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~ シルキー視点 ~
「 ずっと見てないで、もう寝ろ 」
『 ん、わかった....おやすみ輝夜 』
父親は将汰を家まで送ってから帰ってきた
色々言いたいことは有るだろうに、少しの小言で終わって仔犬迄許してくれた
何を考えてるのだろ、この人にとって仕事の邪魔になりそうなのは嫌だと思ってたのに....何故?
輝夜という仔犬は眠ってるから、それを見て優しく撫でてから手を離して父親へと視線を上げ、彼が背を向けて歩いていく方へと着いていく
この階にある寝室で、大きなキングベッドが置かれたふかふかの布団へと座った父親の横へと行き、ぬいぐるみを抱き締める
枕元にあるライトの灯りに調整する父親へと素朴な疑問を問い掛けた
『 なんで、輝夜....じゃなくて、仔犬許してくれたんだ? 』
「 ....元々日本での生活に落ち着いたら飼ってやるつもりだった。俺が忙しくて相手が出来ないからな、寂しくないように.... 」
そっと抱いてるクマのぬいぐるみ、父親が寂しく無いようにと幼い頃に買ってくれたのをずっと使っている
寂しくないように、まるで子供みたいな扱いだけど父親にとって私は子供か....
『 別に寂しくないし.... 』
「 本当にそうなら、一人部屋与えてるんだからそっちで寝るだろ? 」
『 っ.... 』
ガバッと被さるように腕を置かれベットに仰向けで倒れれば、父親は腹へと腕を置き布団を掛けながら笑みを溢す
寂しくないと言えば嘘になる....家族は唯一父親だけ、それなら甘えてしまう
『 ....お父さんが寂しがるから、寝て上げてるだけだし.... 』
「 ふっ、そうか。なら寝てくれ.... 」
寝かしつけるようにトントンと叩かれる事に次第に瞼は閉じていく
何気無く胸元へと寄れば、彼の心音が響く
『( そう言えば....しょーたに引っ付いても嫌じゃないの、お父さんのせいだ.... )』
人肌の暖かさがどれだけ心地いいのか知ってる
この人が甘やかすから自然と私は甘えん坊になったのだろ
「 おやすみ、シルキー 」
『 おやすみ....なさい.... 』
前髪に当たる柔らかな口付けを受けて
頭を撫でられるまま眠りについた
『 ......ん? 』
ほんの少し、眠ってからそこまで時間が経過してない位に
部屋の外から聞こえてくる鳴き声に目を覚ました
父親へと見れば私の腹に腕を置いたまま此方を向き横向きで寝てるために、起こさないようそっと抜け出してぬいぐるみを置き、廊下へと出る
『 あぁ....寂しいのか? 』
仔犬の夜泣きだろう、箱の中で鳴いてる声は海で聞こえた箱の中より鮮明に聞こえて声が大きいようにも見える
『 シー、お父さんが起きるから泣き止んで 』
軽く撫でても鳴く様子に、仕方無く抱き上げて腕の中であやす
綺麗にした身体のふわもこの背中を撫でて、落ち着かせていれば仔犬は泣き止んだ
『 よし、大丈夫....おやすみ 』
けれど、静かになったと思って箱に戻すとまた起きて鳴き声を上げる為に抱き上げてはあやすの繰り返し
『 ....仕方無い、ベッドで寝よう。明日....お父さんに怒られたら輝夜のせいにするからな.... 』
欠伸を噛み締めて、寝室のベッドへと戻る
ぬいぐるみを枕元へと置き
私が居ないことで仰向けへと寝返りをうってる、父親の横に戻れば背を向け
自分の顔辺りに仔犬を寝かせ身体を撫でていく
『 ....傍にいるから、ねんね 』
きっと兄弟と離されて寂しいのだろ
お母さんも恋しいはず、それなのに怖い思いをしたのに一人で寝れるわけがない
私なら絶対に無理だと思いながら、撫でていれば仔犬は静かになり眠りについていた
『( よかった....もう、寂しくないね )』
甘えん坊の寂しがり屋なのかな、そう思いながら二度寝をする
案の定....起きてから父親に“ 犬は床 “だ
なんて言われたが寂しがることを知って諦めてくれた
「 でかくなったら床で寝かすよう躾しろよ
」
『 分かった 』
「 ....ならいい。今日は必要なものを買いに行く。準備しろ 」
『 はぁい 』
仔犬はお留守番、きっと難しいから
スタッフのいるルームへと置かしてもらってから買い物へと出掛けた
途中で将汰を拾って....
「 娘が水没させたからな、買ってやる 」
「 すみません....ありがとうございます 」
そう、スマホの為に....
でもなんとなく将汰と買い物するのは嫌いじゃないから楽しいと思う
「 ん? 」
『 楽しいね、パンツ柄のスマホカバーあるかな 』
「 あったとしても俺は使わないし、きっと普通の携帯ショップには無いよ 」
軽く笑う私に、将汰は呆れながらも付き合ってくれる
わざと言ってるのを知ってるだろうか?
