていたい……
笑ってキスされる度に満たされる感覚のまま、挿入をするコイツに何度も犯される喜びを感じていた

……
…………
………………


「 ルイって、エッチな姿とか大好きなんだ。どう、こんなプレゼントって最高じゃない? 」

「 ……最高だと、思う…… 」

恥ずかしいほどに、言われた内容は確かに良いかもしれない

俺自身がプレゼントか……其で彼奴が喜ぶなら。

「 ははっ、でしょ~ 」

「 ……嗚呼 」

「 でも良かった。俺からのプレゼント、ちゃんと受け取ってくれて 」

「 ……嗚呼、ありがとうな 」

アランから受け取った性欲剤
これを飲めば、彼奴が興奮するほどのフェロモンの香りを放つことが出来るらしいのだが……
これを使って半ば強引に犯されるのも……悪くないな
 
抱いてほしい、と願えば仲直りは出来るのなら、それでいい

「 どういたしまして、雄同士仲良くしたいからね 」

「 ……嗚呼、そうだな 」

「( 私は、アランに聞くのを止めましょ。手段を選ばないなんて…… )」

一時、ハクがアランを避けてたのは気付いていたが
俺は少しだけだが、コイツとは仲良くなれそうだ

今は、アランより強力な敵がいるからな……

「 ルイさま…!羽根の、お返しですが…… 」

『 えー、いいのか?ありがとう~烏 』

「 彼奴さ……ウザいよね 」

「 嗚呼、ウザいな 」

俺達は気付いていた
着々と中級クラスになり、
“雄“としての素質がある野郎が一匹、ハエのようにうろうろしてるのが目障りで仕方無い

この城に、他にも雄がいるなんて認めない


________________________

ルイが不機嫌なのは見たくないアラン
その為なら手段を選ばない、非道な彼と

ルイの不機嫌が治れば何でもするネイビー
その為なら無茶なこともする、真面目な彼

その二人が意気投合したら……。


無性別の働き蜂とは違って“雄“は女王蜂以外とは繁殖出来ない
射精はしても、卵が増えることも産むこともないです
あくまでも、十%の雄は雌(女王蜂)のために存在する
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