転生したら召喚獣になったらしい

獅月@体調不良

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二章 宝物捜索 編

4話 出たく無いらしい

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『 ハッ、ッ……ハァ、ハァ……クッ…… 』

「 魔力のコントロールは多少出来ようだなぁ。次は…… 」

造る、当てる、砕くの行程の中で、"造る"をしなくとも当てて砕く事は出来るようになった

正確な部分が必要だと分かり、根本的に頭で考えるよりいつのにか脳筋へと変わった俺は実際にやってみて、
釘バットを避ける恐怖ともに練習した方が上達は早いと実感する

流れる汗をシャツを捲り上げ拭き、新しいことを考えるファルへと挙手をする

「 なんだ? 」

『 ハァー……俺は、風属性も持っている。どうしたら使えるようになりますか? 』

自然と敬語になるが、それだけ教えてくれる上司として認識してるってことになる
告げた俺に、ファルは口角を上げ片手を出した

「 俺は無属性だ、他に属性は持ってねぇからな。其は兄さんに聞いた方が早くねぇか? 」

ムリムリとばかりに出した手を振るファルの言葉と共に、岩に座って退屈してるソレイユは俺達の言葉と視線を気付き、重い腰を上げた

「 簡単に、瞬時に切り替えりゃ良いだけだ 」

『 切り替える? 』

なにそのスイッチのオンとオフみたいな感覚で言うの
数歩だけ歩いた彼は、また前回と同じ様な行動をし始めた
ゆらりと揺らいだマントと共に左右の手を其々出した

「 右手を下げて、落雷を落とす、左手上げて炎を燃やす!ほら、出来るだろ? 」

「『 出来るか!! 』」

なにその、少し前に流行ったなんちゃら体操みたいなリズム!!
そうやって簡単に出来たら誰も苦労してないと文句言えば、彼は首を傾げた

「 極端に分かりやすく右と左を分けてるが、右手は氷、左手を風を出すイメージでやりゃいい。最初は其々違う方向から出すのがいいだろ 」

「 へぇ~、じゃー、因みに一緒に出したらどうなるんだ? 」

言われた通りに両手を出して、得意分野な右手に氷の塊を作り出して左手に意識を向けていれば、ファルの言った言葉に、ソレイユは見せてやると密かな笑みを浮かべ、俺達に背中を向け片手を動かした

「 牙狼雷神がろうみかづき、二重魔方陣 焔の羽衣ほむらのはごろも、三重魔法陣、複合魔法 地雷狼火神じらいろうかしん !」

「『 ………… 』」

いやいやいや、可笑しい……

バカデカい雷の狼が落雷と共に現れたそれが、炎の鎧みたいなのを着て、次はその狼が吠えた瞬間に辺り一体の地面が割れて、上空に吹き飛ぶなんて
そして本人は恰も平然と此方へと向いたが、その背後では凄まじい音を立てて岩やら落ちてるからな

土煙を浴びる俺達の表情はきっと冷めていた

「 まぁ、こんなもんだ。複合魔法は長遠距離型として使えるからあった方がいい。聖獣が接近戦なんてカッコ悪いだろ? 」

リリアの時にどれだけ手抜きしてたのか分かる
だって、土煙無くなった彼の背後は地震が起きたように何もかも崩れてたからな……
さっきまで岩の山があった気がするんだが、無くなってるぞ……

ファルなんて見てみろ、ソレイユが負ける相手なんて思ってる本人が魂抜けちゃってるからな!!

『 ……あの、今の魔法って魔力どれだけ使いました? 』

「 あんなの、遊びだろ?1%も使ってないぜ、規模も小さくしたしな 」

『( この人、遊びで国を滅ぼす系の奴だ……  )』

使い終わった分の魔力回復が早々に終えたように、片手を握り締めて微かに頷いた様子を見ていれば、ファルは俺の手を引いた

『 ん?なに? 』

「 ちょっ、本当に兄さんあんなにつえぇの!? 」

『 うん、えっ、知ってたんじゃ? 』

「 ノー!ノー!!俺がしってんのは、もっと楽な魔法しか使ってなかった! 」

背後でキョトンとしてるソレイユを放置して、ファルはこんな小さかった頃、なんて言うのを見ればそれだけ会って無かったんだな

『 いや、でもさー、無効果出来るんじゃね? 』

「 ……はっ!!よーーし、兄さん、ちょっと俺と手合わせしてくれよ 」

「 ん?嗚呼、いいぞ。暇してたからな 」

忘れてたのか、確かにあの規模の魔法を見たら忘れるだろうが無効果出来るんだろ
いいじゃないか、なんて思ってたら調子に乗って手合わせを挑んだ、ファルを何処か応援してた

『( ファルが勝ったら俺もソレイユに勝てる自信がつく! )』

早々に離れた俺は岩に座り、体の周りを氷の壁でガードして、頭だけ覗かせれば二人は格好から変えた

「 雷鎧らいがい 」

「 無鎧むがい! 」

雷のように光る鎧は、形を為すこと無く身体に雷を纏ったような感じになり、それと同じくファルもまた無鎧と言った瞬間に、あの出会った時に見た死神の姿へと変わった

釘バッドに触れれば、鎌へと変わり軽く振れば肩に担ぐよう持ち、包帯を巻いた口元は口角を上げる

「 行くぜ、兄さん! 」

「 来い……ファル 」

あの死神の姿は鎧をつけた状態なのか
そうなると、どれだけ常に一定量の魔力を保って維持してたのかと驚くほどだ

二人は其々に片手を出し魔法を唱えた

「 喰らえ、雷獣らいじゅう 」

「 飲み込め、無獏ばく 」

ソレイユが出したのは雷鳴と共に現れた、身体は虎、黒い烏のような羽が生え、尻尾は蛇のような物を持つ、日本で言うぬえのような雷の獣であり
それに反して、ファルが出したのは黒い煙と共に現れた大きな獏

噛み付くように口を開けて突っ込んでくる雷獣と象のような鼻を動かし吸い込もうとする獏

どちらも同じぐらいの体格だが、速いのは雷獣だ



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