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二章 宝物捜索 編
04
しおりを挟む流石、ドラゴンのシー・グリーン
ものの三十分もしない内に" 眠りの森へと辿り着いた
背の高い樹々が並び葉を重ねる事なく、暗い森の中で、光を求めて空へと枝が伸びている
湿度もあり、落ち葉が積み重なって出来た腐葉土は踏めば僅かに沈むほど
影から出て、少しばかり歩き辛いと思いながら、ロングブーツを履いてる彼等へと視線をやる
「 シー・グリーンありがとう。それにしても、魔銃兵位しか来れないの分かる気がする…… 」
「 こんなに薄気味悪いのによく探索できるよね… 」
国の領土とは言えど、ドラゴンが住み眠る森だからこそ、立ち入る者を制限していた為に
獣のように魔物は繁殖し、古代の大きさを維持してると言う
神の庭より不気味な森に、少しだけ尻尾が股の間へと入る
「 私はあの魔物を上から探す。見付け次第知らせる 」
「 うん!その方が助かる! 」
「 俺達はシー・グリーンが上から見えないような場所を探そう 」
飛び上がり、上空から探すことにしたシー・グリーンを見上げてから
先に兄であるテールが進み、その左側にソレイユ
後から続くように歩くシエルの右横に俺が並んで行く
丸まったままの尻尾、お化け屋敷とかが苦手な為に、微かな音すらビクッと肩は揺れる
「 ルーナ、大丈夫だよ 」
『 っ……お、おう!怖くないぞ!ひっ!! 』
「 ははっ。それは枝だって 」
聖獣で有りながら、触れた枝に驚いて主の左側に咄嗟に隠れる俺に、シエルは笑って背中を撫でてきた
『 枝か…… 』
「 ルーナの弱点だな!怖がりって 」
『 っ…… 』
図星の為に否定出来ないと耳を下げて、目線が上がる程度まで身長が伸びたシエルを見た後に、前にいる二人と距離が開いたのか、声をかけられた
「 二人とも、あんま離れないでね! 」
「 はーい!ほら、ルーナ行こ 」
走ったら危ないと告げる俺をよそにシエルは、テール達の後ろへと行く
「 御前、怖いのか? 」
『 はっ!?こ、怖くねぇし 』
此方を向いてるソレイユが告げた言葉に意地を張るが、丸まった尻尾と下がった耳は隠しようがなく、その点ビクビクと怯えるを見れば彼は左側へとやって来た
「 これなら怖くないだろ? 」
『( ンンッ!!イケメン!! )』
狼の顔だけど、イケメンに見えると悶え視線を落としてから小さく頷けば
俺の頬を舐めてから、彼等と共に歩き出す
『 そう言えば……神の庭にいたときもよく、ソレイユの影に隠れてた 』
「 先に歩くくせにビビりだから、直ぐに戻ってきてたなぁ? 」
『 あ、あれは好奇心ってやつで…… 』
一回りは大きいはずなのに、俺が若干背を丸めて歩いてるからもっと大きく思える
地面を踏む足は、ソレイユの方がライオンみたいに大きいのに俺は細く小さい
フェンリルでも巨狼と氷狼では体格差から違うんだと改めて思う
何処か懐かしくも思える、記憶の話をしていれば彼の耳はピクリと動いた
「 おい、止まれ!何か来るぞ!! 」
「「 ん? 」」
察したソレイユは俺の隣から、先に歩く二人の前へと行けば音のする方へと顔を向けた
確かに、木々を倒すような音が徐々に近づき
俺もまたシエルの前へと行く
「 魔物だ。縄張りに入ったからキレたんだろ……。来るぞ…… 」
『 グルルル…… 』
地鳴りが響き、倒される木々が近づく度に鼻に付く泥臭さと爬虫類っぽい匂いにどんな外見のやつなのか想像は付いた
俺達の前にある木が倒れた瞬間に見せた姿は、巨大なミズオオトカゲのような外見をし、蛇のような舌を動かせば口をぱっくり開いた
歯は無いにしろ、俺達程度の大きさじゃ丸呑みしそうな程にデカい
「 ひっ!!アースリザードだ!! 」
土蜥蜴・アースリザード
湿度と腐葉土を好み、森の番人とも呼ばれ
森に入ってくる者を丸呑みし喰らうという
その肉はそのままだと泥臭く美味しくはない為に、魔銃兵はハーブやら香辛料で匂いを消し食べる、非常にたんぱく質が多く鶏肉に良く似てるらしい
小さい子供はグリーンリザードと呼ばれ、丸焼きにしてレアで食べるらしい
『( 俺が食ったあいつの親か!! )』
何気無くシエルが説明してくれたけど、あの町で食べたグリーンイグアナみたいなやつが、グリーンリザードって名前の赤ちゃんで
その親みたいなのが、目の前に現れたなんて……
「 食糧は十分にあるぞ、どうするんだ? 」
『 食う気かよ!?嫌だぞ!! 』
ソレイユはごく普通に、食べるのか?と聞くようなトーンで言うけど、こんな大きいのは嫌だと首を振れば、二人は背を向けた
「「 逃げる!! 」」
「 わかった 」
『 えっ、待って!! 』
逃げるのか!?マジか、それもまた驚きだと二人が走り出したのに合わせて、ソレイユも背を向けた
確かに聖獣は言われたことしかしないけど!!
「 テール乗れ! 」
『 えっと、シエルも乗って 』
人の脚より自分達の方が速いと判断したソレイユは、テールを乗せれば俺もまたシエルを乗せて走る
倒れた木々を飛んだり、くぐったりを繰り返すも、後ろから追ってくるアース・リザードに鳥肌が立つ
「 ルーナ、足止めしろ! 」
『 分かった!氷河牢! 』
ソレイユの言葉に頷き、足を止め振り返ってから氷の牢を作り、足止めをすれば暴れて身体をぶつけるのを見て、これなら時間稼げるとその場から逃げる
「 はぁー!ビックリしたね! 」
「 ソレイユ、ルーナありがとう! 」
『 ……蜥蜴、嫌いになりそう 』
異世界って大きさのレベルが、日本じゃ有り得ないなって改めて実感した
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