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第2部 前奏
052 面接、そして出発
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面接は簡単なものだった。
椅子に座ったカイゼル髭の30代の男の人は、髭の先端をねじりながら俺たちの話を聞き、丁寧な口調でいくつかの質問をした。自分を大きく見せようとしてもばれるだけだ。聞かれたことには全て正直に答えた。
全員それなりの武装をしているのが評価されたのか、正直に答えたのが良かったのか、その場で採用を言い渡された。
「訓練所時代に力を入れたことはなんですかって聞かれたらどうしようか、冷や冷やものでしたよ」
サゴさんがつまらないジョークを飛ばす。
彼のすごいところは、どんなに滑っても基本的に動じないところだ。
おそらく、彼は布団がふっとんだと言った後、冷めきった空気の中で平然として次のジョークを飛ばせるに違いない。
実のところ、この点を俺はものすごくリスペクトしているのだが、どのように伝えたら良いのかわからなくて伝えられていない。
どんな言い方してもリスペクトというよりディスってるようにしか聞こえなさそうだからだ。
だからいつものように無視を決め込む。
「やっぱり鎖かたびらのおかげでしょうかね」
帰り道、サゴさんが首をぐるぐるとまわしながら言う。
それなりの装備をしていれば、少なくとも盗賊よけのカカシとしてはそれだけで価値がある。
「しかし、これ結構重いですよね。着たほうが重さを感じないけど、それにしたって、それなりに肩と腰に重みがかかりますよね」
そう、鎖かたびらは結構重い。革とは大違いだ。布の鎧下の上に鎖かたびら、さらにところどころ革製防具と重ねているので、余計重い。
「これくらい大したこともない。我はいつの日か、漆黒のプレートアーマーを着こなして、暗黒騎士レオンとして名を馳せるのだ」
登録名レオンハルト・C・ライなんたら、本名チュウジが聞いてもないのに野望を語る。
サチさんがチュウジの頭を撫でながら言う。170はあるだろう彼女はチュウジよりも背が高い。
「その意気ですよ。レオチュウ君」
俺がレオチュウとか言おうものなら、顔真っ赤にして煽り返してくるくせに女性相手だとチュウジは顔を赤くして黙りこくるのみだ。
◆◆◆
「サッちゃんはチュウジくんのこと、お気に入りだよね」
別の日、散歩の途中、ミカが俺に言った。
「まぁ、あいつ俺以外にはそこそこ気遣いできるしね。それにしたって、あの呪われた座敷童子のどこらへんが良いのかはわかんないけどさ」
「妬けちゃう?」
「いや、妬けませんってば」
「サッちゃんもチュウジくんとシカタくんだったら、応援するって言ってたよ!」
彼女は大きな目を輝かせて言う。サチさんは彼女と同じ趣味で結構その手の話をするらしい。
「でも、チュウジくんも結構意識してるよね」
「えっ? 俺の魅力がやつまで惹きつけてしまったの?」
ミカは笑いながら否定する。
「違うってば。チュウジ×シカタじゃくて、サッちゃんとチュウジくんの話。サッちゃんと話すとき、彼やたら緊張してるんだよね。でも、サッちゃんのこと気遣ってるのよくわかるの。でもやっぱり緊張しててうまく話せないみたいで」
「へぇー、あの自称暗黒騎士は鞭使いのパパンと中2設定にしか興味が無いと思ってたわ」
「チュウジくん、繊細だからね」
「俺だって繊細ですよ。もうガラスのようにバラのように繊細ですよ」
俺が頬を膨らませて、すねてみせる。
彼女は背伸びして、両人差し指で俺のほっぺたをつつく。
「すねない、すねない」
◆◆◆
今回の仕事は道中の食事が支給される。
食料に関してあれやこれやと心配しなくて良いのは嬉しい。
ただ、隊商は人数が多い。また1ヶ月に渡る旅はなかなかの長旅だ。
「プライバシーと生活の質的なことを考えて、テントを購入しましょう」
サゴさんの提案に反対する者は誰もいなかった。
テントを買う際にみんなで意見が一致したのは、設営のしやすさと丈夫さ、意見が分かれたのは購入するテントの数だった。