君の反応が面白いから、聞くんだよ
『 今日のパンツは何色履いてきたんだ!? 』
「 ....少し明るいピンクだよ 」
『 見せて! 』
「 見ようとしないで!! お父さん、止めて!! 」
「 あははっ 」
そんなに恥ずかしがらなくても、下着ぐらい良いのに
面白いね、しょーた
「 ずっと見てないで、もう寝ろ 」
『 ん、わかった....おやすみ輝夜 』
父親は将汰を家まで送ってから帰ってきた
色々言いたいことは有るだろうに、少しの小言で終わって仔犬迄許してくれた
何を考えてるのだろ、この人にとって仕事の邪魔になりそうなのは嫌だと思ってたのに....何故?
輝夜という仔犬は眠ってるから、それを見て優しく撫でてから手を離して父親へと視線を上げ、彼が背を向けて歩いていく方へと着いていく
この階にある寝室で、大きなキングベッドが置かれたふかふかの布団へと座った父親の横へと行き、ぬいぐるみを抱き締める
枕元にあるライトの灯りに調整する父親へと素朴な疑問を問い掛けた
『 なんで、輝夜....じゃなくて、仔犬許してくれたんだ? 』
「 ....元々日本での生活に落ち着いたら飼ってやるつもりだった。俺が忙しくて相手が出来ないからな、寂しくないように.... 」
そっと抱いてるクマのぬいぐるみ、父親が寂しく無いようにと幼い頃に買ってくれたのをずっと使っている
寂しくないように、まるで子供みたいな扱いだけど父親にとって私は子供か....
『 別に寂しくないし.... 』
「 本当にそうなら、一人部屋与えてるんだからそっちで寝るだろ? 」
『 っ.... 』
ガバッと被さるように腕を置かれベットに仰向けで倒れれば、父親は腹へと腕を置き布団を掛けながら笑みを溢す
寂しくないと言えば嘘になる....家族は唯一父親だけ、それなら甘えてしまう
『 ....お父さんが寂しがるから、寝て上げてるだけだし.... 』
「 ふっ、そうか。なら寝てくれ.... 」
寝かしつけるようにトントンと叩かれる事に次第に瞼は閉じていく
何気無く胸元へと寄れば、彼の心音が響く
『( そう言えば....しょーたに引っ付いても嫌じゃないの、お父さんのせいだ.... )』
人肌の暖かさがどれだけ心地いいのか知ってる
この人が甘やかすから自然と私は甘えん坊になったのだろ
「 おやすみ、シルキー 」
『 おやすみ....なさい.... 』
前髪に当たる柔らかな口付けを受けて
頭を撫でられるまま眠りについた
『 ......ん? 』
ほんの少し、眠ってからそこまで時間が経過してない位に
部屋の外から聞こえてくる鳴き声に目を覚ました
父親へと見れば私の腹に腕を置いたまま此方を向き横向きで寝てるために、起こさないようそっと抜け出してぬいぐるみを置き、廊下へと出る
『 あぁ....寂しいのか? 』
仔犬の夜泣きだろう、箱の中で鳴いてる声は海で聞こえた箱の中より鮮明に聞こえて声が大きいようにも見える
『 シー、お父さんが起きるから泣き止んで 』
軽く撫でても鳴く様子に、仕方無く抱き上げて腕の中であやす
綺麗にした身体のふわもこの背中を撫でて、落ち着かせていれば仔犬は泣き止んだ
『 よし、大丈夫....おやすみ 』
けれど、静かになったと思って箱に戻すとまた起きて鳴き声を上げる為に抱き上げてはあやすの繰り返し
『 ....仕方無い、ベッドで寝よう。明日....お父さんに怒られたら輝夜のせいにするからな.... 』
欠伸を噛み締めて、寝室のベッドへと戻る
ぬいぐるみを枕元へと置き
私が居ないことで仰向けへと寝返りをうってる、父親の横に戻れば背を向け
自分の顔辺りに仔犬を寝かせ身体を撫でていく
『 ....傍にいるから、ねんね 』
きっと兄弟と離されて寂しいのだろ
お母さんも恋しいはず、それなのに怖い思いをしたのに一人で寝れるわけがない
私なら絶対に無理だと思いながら、撫でていれば仔犬は静かになり眠りについていた
『( よかった....もう、寂しくないね )』
甘えん坊の寂しがり屋なのかな、そう思いながら二度寝をする
案の定....起きてから父親に“ 犬は床 “だ
なんて言われたが寂しがることを知って諦めてくれた
「 でかくなったら床で寝かすよう躾しろよ
」
『 分かった 』
「 ....ならいい。今日は必要なものを買いに行く。準備しろ 」
『 はぁい 』
仔犬はお留守番、きっと難しいから
スタッフのいるルームへと置かしてもらってから買い物へと出掛けた
途中で将汰を拾って....
「 娘が水没させたからな、買ってやる 」
「 すみません....ありがとうございます 」
そう、スマホの為に....
でもなんとなく将汰と買い物するのは嫌いじゃないから楽しいと思う
「 ん? 」
『 楽しいね、パンツ柄のスマホカバーあるかな 』
「 あったとしても俺は使わないし、きっと普通の携帯ショップには無いよ 」
軽く笑う私に、将汰は呆れながらも付き合ってくれる
わざと言ってるのを知ってるだろうか?
君の反応が面白いから、聞くんだよ
『 今日のパンツは何色履いてきたんだ!? 』
「 ....少し明るいピンクだよ 」
『 見せて! 』
「 見ようとしないで!! お父さん、止めて!! 」
「 あははっ 」
そんなに恥ずかしがらなくても、下着ぐらい良いのに
面白いね、しょーた
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