転生したら召喚獣になったらしい

獅月@体調不良

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二章 宝物捜索 編

03

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なんとなく、もう二度とシエルの魂に呼ばれる事が無い気がする

だって、こんなにも呼ばれないものなのか?と疑問を抱いて
宮殿の中から、雲の上を眺めて考えた

シロと四六時中イチャイチャしてるけど、
その時間は人間界にとってはとても永く経過してるはずなのに……

それともそんなに時間が経ってないのだろうか?
ジョセフの事があり、俺の中に流れ込む魔力は行為中にシロが何気なくくれる、魔力程度で
別の場所なら流れ込んでる……なんてことは無かった

此処に来て、なにかがプツリと切れたような感覚がするんだ

シエルの魂と巡り合ったら、もう一度出会おう…なんて言ったけど、この心の底で感じる本能的な感覚は、二度と会えないと気付かせてると思う

『 そう思うと……嘘をついたみたいで、辛いな…… 』

「 なにが辛いんだ? 」

『 シロ…… 』

獣の姿で肩を落としてしゃがんでいた俺に、青年の姿になってるシロは横に立ち、視線だけ落として問い掛けてきた
その言葉に耳をペタリと後ろに下げて、答えた

『 シエルと、最後の別れをするとき……俺は、転生したら、もう一度巡り合うって思って伝えていた。
でも、心のどこかで繋がってたと思うものが…プツリと切れたんだ……。
もう…シエルと会えないんじゃないかなって。そうなると、嘘を伝えたように思えて…… 』

俺は、シエルともう一度会えると思っていたけど
神の庭ディヴァインガーデンに来てから、
なにかが無くなって、それが手の届かない場所にあると思ったんだ
だから尚更、シロを探して側に居たくなった

この胸の中にある靄が、シロがいない事による不安じゃないかと思いたかったからだ

「 人間の魂は、五百回以上転生すると言われている。もし、シエルの魂が御前と出会った事で最後の五百回目になれば…次は人では無く別の生き物だろう。それはジョセフもまた同じだ 」

『 人間に転生する回数が来たってこと? 』

緩く顔を持ち上げ、シロを見れば彼は自らの腰に片手を当て淡々と告げる

「 確かな事は分からないが、御前を呼べる人間は、同じ魂だけではない。前にも言っただろう。波長が合えば呼べると 」

『 んー………? 』

「 つまりな、シエルでは無く他の人間が御前を必要とする日が来るはずだ。それまで、待ってることだ。未熟な聖獣にはそれしか方法が無い 」

『 未熟って……確かに未熟だけど…… 』

シエルの魂に呼ばれたかったのだけど、
それはもう輪廻の回数が来てしまったと思うから、次の人を待てってこと?
それだと、俺はまた…初めましての人と会うことになるのだろうか

「 そう焦る必要も無いだろ?それともなにか、御前は俺と一緒にいるより、人間と一緒に居たいってことか? 」

『 はっ!?ちげぇよ!でも、やっぱり主って大事じゃんか! 』

「 飼い慣らされた犬みたいな台詞だな 」

『 俺は犬じゃない!! 』

狼だ!と言うのも可笑しいから、腹が立って人型へと変われば俺の頭の位置が、彼のへそ程度しかないちびっ子のまま見上げる

『 俺は元人間だから、犬っぽくないはずだ! 』

「 何百年以上、犬の聖獣だろうが 」

『 うっ……俺にとってつい最近に思える 』

「 それが聖獣にとっての時間の感覚だ 」

死んだ事がつい最近のように思えて、主が変わることすら遠い昔のように感じないのは、
俺が聖獣になってしまったからなのか……
人間であることが無くなって…寿命が存在しないからこそ、気持ちはフワフワとしてるのだろうな

『 シロは……俺と出会った時を最近だと思う? 』

「 嗚呼、つい最近の出来事だな 」

でもそれは、人間世界にとって何百年の月日が流れてると思うと不思議な感覚だと思う

『 やっぱりこっちに来た事で時差ボケしてるかも…… 』

「 そうだろうな 」

『 よし!神の庭ディヴァインガーデンの町に行ってみようぜ!約束してたじゃん! 』

こっちに戻ってきたら行ってみよう、そう言ってたのを思い出して、袖を掴み引こうとすればシロは脚を動かさなかった

『 どうした? 』

なんで行かないのか疑問になって、振り返ればシロの表情は酷く悲しそうな顔を浮かべた

「 コウガ……。俺は、この宮殿から動けないし……他の神の領土には入れないんだ 」

『 えっ? 』

「 唯一、会うことが出来るのは神々が話をする為だけの神殿のみ。俺は此処で人々を見守るだけの役割を背負ってるんだ 」

最高神になった事で、身動きが取れなくなる…なんて話はファルとしてた時に聞いてたはずだけど……
行こう!って言ってたものが行けなくなった理由に胸が締め付けられた

「 俺が動けば、人間世界が壊れる 」

『 っ……そんな、じゃ…シロはずっと誰もいない此処で、永遠に生きていくのかよ!? 』

彼に文句を言っても仕方ないけど、それでも理解が出来なくて、したくなくて服にしがみつき見上げれば、
困ったように眉を下げ、頭に触れた

「 だから……御前を貰うことを許して貰ったんだ。
唯一、此処と洞窟は繋ぐ事を例外として認めてもらったが……俺がライフの領土に入る事は許されないんだ 」

『 そんな…… 』

「 御前はライフの領土に行きたければ、行くといい。俺は此処で待っている 」

シロは俺の手を外し、背を向けて宮殿の中へと歩いていく
ずっとこんな殺風景で、何もない場所で過ごさなきゃいけないのか?

神様ってそんな孤独なのか?
領土に入る事すら許されないなんて……

だから、ライフが感情面で鈍い事が分かったけど……
俺が立ち去った事で、シロも感情に蓋をして欲しくは無かった

『 そんなの……そんなの、嫌に決まってるだろ! 』

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