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第二章
⑩同業者
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カカオとミランダは『死神』の根城に馬車で乗り付け、男を引き渡した。
最初元締めの老人は、カカオを見てぎょっとしていたが孫娘から事情を聞いて得心がいった。
「カカオ、ありがとうよ、孫娘を助けてくれて」
「いや、気にするなよ。じゃな」
「もう、行くのか?」
「ああ、学校へ行かないとな。俺、今、医務室にいることになってるんだ」
「ふふ、すっかり学生をしておるな」
「まあな、じゃ」
カカオはそのまま走って行った。
「あいつ学校まで走って行くつもりなのか、凄いな」
老人が感心していると、ミランダが呟く。
「ねえ、お祖父ちゃん。私、カカオのこと好きになったかもしれない」
「ほう?お前が男に惚れるなんて、気は確かか?」
「うん、男の人にこんなにときめいたのは初めて」
「そうか……まあ、頑張んなさい」
「うん」
「ところでお前、学校は?」
「休むわ。時間も中途半端だし」
「そうか。明日は、行くんだぞ?」
「はーい」
二人は宿屋(死神の根城)の中に入って行った。
カカオは学校に戻ってすぐに保健室へ行った。
そっと保健室の戸を開けると中には保健室の先生のフリルと担任のムーン先生が椅子に座ってお茶を飲んでいた。二人はすぐにカカオに気づく。
バツの悪い顔をして保健室に入って行くと、ムーン先生が睨む。
「どこで、何をしていたの?カカオ君」
「すみません、トイレに行ってました」
「はぁ?トイレですって?こんな時間まで?」
もう午前中4時限のうち2時限が終わり、今は3時限の授業が始まっていた。
「……俺、自分んちのトイレじゃなないとできないんですよ、大の方」
呆れた顔をしたムーン先生とフリル先生が、笑った。しかし、カカオの説明を聞いて、笑みが消え真面目な顔になる。
「俺、赤ちゃんの時に母に捨てられた捨て子なんです」
「え?」二人が驚く。
「馬車に置いていかれて……」
「…そ、そう、で、でも、それがトイレとどう繋がるの?」
「だって、トイレは逃げないでしょ?いつでもいてくれる。俺の側にいて、さあ、ゆっくり、用を足しなさい。そう言ってくれている気がして。だから、つい、外にいても家に帰ってしまうんだ」
カカオは俯いて、
「ふふ、俺もまだまだ子供だな……」
カカオは憂いを帯びた表情で、
「先生、今度からは学校のトイレでも用が足せるように頑張るよ」
「そうだったの……」
「それでもう1時限、授業を休んでもいいでしょうか?」
ムーン先生は立ち上がると、カカオの耳を摘んで、
「出すものは出たんでしょ?じゃあ、サボってないで授業に出なさい」
カカオはムーン先生に医務室から連れ出された。
「い、痛い、先生、痛い」
『死神』の根城は城下の外れにある宿屋カメキチである。その宿の下には地下牢があって、そこにカカオが捕まえた男が入れられていた。
男は手足を縛られ、床に寝かされていた。
元締めが話しかける。
「お前さん、スネークの一味らしいが…名前はなんて言うんだ?」
「……」だんまりを決め込む男。
「なぜ、わしの孫娘をさらったんだ?」
「孫娘?」
「……ふーん、知らないで攫ったのか?」
「って言うか、あんたは誰だ?」
「わしは死神の元締め、リュウゲルだ」
男は顔面蒼白になって、諦めたように俯いた。
「あんたが…伝説の殺し屋リューゲルか……」
「もう一度聞くぞ?なぜ孫娘を攫ったんだ?」
「ちょっとムラムラして誰でもよかったんだ。あんたの孫娘と知らずに攫ってしまった。許してくれ、同業のよしみで」
リュウゲルが持っていた刀を抜刀して、素早く刀を鞘に収める。
男の右手、小指が第一関節から切断され、ぽとりと床に落ちた。
「ぐ、ぐ、ぐっ……」口を噛み締めて耐える男。
「もう一度聞くぞ?なぜわしの孫娘を攫った?」
リュウゲルが抜刀の構えを取った瞬間、男が声を出す。
「待て!待ってくれ!お頭!お頭の命令だ!」
「なに?デイビスの命令だと?」
「ああ、そうだ」
「……わしはデイビスから恨みを買った覚えはないが?」
「いや、あるだろう!」
「……」男を睨みつけるリュウゲル。
「ダッチマンを殺したじゃないか!」
「え?」
「ダッチマンはお頭の甥っ子だったんだよ!」
「ほう、そういうことか…つまり、私に復讐をするつもりだったのか……」
男は泣きながらリュウゲルに懇願した。
「頼む、俺を殺してくれ」
「?」
「お頭の命令を喋ってしまった。もう俺は殺される。一思いにやってくれ、頼む……」
リュウゲルは抜刀の構えを取る。男は目を瞑って覚悟をした。
ヒュンヒュンヒュンヒュン
リュウゲルはゆっくりと抜刀した刀を鞘に収めた。
男が繋がれていた紐は切られていた。
呆然とする男に金貨の入った布袋を渡して、
「隣国へ逃げろ。デイビスも隣国までは追いかけては来まい」
リュウゲルは牢屋から先に出ると、男に、さあ出て行け、と言う仕草をした。
男は、無言で急いで牢屋を出て、階段を駆け上がり途中で立ち止まる。
「俺の名前は、ゼーダ。リュウゲルの旦那、恩に着る」
そして姿を消して行った。
数日後、宿の前を掃き掃除をしていたリュウゲルの前に、通り過ぎた馬車が何かを落とした。
