月が綺麗ですね~無銘の海賊と声無き人魚~

獅月@体調不良

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九話 囚われた海賊

01

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翌朝に目を覚ましたウィンドは彼の姿がないことに直ぐに気付き何時もの事だと思いながら服を掴む

『 シャワー...借りるか... 』

海の上の生活が長い海賊にとって真水は貴重だが唯一、キャプテンであるデリットの部屋の奥に備え付けられたシャワールームだけは自由に借りれる
前に航海士の部屋を与えられたときに許可を貰っているのだ

『 海水でもいいんだがな...ベトベトするか 』

人魚のウィンドにとって海水で身体を洗っても問題ないと思いながら部屋の奥の扉を開き脱衣場にて脱ぎ捨てていた服を置けば布で仕切られたカーテンの向こうに行きシャワーの蛇口を捻り水を出す
湯も出せるらしいがまぁいいかと、思いながら頭から洗い流し花の香りがする固形石鹸を掴み手で僅かに泡を立て其を全身へと付け、石鹸を少し洗い元にあった場所へと置けば手で身体を洗っていく

『 ...これは...っ! 』

不意に触れた裏の太股にある物へと指で撫でればそれが何かに気付き目で見れば眉は寄る

『 鱗...デリットは、気付いてるのか?いや、だが... 』

こんなものを見せたら気味悪がる筈だと他に無いか探せば其よりも多いキスマークの方が見てて恥ずかしくなるとウィンドは鱗を探し腰と、肩にもあることに息を吐く 

『 ...寝てるときになったか。それとも前から、いやそれならデリットがこれなんだ?位には聞いてきてもいい筈なんだが...寧ろ、背ビレも其なりに目立つんだが... 』

背骨へと手を滑らせれば撫でれば分かるほどぼこぼことしてる事に人間らしさが無くなってることに溜め息は漏れる

もし、死ぬ前に気持ち悪い魚類にでもなったらどうするんだと考えれば青ざめる

『 え、まさか...俺は人魚として死ねば、魚類になるのか!?深海魚とか...それこそ、デリットが嫌がるだろ... 』

出来れば若く居たい、同じぐらいの感覚だと嬉しいと思っていたがこうも魚っぽい鱗などが出てたら気持ち悪いなと一人落ち込み、石鹸で頭も全て洗えばシャワーで流し服を掴む

『 ...はぁ、時間がないってのも辛いな 』

やっと会えたと思ったらもう時間がない事にウィンドは服を着直した後にデリットがいつの間にか外していった自身の小物を付けていく 
腰にヒップホルスターをぶら下げ拳銃と銃弾を確認し太股に左のナイフ入れを付け
立て掛けていた剣を腰へと下げ他に無かったかと思い見渡した後、靴下を履き紐靴を履けば部屋を出る

まずは外の天気でも見るかと甲板へと脚を向けたデリットはやっぱり海風は好きな為に大きな背伸びをする

『 ふぁー気持ちいい。もっと早く海賊になってればよかったな 』

海風がこんなに気持ちよく晴れ渡る日が上る朝の空気を胸いっぱいに吸い込んでいればスタンと背後に降り立った音が聞こえれば彼は振り返る

『 お、おはよう。スクード。不寝番? 』

「 !! 」

背後に居たのはスクードであり、ウィンドな言葉通りの不寝番であり彼がおはようと告げようとするも首筋に見えた何ヵ所にもあるキスマークにあわあわとし、自分の頭に巻いていたバンダナを外せば彼の首へと巻き隠すようにスカーフの様に結べば満足げに笑ったところでウィンドは見つめる

『 ん?ありがとう。そう言えばスクードって...短髪で褐色肌だが...男っぽくないよな? 』

身長は其なりに有るけどと手術した時を含めて思い出せば前にデリットが言ってた" つるぺたの奴に興味ない "的な事を思い出せば手を伸ばしその胸へと触れた

「 !!!? 」

『 つるぺ...たぁ!! ガハッ!! 』

「 ...! 」

二発殴ったスクードは親切を無にしやがってと怒れば歩いてきていたデリットへと抱き着いた

『 みぞ、うちにはいった... 』

「 ウィンド、朝からなにセクハラしてんだ? 」

『 キャプテン...じゃ、まさか...お、女の子!? 』

デリットの言葉にウィンドは驚けば、スクードは顔を染めた後にふるふると首を振りデリットの胸元に顔を埋める

「 女、扱いはしてないが。女の子だよな?モノはねぇし?あぁ、それとおはようスクード。不寝番御苦労様 」

顔を下げたデリットにスクードはごく普通に口付け重ね挨拶をすればウィンドは目を見開く

『 なっ!?なにしてるんだ!! 』

「 御前と同じ事をしてるだけだろ?まぁ、スクードとはヤってないが...キスぐらい挨拶だろ 」

『 お、俺は認めない!! 』

何故かふてくしたウィンドはその場を走り去ればデリットとスクードは顔を見合わせ首を捻れば彼は久々にバンダナを外した彼の髪に触れ笑みを溢す

「 髪を伸ばしてはみないか? 」

「 ...嬉しい?伸ばすと。」

「 見てみたいだけさ。御前は似合いそうだ 」

「 !!伸ばす。邪魔....ならない....程度。」

「 嗚呼、楽しみにしてる。朝飯食いにいくぞ 」

スクードは軽く頷き離れればデリットの後ろに付いていきながら戦闘に揺れて邪魔な為に切っていた髪に触れれば少しは伸ばしてもいいかも知れないと内心思いながら食堂へと向かう
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