先生を誰が先に孕ませるかゲーム

及川雨音

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プロローグ

スタート 前編

 「残り十五分は自由時間だ。練習する者は第一第二コースを使え。潜水は禁止。休みたい者はベンチに居ろ。以上だ」

 水分補給をしていた生徒たちが元気よく返事をする。ライフセーバーやコーチに後は任せて、先程行った水泳テストの結果を見直そうと教務用ベンチに座った。

 「東(あずま)は……流石だな、前回よりもタイムが縮んでる」
 「呼んだ?」

 背後から抱きつかれる。両手はしっかりと俺の胸を掴んで。

 「おっまえ……っそれはセクハラだと言っただろう!」
 「えへへ、つい」

 注意すればすぐに離れた。お調子者で憎めないヤツだ。そういうとこ得だよなぁとため息をつく。

 「あれ、先生なんだか顔色良くないね。体調悪いの?」

 そして目敏い。
 薬で痛みは抑えてあるが、怠さは消えない。

 「ちょっとな。けど平気だ」
 「ふーん?」

 なになに、どうした?と加藤と佐伯も近づいてくる。

 「あーもうお前ら、いいから。あっちいってなさい。先生忙しいの」
 「は?別に。心配なだけだし」
 「はい、ありがとな。ほれ、行け」
 「犬扱い!喜んで!」

 こうしていると一見普通の子供に思えるが、コイツらはこんなに小さいうちから親元を離れて特別な教育を受けるエリートたちだ。
 この全寮制の学園には、最高の設備と最高の人材が揃っている。たかが水泳の授業に優勝選手とプロのライフセーバーを雇っているし、教師陣も教授や専門家だ。
 だが担任は、教員免許を持った普通の人間だ。
 授業が無い代わりに、クラスの生徒ひとりひとりの成績や性格、行動傾向を把握し管理することを任されている。
 そのことに不満が無い者はゼロではない。折角教師になったのにまるで雑用係だと嘆く者もいる。そういう輩は大抵次の年には学園を去る。嫌なら辞めればいいだけだ。
 この制度に、俺は感謝している。授業だけが教師の仕事ではない。生徒を育てるのに役立てるなら、裏方で全然いい。
 本来ならば、なれなかった仕事だから。

 ずくん、と下腹にある違和感に目を瞑る。
 月に一度くるものを避けることは出来ない。こうしてプールに入らなくても良い状況は、普通の学校ならばあり得ない。特殊なこの学園だからこそ、俺は教師になれたのだ。

 生意気だが可愛い生徒たちを、卒業まで見守ろう。

 そう、思っていたのに。





 「せーんせ。これなーんだ?」

 生理が終わった数日後。
 帰りの会で、突然委員長の東が紙袋から取り出した物を教壇に並べ始めた。専用の痛み止めの空ゴミと、使用済みのナプキン。厳重に包んで捨てた筈の物だ。
 意味が、分からなかった。

 「先生のゴミ袋に入ってた物だよ。分かるでしょ?」
 「まさか……ゴミを漁ったのかっ」
 「違うよー回収業者を買収したの。先生が出した物を寄越すようにね」

 くらっ、と目眩がした。

 「もう検査して先生のDNAと一致してることは確認済みだから。言い逃れは出来ないよー」
 「先生子ども産めるんだよね!俺の子!」
 「お前じゃなくて俺のだし」
 「なぁオイちょっと待てお前ら一旦落ち着け!」

 肩で息をしていると、大丈夫?と心配された。
 お前らが大丈夫じゃない。色々アウトだ。いや気味悪がられなくて嬉しいけども。差別しない良い子に育ってくれたんだなって感動したいのに異常な要素があり過ぎて無理だ。
 とりあえずなんかヤバいことだけは分かった。誤魔化せ、と本能が告げてる。

 「それは……痔だ。ちょっと切れちゃって。だから」
 「はい、ダウト」

 イイ笑顔で、東が笑った。
 すっっごく嫌な予感がする。

 巨大スクリーンが上から降りてきた。

 「残念。証拠はひとつじゃないんだなー」

 窓際の生徒がカーテンを閉める。教室の灯りが消された。手際の良さにクラス全員が共犯だと知る。
 加藤がプロジェクターをセットした。佐伯は席を立ちスクリーンの前に陣取る。

 「先生のおまんこ、一番近くで見よっと!」
 「……は?」

 上映が、開始された。


 見覚えのある、小さい個室。見切れた便器。
 ドアを開け入って来た人物は、下を脱ぐと片足を便器に掛けた。金玉を少し持ち上げると現れる割れ目。そこからは白い紐が伸びている。ぬぽ、と引き抜かれる血を吸った棒状の綿。パンツに付いていたナプキンと同じようにトイレットペーパーで何重にも包み、黒い袋に捨てられた。ペリペリと新しい筒を取り出し、そこに充てがう。上手く入らないのか、指で入り口を左右に押し開くと、肉襞が丸見えになった。そしてずぶずぶと飲み込まれていく白い棒。
 すべて入れ終わると、放尿してトイレから出て行った。

 俺の自室で数日前にあった出来事が、映っていた。

 「解像度良いな、これ。顔も性器もハッキリ映ってんじゃん」
 「流すの勿体なっ俺飲むのに!」
 「ちなみにタンポンも実は持ってるよー」

 ジップロックに保存されているそれを見てしまい、思わずその場に座り込んだ。

 「なんなんだ、これは……」

 脳が理解を拒む。

 「こんな、盗撮なんて。なんて事を……何をしたか分かっているのか」
 「犯罪だって承知の上だし、先生以外にはやらないから安心して。道踏み外したとかじゃないよ?証拠の為にやっただけだもん。佐伯と違ってそんな趣味ないし。一部に誤解される覚悟で俺らは遂行したんだよ」
 「一部に誤解?」
 「カメラ設置するのに必要な協力者」

 教諭寮と自室に入るのに不可欠なカードキーとパスワード。両方得ることが出来る立場に居るのは。

 「ごめん!ウチの爺ちゃん、孫に甘いクズだから!」

 佐伯が自白した。
 あああ理事長の孫ぉ……。

 頭を抱えた。
 何してくれてんだジジイ!てゆーか俺が両性具有なの知ってるだろ!孫の性癖悪化させてどうする!

 加藤が更に「ホントは俺ら一年の時から知ってたし」と爆弾を投下して俺は瀕死になった。

 「だけどバレたらアンタ、居なくなるかもしんなかったから。それは嫌だった。アンタ以外の担任なんて要らねぇし。だから黙ってた。でも、今は出てかないって信用してるから」
 「加藤……」

 ちょっと感動。

 「それにやっと全員精通したから」
 「……は?」

 前言撤回。
 ちょっと脈略が分かりません。

感想 1

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