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二章 宝物捜索 編
02
しおりを挟む気持ちを落ち着かせて、改めて風が僅かに吹く度にヒラヒラと舞い落ちる花弁を見ていれば
ソレイユは突拍子もない事を言い始めた
「 落ちる花弁が見たいなら、風を吹かせてやろうか? 」
『 は?いや、別にいいよ 』
態々花弁を落とす必要は無いと軽く告げた俺に、彼は首を傾げては片手を出し、その手には風が集まるように渦が巻き始める
「 何故だ?御前は落ちる花弁が見たいんだろ?なら、見せてやろう 」
『 いやいや!!待って、落ち着こ!! 』
「 落ち着いてるが? 」
えっ、なに急に天然みたいな事をいってんだ
いや、たまに変な事を言って可笑しい時はあるけども!
流石に花を傷付けるようなレベルの魔法はいらないと、彼の手首を掴めば下ろす
『 あのな!たまに風が吹いてヒラヒラって落ちるのが良いだけで、暴風は……っ!! 』
言ってる最終に横風は拭き、顔を背けるほどの暴風に兄弟達も僅かに声を上げた
「 なんだ? 」
ソレイユの僅かに驚いたような声が混じることに、彼がやったのではないと知り
一体何事かと思い顔を上げれば、其処には大きなコウモリのように羽を動かし、青緑色の身体に鱗を持つ大きなドラゴンが降り立とうとしようとしていた
「「 あっ!! 」」
シエル達が気付き、走り出した事でぐちゃぐちゃになったその場を放置して、追い掛ける
城の表口にある噴水付近に、降り立ったドラゴンは既に羽をたたみ城の中から出てきた魔銃兵達に囲まれていた
いや、囲まれると言うより並んで敬礼されてる事に驚く
『 誰? 』
「 さぁな。だが、あれはドラゴンだ 」
聖獣の中にもドラゴンに似た者達がいるんだが、目の前に居るのはドラゴンらしい
俺には見分けが分からないけど、ソレイユが言うならそうなんだろうな
敬礼をしていた手を下ろせば、兄弟は魔銃兵の彼等を他所にドラゴンへと向かった
大丈夫だろうかと心配になり、咄嗟に影移動をしてシエルの前に立つ
『 ちょっ、待て!危ないだろ? 』
「 わっ、ルーナ……大丈夫だよ!知り合いなんだ! 」
『 知り合い? 』
えっ、ドラゴンと?此所何年か一緒にいて初めて聞いたんだが……
疑問になったまま見上げれば、此方をじっと見つめるギョロっとしたワニのような目は動き、口角を吊り上げた
並ぶ鋭い歯に毛が逆立つ感覚がすれば、シエルとテールは俺達から離れ、更に近付いた
「 シー・グリーン久しぶり!どうした? 」
先に声をかけたのはテールの方で、彼は片手を伸ばしては、顔を下げ鼻先を当てたシー・グリーンと呼ばれたドラゴンに問い掛ける
俺達は二人が警戒してないのを気付き、肩の力は抜けるも、いつでも引き離せる程の緊張感は持ったまま様子を伺っていた
「 おや……テール王子。随分と成長したね。そっちはシエル王子かい? 」
「 そうだよ! 」
ドラゴンが喋った!!それもちょっと女性の老人みたいな声質をしてる為に、雌寄りなんだろうなって驚く
白銀の竜がオネェだったから、雌寄りが多いのか?いや、きっと偶々出会ったドラゴンがそうなんだろうなって勝手に解釈する
シー・グリーンはゆっくりと瞬きをすれば二人を見た後に首を持ち上げ城の方を向く
「 それで、オースティンはいるかい? 」
「「 パパなら…… 」」
「 いるよ、久しぶりだな。シー・グリーン 」
オースティン国王を呼び捨て!?流石、ドラゴン
いや、関係無いか
セバスチャンと他の兵士を連れて出て来た彼は、笑みを浮かべた
「 森から出てくるとは何があったのか? 」
「 嗚呼、頼みたい事があってな 」
どうやらこのお年寄りのドラゴンは、なにやら頼みたい事があって態々森から出てきたらしい
元々この国は山に住むヴァイスシルヴァーを初めとする、
森に住むシー・グリーン、海に住むサイアンが居るらしく彼等は人間の危害がないことで安心して暮らしていたらしい
だが、シー・グリーンの住む森が、少し前から魔物によって荒らされてると彼女?は言った
「 魔物を喰らう魔物が来たと? 」
「 少し前は気にならなかったが、私の森までやって来てな。仲間を喰っていくのは気に入らない 」
疑問に思うオースティン国王に、シー・グリーンは身体を動かし前足を持ち上げた
見えなかったが、腹には既に塞がっているが大きく貫かれたような傷があった
「 追い払おうとしたがこの様でな……腕の立つ兵士か勇者を来させてはくれないかい? 」
「 それは構わないんだけど、君のようなドラゴンを傷付けるなんてどんな魔物なんだ…? 」
「 森を背に付けたような大きな植物の姿を得た、魔物さ 」
「『 !! 』」
シー・グリーンの言葉に、俺達は目を見開いた
それを知らないわけがない……
忘れることは出来ないやつだ
けれど、そんなに魔物が人間界で長生きできるものなのか?
ランケ……初めて、魔物落ちを見たやつだ
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