おかしなことに俺を含む男性陣が男女別のテントを購入することを提案し、女性2名が1つのテントで済ませるほうが良いといったのだ。
「私たち、3人のことは信用してますから」
「いや、ここに脳みそが足りず本能と煩悩のままに動く獣がいるから、女性陣は気をつけねばなるまいぞ」
「チュウジくん、大丈夫だよ。この子、ちゃんとしつけてあるから。はい、お手」
俺はミカの手に自分の手を乗せる。
「おかわり!」
ちゃんと反対の手を差し出す。
反応しておいてなんだが、なんか、俺はいじられすぎじゃないかと思う。
「まじめな話、隊商は人数も多いでしょ。そこで女の子だけで寝るのはちょっと不安なの。みんなが一緒にいてくれたら助かるな」
「そういうものですか」とサゴさん。
「そういうものなのです。着替えのときとかはお互いに外で待つとかにしましょう。ねっ、レオチュウ、おすわり!」
サチさんがチュウジのおすわりを命じる。反射的に座る自称暗黒騎士。
よくわからないが、チュウジが道連れになっていると少し気分が良い。
そのような目的にあったテントとして選んだのが、帆布製の円錐形のテントだ。
グラースの街は港湾を有するだけあって、帆布製品もけっこう入手しやすい。
帆布としっかりしたロープで作られたテントは丈夫で雨にも強いらしい。
設営のときも真ん中に支柱を立てるだけで、すばやく設営できそうだ。
「このようなテントは北米で伝統的に見られたものによく似ている。しかし、三角錐状に支柱を立てない点ではより簡素なものとなっているのかもしれない」
チュウジのいつもの解説にサゴさんが応答する。
「ティピーでしたっけ。昔、映画でこんなテント出てきたの見ましたよ」
およそ1ヶ月の長旅だ。これで少しでも快適になれば良いなと思う。
長旅と言えば、「同僚」となる他の護衛とも顔合わせした。
俺たちは探索隊として正規の登録を済ませたばかりで、隊商の護衛の仕事もはじめてだから「同僚」というよりも皆先輩だ。
今回は先輩パーティー2組、合計9名に俺たち5名を足して14名が護衛になる。
「オレたちゃ歩くカカシだよ。歩いて大声で話して食ってクソして見張りして寝る。剣を抜かないほうが雇い主も喜ぶもんよ」
とは5名組のパーティーのリーダー、アロさん。ドワーフですかと思ってしまう立派な三つ編みひげをねじねじといじりながら、大声で笑う。彼とドワーフを区別する材料は身長くらいだろう。
「そいつは凄腕のカカシだよ。なんせ、そいつはここ5年、護衛の仕事で武器を抜いたことがない。ついたあだ名が抜かずのアロだからな」
もう1つのパーティーのリーダー、トマさんはくるくると巻いた赤毛に包まれた頭をマッサージしながら言う。
「そうそう、だからな、宿の部屋でちゃんと剣がちゃんと抜けるかどうかいつも試してんだよ、俺たち」
「たまに錆びついて抜けなかったりな」
「そりゃ、おめぇの股ぐらにぶらさげたブツだけだろうが?」
アロ隊のメンバーがおどけて返す。
俺たちも抜かずのアロさんのご利益にあやかれると良いな。
◆◆◆
出発の日はナナちゃんが見送りに来てくれた。
サゴさんに袋を手渡す。
「これ、薬師のおばさんから。『半分しか払えなくてごめんなさい。次会うときには必ず用意するから』って」
それからナナちゃんはサチさんを抱きしめ、ミカを抱きしめ、チュウジを抱きしめて硬直させ、胸に飛び込んできても良いように両手を開いて待っていた俺の頭にジャンピングチョップをかまし、最後にサゴさんとがっちりと握手をかわした。
「行ってらっしゃい!」
「行ってきます!」
椅子に座ったカイゼル髭の30代の男の人は、髭の先端をねじりながら俺たちの話を聞き、丁寧な口調でいくつかの質問をした。自分を大きく見せようとしてもばれるだけだ。聞かれたことには全て正直に答えた。
全員それなりの武装をしているのが評価されたのか、正直に答えたのが良かったのか、その場で採用を言い渡された。
「訓練所時代に力を入れたことはなんですかって聞かれたらどうしようか、冷や冷やものでしたよ」
サゴさんがつまらないジョークを飛ばす。
彼のすごいところは、どんなに滑っても基本的に動じないところだ。
おそらく、彼は布団がふっとんだと言った後、冷めきった空気の中で平然として次のジョークを飛ばせるに違いない。