リュウゲルの目の前に、ゼーダの頭が落ちていた。
リュウゲルはそっと拾うと宿に入っていった。
最初元締めの老人は、カカオを見てぎょっとしていたが孫娘から事情を聞いて得心がいった。
「カカオ、ありがとうよ、孫娘を助けてくれて」
「いや、気にするなよ。じゃな」
「もう、行くのか?」
「ああ、学校へ行かないとな。俺、今、医務室にいることになってるんだ」
「ふふ、すっかり学生をしておるな」
「まあな、じゃ」
カカオはそのまま走って行った。
「あいつ学校まで走って行くつもりなのか、凄いな」
老人が感心していると、ミランダが呟く。
「ねえ、お祖父ちゃん。私、カカオのこと好きになったかもしれない」
「ほう?お前が男に惚れるなんて、気は確かか?」
「うん、男の人にこんなにときめいたのは初めて」
「そうか……まあ、頑張んなさい」
「うん」
「ところでお前、学校は?」
「休むわ。時間も中途半端だし」
「そうか。明日は、行くんだぞ?」
「はーい」
二人は宿屋(死神の根城)の中に入って行った。
カカオは学校に戻ってすぐに保健室へ行った。
そっと保健室の戸を開けると中には保健室の先生のフリルと担任のムーン先生が椅子に座ってお茶を飲んでいた。二人はすぐにカカオに気づく。
バツの悪い顔をして保健室に入って行くと、ムーン先生が睨む。
「どこで、何をしていたの?カカオ君」
「すみません、トイレに行ってました」
「はぁ?トイレですって?こんな時間まで?」
もう午前中4時限のうち2時限が終わり、今は3時限の授業が始まっていた。
「……俺、自分んちのトイレじゃなないとできないんですよ、大の方」
呆れた顔をしたムーン先生とフリル先生が、笑った。しかし、カカオの説明を聞いて、笑みが消え真面目な顔になる。
「俺、赤ちゃんの時に母に捨てられた捨て子なんです」
「え?」二人が驚く。
「馬車に置いていかれて……」
「…そ、そう、で、でも、それがトイレとどう繋がるの?」
「だって、トイレは逃げないでしょ?いつでもいてくれる。俺の側にいて、さあ、ゆっくり、用を足しなさい。そう言ってくれている気がして。だから、つい、外にいても家に帰ってしまうんだ」
カカオは俯いて、
「ふふ、俺もまだまだ子供だな……」
カカオは憂いを帯びた表情で、
「先生、今度からは学校のトイレでも用が足せるように頑張るよ」
「そうだったの……」
「それでもう1時限、授業を休んでもいいでしょうか?」
ムーン先生は立ち上がると、カカオの耳を摘んで、
「出すものは出たんでしょ?じゃあ、サボってないで授業に出なさい」
カカオはムーン先生に医務室から連れ出された。
「い、痛い、先生、痛い」
『死神』の根城は城下の外れにある宿屋カメキチである。その宿の下には地下牢があって、そこにカカオが捕まえた男が入れられていた。
男は手足を縛られ、床に寝かされていた。
元締めが話しかける。
「お前さん、スネークの一味らしいが…名前はなんて言うんだ?」
「……」だんまりを決め込む男。
「なぜ、わしの孫娘をさらったんだ?」
「孫娘?」
「……ふーん、知らないで攫ったのか?」
「って言うか、あんたは誰だ?」
「わしは死神の元締め、リュウゲルだ」
男は顔面蒼白になって、諦めたように俯いた。
「あんたが…伝説の殺し屋リューゲルか……」
「もう一度聞くぞ?なぜ孫娘を攫ったんだ?」
「ちょっとムラムラして誰でもよかったんだ。あんたの孫娘と知らずに攫ってしまった。許してくれ、同業のよしみで」
リュウゲルが持っていた刀を抜刀して、素早く刀を鞘に収める。
男の右手、小指が第一関節から切断され、ぽとりと床に落ちた。
「ぐ、ぐ、ぐっ……」口を噛み締めて耐える男。
「もう一度聞くぞ?なぜわしの孫娘を攫った?」
リュウゲルが抜刀の構えを取った瞬間、男が声を出す。
「待て!待ってくれ!お頭!お頭の命令だ!」
「なに?デイビスの命令だと?」
「ああ、そうだ」
「……わしはデイビスから恨みを買った覚えはないが?」
「いや、あるだろう!」
「……」男を睨みつけるリュウゲル。
「ダッチマンを殺したじゃないか!」
「え?」
「ダッチマンはお頭の甥っ子だったんだよ!」
「ほう、そういうことか…つまり、私に復讐をするつもりだったのか……」
男は泣きながらリュウゲルに懇願した。
「頼む、俺を殺してくれ」
「?」
「お頭の命令を喋ってしまった。もう俺は殺される。一思いにやってくれ、頼む……」
リュウゲルは抜刀の構えを取る。男は目を瞑って覚悟をした。
ヒュンヒュンヒュンヒュン
リュウゲルはゆっくりと抜刀した刀を鞘に収めた。
男が繋がれていた紐は切られていた。
呆然とする男に金貨の入った布袋を渡して、
「隣国へ逃げろ。デイビスも隣国までは追いかけては来まい」
リュウゲルは牢屋から先に出ると、男に、さあ出て行け、と言う仕草をした。
男は、無言で急いで牢屋を出て、階段を駆け上がり途中で立ち止まる。
「俺の名前は、ゼーダ。リュウゲルの旦那、恩に着る」
そして姿を消して行った。
数日後、宿の前を掃き掃除をしていたリュウゲルの前に、通り過ぎた馬車が何かを落とした。
リュウゲルの目の前に、ゼーダの頭が落ちていた。
リュウゲルはそっと拾うと宿に入っていった。
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