転生したら召喚獣になったらしい

獅月@体調不良

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一章 聖獣への道のり編

03

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目を覚ませば好きな人の匂い、シロの匂いに反応して起きるも身体は予想外に重く
目線を向け尾を軽く振るしか出来なかった 

フィンレーと名乗ったシロに、今の名前なんだと知った俺は自らを答えれば彼は手を伸ばし首元を撫でてきた

心地いい感覚に目を閉じていればもう一度、眠りにつく
次に起きたときは、沢山擦り寄ろうと決めて……

先に目を覚ましたのは、ファルクの方で
起き上がった彼に気付いた俺は重い身体を持ち上げていれば
彼は視線の先にいる、人物を見て固まっていた

「 誰? 」

『 その人、知り合い…… 』

「 ロルフの? 」  

『 そう、聖獣…… 』

「 えっ、聖獣!? 」

人型になれるの!?なんて驚くのに無理はないと、寝ていた身体を起こし
椅子に座ったまま眠ってるフィンレーを見れば、俺達に魔力を与えたことで疲れたのだろ
それでも起きるまで待っててくれたのだと分かる

ベッドから降り、そっと近づき太股に置いている片手へと舐めれば
うっすらとフィンレーの目は開き、俺を見るなり笑みを溢し、頬に触れ顎の下を擦るように撫でてきた

『 んー、フィンレー…… 』

パタパタと尾を揺らす俺に、彼もまた嬉しそうに笑って撫でていれば 
起きたファルクに気付いたのか手を止めた

「 小曽、目を覚ましたか? 」

「 !!あ、あぁ……。運んでくれてありがとね? 」

「 礼を言うなら、その少女に言え。魔力を渡して眠ってるが、助けたのはそいつだ 」

二つあるベッドの片方のうちの一つで、確かに寝てる少女の姿がある
ファルクは驚きならも頷けば、フィンレーはゆっくりと立ち上がってから俺を見下げた
 
『 ん? 』

じっと見てくるフィンレーに傾げるも、彼はファルクを見た後に俺の首根っこを掴んだ 

『 えっ……? 』
 
「 聖獣同士、話がある。御前はリリアが逃げないよう見張っててくれ 」 
 
「 へっ?あ、あぁ……わかった 」

部屋を出る必要が有るのか分からないが、それでも引き擦られるままに部屋の外へと出た俺は
通路で手を離され、座り込みキョトンとしていれば
フィンレーは少し頬を掻いた後にしゃがみこんだ

「 ロルフ、その……逃げてすまない 」

『 逃げて……はっ!! 』

人間界でも会えたことが嬉しくて忘れてたが、
そう言えば喧嘩最中だったと思い出し
我に帰った俺は、今更ムスッとしていればフィンレーは言葉を続ける

「 父親が息子に向けるより、御前が好きだ。信じてはくれないか? 」

許すのは簡単だが、此処で一方的に許したら悪い気がして
俺もまた言葉を告げた

『 俺の方こそ、決め付けるような発言をしてごめん……フィンレーが好きだから、家族以上になりたく、て……!! 』

その言葉を言う前に、彼は俺の首へと腕を回し抱き締めてきた
温かくて優しい温もりに耳を下げ尾は揺れる

「 家族以上になろ。番は御前しか考えられない 」

『( 番…… )』

その意味を理解して無い訳じゃない、ちゃんと分かったからこそ胸が苦しくなるほど嬉しい
彼が結婚して欲しい、と言ってるみたいなもの
俺は聖獣として日が浅い為に番になれるか、分からないがそれでも今はただ嬉しかった

『 もちろん…… 』

返事をした後に、抱き締める腕の力が強くなれば
俺達は背後に聞こえてた足音に視線をやる

「 えーと、ごめん。御取り込み中だろうけど、助けてくれる? 」

自分の聖獣と、聖獣だろうが男が抱き合っていれば気まずいだろう
俺達はもう獣に慣れて気にならないが、視線を反らして苦笑いを浮かべたファルクは部屋へと親指を向ければ

直ぐに部屋へと戻った
 
其処には、部屋の端で彼女の持ってた鞄から取り出したらしい、小さな刃物を手に震えていた

「 フィンレー!その人を、何処かにやって! 」

「 何故だ? 」

「 だ、だって……起きたら目の前にいて 」 

「 よく寝てるなーって思って、布団かけ直しただけさ……ホントだぜ!? 」

じとっと二人して視線を向け、俺は取り敢えず主の味方をするべく彼の前へと立てば少女を睨む

『 俺の主だ、無礼をしたなら謝る。刃物を下ろして欲しい 』

「 我が主は世間を知らないようでな、小僧、無礼を許せ 」 

「 フィンレー、わ、私が悪いのですか!? 」

「 当たり前だろ。世間と常識を知れ、リリア 」 

主相手でも厳しいフィンレーに、人間界でもこんな感じかなのかと思うと
凄く尊敬するし格好いいと思った

リリアと呼ばれた少女は、やっと落ち着いたのか刃物を降ろしては、ベッドに座り直し
ファルクもまた自分が寝てたベッドに座れば俺達は話をするのだが

フィンレーは、人の姿で俺に引っ付いていたら
彼等に違和感を与えることに気づき
獣の姿へと戻り、俺に凭れるように横たわっていた

その毛並みは白く、枷と鎖が付き
本来の姿を小さくしたような容姿が、人間界での姿のかと思う
鎖がなんともいやらしいとは、口が裂けても言えず
凭れられたことが嬉しい俺は、毛繕いをして舐めながら尾を振っていた

「 ロルフの好きな子かー?イケメンだもんね 」

「 ふふっ、微笑ましいですわ 」

なんとなくフィンレーがファルクに見せ付けてる様にも見えるが
俺は仲直りが出来て、それにて人間界でも一緒にいられることに嬉しくて仕方ない

本来の目的を忘れかけてた俺に、ファルクは口を開く

「 君は、この国の王を知ってるかい? 」 

「 えっ……? 」

「 俺はそれを止めに来た 」

どう言うことだ?と視線を向けてきたフィンレーに、俺は隠すこと無く話すことにしたらしい
ファルクに任せた

彼は、盗賊だったと言うことは伏せてこの国に来た理由を話した

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