転生したら召喚獣になったらしい

獅月@体調不良

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一章 聖獣への道のり編

04

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シロの時もそうだが、俺は案外当たって砕けろ精神らしく、魔法を使う練習でさえ怪我が絶えることが無い
もう少し回避やら上手くなればいいのだが、この身体が死なないと知ってから、理系でクールキャラだったイメージは何処かに消え去り 
今では突っ込んでいくような無鉄砲な馬鹿だ
分かってるが魔法より牙を使う方が速いために、どうしても身体が動く

『 んー…… 』

そんなつもりはないと、背伸びをし身体を振るわせ、上手く戦えないことにむず痒くなり首元の毛を脚で掻いていれば

先程、部屋に戻っていたフリーレンは何やら手に持ち、御機嫌そうな笑顔を浮かべてるじゃないか
こんな時の人の顔って悪巧みを考えてるって流石に分かるぞ

「 ナイト、咬み癖を無くすいいものを持ってきた。此なら御前も咬まなくなるだろう 」

『 ……いいものじゃ、絶対無い 』

咬み癖はシロの時にも言われてる為に、自覚はあったが無くそうとは思わなかった
咬んだところで悪いと知ってるから咬むだけで、獣な様に無知な訳じゃない
いや、もう獣思考になりつつある俺には咬み癖がダメなのかも分からなくなってきたから丁度良いのかも知れないか

「 そう言わず、ほら目を閉じて 」

『 むぅ……ん…… 』

なんと無く予想が付く
耳を下げ目を閉じることを本能的に嫌がる俺に、フリーレンは片手を目元へと当て強制的に目を閉じさせれば、仕方なく暗闇へとなった落ちた目蓋に反する気はないと相変わらずペタリと下がった耳と共に、彼は俺の口元に触れる
金具の匂いに獣の革で出来たベルト、後頭部にすら固定されれば、其だけじゃ終わらず取れないような魔法すらかけた
随分と手の込んだ事をすると、目を閉じたまま感覚のみで思えばフリーレンの手は外れた

「 よし、どうだろうか?着け心地は 」

『 ……最悪 』

付けられたのは狂犬なんかが着ける犬用マズルの口輪、ほぼ獣の革で出来るそれは犬がよくやるように無意識に外そうと片手は動き、爪を引っ掛け何度も取ろうと試みる

「 無駄無駄、取れないよう魔法もかけてるからさ 」

『 ……分かってるが取りたくなるのが本能 』

聖獣に口輪をする者が現れた事に驚きだが、其よりも感じる魔力が勝手に消費して無い事に気付く

『 あれ?魔力が漏れない? 』

「 うむ!犬もそうだが不安定な時に、口輪すると諦めて落ち着く子がいるように、ナイトも落ち着けるよ 」

個人差はあると、ハッキリ告げたフリーレンは頭を撫でては身体を起こし少し距離を取った

俺が不安定だからこそ、魔力が勝手に漏れないようにして、気持ちさえ安定させようなんて、何ていい主なんだ!!

『( ちょっと感動した )』

この口輪は好きそうにはなれないが、其でも身が軽くなり気持ち的にも暴走しなくて済むと分ければ、安心して魔法の練習が出来る

「 それじゃ、続きしようか。夕暮れまでびっしりと 」

『 宜しく頼む! 』

軽く跳び、元の位置へと戻れば体勢を低くし
自らの周りに冷気を放ち、フリーレンが杖を持てば其に合わせ氷の鎧を身に纏う
額から尾の付け根まで肉体を護るように着いたそれは、前より肩やら手首までも隠す

「 ほぅ?外に放つ魔力が減った代わりに鎧部分の強度が上がったか。口輪もまた悪くないな 」

辺りを無駄に凍らせる魔力は減り、その分肉体を守る強度は上がり
今なら魔法も上手く使える気がして、吠え上げれば先に仕掛けてきたのはフリーレンの方

「 なら……氷連鎖爆ひょうれんさばく 」

『 硬化!氷壁狼ひょうへきろう!! 』

杖を振り幾つもの氷の塊が現れ、其を此方へと投げ付けるように飛んでくれば只の氷じゃないと察し、身に纏う鎧を硬化させ、自身の周りを氷の壁で覆い隠し防御体勢へと移れば
壁に当たった瞬間に爆発音が聞こえてきた

『 っ!! 』

「 ははっ!その防御、いつまで持つか? 」 

身体に感じる爆発の衝撃に、崩れていく氷の壁の音が聞こえれば、相手が何処にいるか分かるために防御したまま、次の攻撃を発動する

『 氷雷ひょういかづち!! 』

「 おっと、複合魔法か。魔氷鏡まひょうきょう 」

氷の壁を作ったまま、冷気によって空気中の酸素を硬め形にし降り注ぐ雷を作り放てば、フリーレンは冷静にその攻撃を大きな氷の鏡を現し、攻撃を跳ね返した

俺の方に戻ってくる自らの魔法に、氷の壁に刺さる雷によって表面は削れるも前より直ぐには壊れなくなった

『 !おっ、壊れない……? 』

「 強度に特化して来てきた。だが、じっとしてるだけじゃ攻撃は出来んぞ 」

『 おう!! 』

もう少し瞬時の防御壁が造れるように練習課題が出来、そして此を解除した後に攻撃を向けられるようにするのが最大のポイントだろう
 
吠えたと共に砕け、氷の壁を自ら壊せば次に魔法へと移る
こんなにも漏れる魔力が無くなれば使いやすいなんて、俺は今までどれだけだだ漏らしていたのだろうか
考えるだけで恥ずかしくなると、思いながら
フリーレンと共に夕暮れまで魔法をぶつけ合った
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