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一章 聖獣への道のり編
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しおりを挟む授業は全て魔法なのかと思ったが、他にも普通教科は有るようで
歴史、数学、国語等もこの国に居ない俺ですら其なりに理解できるもの
此処を出た後に職につけるように学ばせてるのだろ、昼迄はそんな普通の授業があり
教室に運ばれる昼飯を食べてから、昼からの授業は魔法へと変わる
なら俺が昨日来たのは、午後かららしい
「 今日から俺が君達に実戦での精霊の使い方について教える。アンドリュー・エヴァンだ。アンドリューと呼ぶといい 」
「「 はいっ!! 」」
午後からは野外授業、裏庭のような場所は草が生えてない訓練場の様な石の地面
転けたら痛そうだなと肉球の感触を見て思い、自己紹介をした青年へと視線をやる
前髪を掻き上げたような短髪のワインレッドの赤髪に、檸檬色の瞳は吊り長で
服装は何処かの兵士みたいなシルバーの鎧を着ていて、腰には装飾の綺麗な剣がある
好青年みたいなイメージあるが身長も高く、鎧を着ていても分かる程に筋肉質なマッチョボディー
『( シロの方がイケメンだが、まぁ……悪くなさそうだな )』
体育の教師って言う印象がある彼は返事をした生徒を見て告げた
「 先に言う、俺は人間ではない。獣人と言う種族なのは知ってるだろ? 」
「「 はい!! 」」
『( いえ、初めて聞きましたけど )』
全く分からなかった
獣みたいな耳があるわけでも無いし、獣臭いわけでもない
なのに此所の生徒はルイス共に分かってるようで返事をした
こんなにも人そっくりなのはシロ達のような人型に慣れた聖獣に思えるが
彼等は神々しい感じがあり人間離れしてる
だが、このアンドリューと言う男は人そのものだ
何処が獣人なんだろうかと見ていれば、彼は口角を上げ白い歯を見せた
「 俺は秘密事が嫌いな性分でな。獣人を見るのも初めてだろうから元の姿へとなろう 」
見せてやる、って告げた言葉に
それは俺の為か?って位に首を捻れば
俺達が人型になるときに見せる光は何一つ無く
輪郭から変化してるのが分かる
獣人、完全な獣になるのかと思ったら違っていて
目の前には鎧を着た顔と手足だけ獣へと変わる
二足歩行をした、赤い毛並みを持つ熊が居た
いや、体高は三メートルは越えてそうな程にでかくなったのだが
その迫力に聖獣を見た俺ですら唖然となる
「 驚かせて悪い。獣人は昔から生きているのだが、こうして職を持ってる者は少ない。現代も俺達獣人のいる場所は奴隷として過ごす程度だが、俺はこの国の王に認められ、騎士として生きている 」
何故、彼が敢えて姿を見せたのか
それは立場など関係無いほどに自身に誇りを持ってるのだと知る
最初は驚いていた生徒達も、彼の言葉に耳を傾ければ真剣な表情でその言葉を聞いていた
「 君達が孤児であり両親が居ないことを悔やむことはない。寧ろ誇りに思うといい。戦争中にこの国を、君達を守った両親だと言うことを。此処を卒業し、外へと出ても誇りを忘れず、自分達の夢に向かって突き進むといい 」
夢、その言葉にルイスの表情は引き締まり
何かを心に決めたように思える
近衛を目指してるなら、彼の騎士と似てるだろう
王様の傍にいる騎士である彼が態々此処まで来て授業をするのだから、それだけ生徒にも意味がある
戦争とか俺には無縁だが、今の子達はいつ戦争になってもいいように
今から覚悟があり心に決めてるのだろう
「 さて、堅苦しい挨拶は此までにして。さっき渡した剣を持て。何事も経験だ。剣を振る練習をするぞ 」
「 あの、アンドリュー先生 」
「 なんだ? 」
一人の生徒は、子供に合わせ小さめの剣を両手で持てば問い掛けた
視線を向けた彼に、生徒は素朴な質問を聞いた
「 魔法じゃなくて肉体系の授業ですか? 」
「 いい質問だ。魔法を使うにはまずは基礎となる魔力が必要だ。魔力は体力が付くと同じく量も増え質も良くなる。その為にはまず、自分の体感から鍛えた方が魔法のコントロールもしやすくなる 」
「 なるほど、体感…。分かりました! 」
「 嗚呼、それでは少し広がって俺に合わせて剣を振ってみてくれ 」
獣人の姿のまま授業は続行する様子で
生徒は其々に顔を合わせ、距離を取れば剣を抜いたアンドリューと同じポーズをする
重い剣に苦戦してる様子は、何処か可愛いげがあるな
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