転生したら召喚獣になったらしい

獅月@体調不良

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一章 聖獣への道のり編

07

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「 初めまして僕はランケ。君達は? 」

『 コウガ…… 』

「 ブランシュだ 」

狼と言うよりテンションの高さからして犬っぽい感じの奴なんだが、子犬の俺が言えたことじゃないな

「 へぇ、うん!やっぱり聞かないや 」

尻尾を振ってそうな雰囲気だが重そうな長い尾は、犬科の特有の尻尾で見る感情表現は分からないよう
まぁ、目の動きとかで大体は把握できるのだが、
俺の隣に立つブランシュがずっとじっと見てることに胸の中で靄を感じる

綺麗な子だと思う、人型になっても美青年みたいになるだろう
緑色の体毛が尚更、神秘的であり美しさすら思わせる

「 余り寝床から出ないからな…。御前は何故、んな見た目をしてんだ? 」

『( 普通に聞いた~! )』

えっ、容姿って聞いていいもんなの?
俺は凄くブランシュが本来の大きさになったときに現れる、あの鎖やら枷の理由を知りたいんだが、聞いたら駄目なのかと思っていた
だが彼が初対面のランケに聞くぐらいには良いのだろう

本人がどんな返事をするのか見ていれば、彼は自らの身体を見た後に笑った

「 すごーく長生きした人に召喚されてね。一緒にいたらいつの間にか生えてたんだ! 」

「 生えてたって…… 」

『 生えるもんなのか?イメージじゃ、木の付近とかで永遠と寝てそうだが 』

人の寿命は瞬きほどと聞いていた
其なのにずっと長生きするものなのかと疑問に思えば、俺の問いが不味かったのかブランシュの視線が痛い

あれ、これは禁句だったのか?

「 彼女はエルフだった。エルフだけど少しして生贄にされてね。生きたまま数百年を過ごしたんだ 」

『 数百年……えっ 』

生贄にされたことを感付いたからブランシュの視線が突き刺さったのか
それでもエルフが召喚師になることも驚いたし、生贄にしてからそんなに生きるものなのかと疑問に思う
顔をしかめた俺に、ブランシュは此方に顔を向けランケの変わりに教えてくれた

「 元々召喚師に向いてるのは魔力の多いエルフ族だ。だが、人間はそんな温厚なエルフを捕まえてな、やれ森の守り神にとか。自然災害から逃れる為に生きたままの生贄を与えることがある 」

『 自然災害の為に生贄になるって…… 』

俺が住んでた日本がかなり古いときにも、神に生贄を捧げる儀式はあったよう
どの国も一度は経験したことのある生贄の儀式
そこで意味すらないのに命が奪われる
神は災害を与えることも無く、生贄を捧げられたところで見てるだけ
人間が何をしてるか、只見てるだけだからこそ
無意味だと知ったのは此処に来てライフに会ってからだ

「 エルフの寿命は永いからね。彼女は森の為だと言って、身体を大きな木にくくりつけられてからずっと祈りを捧げて生きていた。魔力も底を付き、ヨボヨボのお婆さんになって朽ちて逝ったよ 」

彼は聖霊であり主がいるからその場から動くことをしなかったのか
同じ様に傍に居たからこそ、白い毛並みが深緑に変わり苔や蔓と体毛が交じり合い
ほぼ植物と変わって、やっと此処に帰ってきたのか

「 そうか…… 」

「 あっ、なんかしんみりさせちゃってごめんね?僕は平気だよ。彼女と一緒にいる時間は楽しかったからさ 」

俺はずっと一緒にいる奴が、息を引き取るまで見ていられて、平気だろうか
ノアを思い出すと、その後の事が色濃い過ぎて薄れてきてるが
やっぱり親しい人の死を見るのは辛いだろう

「 だから御前は、俺を知らないのか? 」

「 ん?まぁ、そうだね!殆どの聖獣を知らないかな~。なんせ生まれてすぐにエルフに出逢って、森から動かなかったんだからね 」

生まれてすぐにエルフに出逢って、其処からずっと一緒にいたら此処まで成長するのか
ちょっとだけエルフの寿命が羨ましく思ったが口には出すことなく聞いていた

「 この世界に戻ってきたなら、色々見るといい。コウガ、行くぞ 」

『 お、おう! 』

あれ?案外、呆気なく去る事にしたブランシュに俺は其でいいのか?気になりはしないのだろうかと着いていきながら思い
背後を振り返ったところで、少し寂しそうに俯いたランケに心が痛む

『 案内とかしなくていいのか? 』

「 一緒に遊びてぇのか? 」

『 いや、そう言うわけじゃないが…… 』

何処と無く一人になったランケは、きっと話し相手を探してたのだと思った
俺が此処にきた時に仲間に中々入るタイミングを伺ってたように
彼が俺達を見て明るい顔をしたのはきっと、種族も似てるから嬉しくなったのだろう

「 同情するなよ。御前もいつか召喚された時に同じ事を経験する日が来る。命尽きるまで傍に居ることが 」

『 そう言うことじゃなくてな、話し相手とか…… 』

同情だと言われたら胸に刺さるものがある
けれどそこまで言わなくていいだろうとムキになった俺は脚を止めた

ブランシュも其に気付き此方を向けば、俺が顔を上げて声を発する前に吠え怒鳴った

「 経験のねぇ御前に彼奴が慰められるのか!?何も上手い言葉もかけれねぇ餓鬼が、同情心だけで仲良くできると思うな!! 」

『 っ、そんな…… 』

「 !! 」

経験が無い餓鬼……そうじゃないか……
俺は何も知らないのに、何処まで聞いていいのかも分からないのにズカズカと踏み込んでいく
ブランシュが離れたのも何かを察してからだろう

けれど、其でも独りは寂しいことを知っているから放っておく事が出来ないんだ

『 知るかよ!!シロのバーーカ!! 』

「 お、おいっ!!! 」


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