実のところ、この点を俺はものすごくリスペクトしているのだが、どのように伝えたら良いのかわからなくて伝えられていない。
どんな言い方してもリスペクトというよりディスってるようにしか聞こえなさそうだからだ。
だからいつものように無視を決め込む。
「やっぱり鎖かたびらのおかげでしょうかね」
帰り道、サゴさんが首をぐるぐるとまわしながら言う。
それなりの装備をしていれば、少なくとも盗賊よけのカカシとしてはそれだけで価値がある。
「しかし、これ結構重いですよね。着たほうが重さを感じないけど、それにしたって、それなりに肩と腰に重みがかかりますよね」
そう、鎖かたびらは結構重い。革とは大違いだ。布の鎧下の上に鎖かたびら、さらにところどころ革製防具と重ねているので、余計重い。
「これくらい大したこともない。我はいつの日か、漆黒のプレートアーマーを着こなして、暗黒騎士レオンとして名を馳せるのだ」
登録名レオンハルト・C・ライなんたら、本名チュウジが聞いてもないのに野望を語る。
サチさんがチュウジの頭を撫でながら言う。170はあるだろう彼女はチュウジよりも背が高い。
「その意気ですよ。レオチュウ君」
俺がレオチュウとか言おうものなら、顔真っ赤にして煽り返してくるくせに女性相手だとチュウジは顔を赤くして黙りこくるのみだ。
◆◆◆
「サッちゃんはチュウジくんのこと、お気に入りだよね」
別の日、散歩の途中、ミカが俺に言った。
「まぁ、あいつ俺以外にはそこそこ気遣いできるしね。それにしたって、あの呪われた座敷童子のどこらへんが良いのかはわかんないけどさ」
「妬けちゃう?」
「いや、妬けませんってば」
「サッちゃんもチュウジくんとシカタくんだったら、応援するって言ってたよ!」
彼女は大きな目を輝かせて言う。サチさんは彼女と同じ趣味で結構その手の話をするらしい。
「でも、チュウジくんも結構意識してるよね」
「えっ? 俺の魅力がやつまで惹きつけてしまったの?」
ミカは笑いながら否定する。
「違うってば。チュウジ×シカタじゃくて、サッちゃんとチュウジくんの話。サッちゃんと話すとき、彼やたら緊張してるんだよね。でも、サッちゃんのこと気遣ってるのよくわかるの。でもやっぱり緊張しててうまく話せないみたいで」
「へぇー、あの自称暗黒騎士は鞭使いのパパンと中2設定にしか興味が無いと思ってたわ」
「チュウジくん、繊細だからね」
「俺だって繊細ですよ。もうガラスのようにバラのように繊細ですよ」
俺が頬を膨らませて、すねてみせる。
彼女は背伸びして、両人差し指で俺のほっぺたをつつく。
「すねない、すねない」
◆◆◆
今回の仕事は道中の食事が支給される。
食料に関してあれやこれやと心配しなくて良いのは嬉しい。
ただ、隊商は人数が多い。また1ヶ月に渡る旅はなかなかの長旅だ。
「プライバシーと生活の質的なことを考えて、テントを購入しましょう」
サゴさんの提案に反対する者は誰もいなかった。
テントを買う際にみんなで意見が一致したのは、設営のしやすさと丈夫さ、意見が分かれたのは購入するテントの数だった。
おかしなことに俺を含む男性陣が男女別のテントを購入することを提案し、女性2名が1つのテントで済ませるほうが良いといったのだ。
「私たち、3人のことは信用してますから」
「いや、ここに脳みそが足りず本能と煩悩のままに動く獣がいるから、女性陣は気をつけねばなるまいぞ」
「チュウジくん、大丈夫だよ。この子、ちゃんとしつけてあるから。はい、お手」
俺はミカの手に自分の手を乗せる。
「おかわり!」
ちゃんと反対の手を差し出す。
反応しておいてなんだが、なんか、俺はいじられすぎじゃないかと思う。
「まじめな話、隊商は人数も多いでしょ。そこで女の子だけで寝るのはちょっと不安なの。みんなが一緒にいてくれたら助かるな」
「そういうものですか」とサゴさん。
「そういうものなのです。着替えのときとかはお互いに外で待つとかにしましょう。ねっ、レオチュウ、おすわり!」
サチさんがチュウジのおすわりを命じる。反射的に座る自称暗黒騎士。
よくわからないが、チュウジが道連れになっていると少し気分が良い。
そのような目的にあったテントとして選んだのが、帆布製の円錐形のテントだ。
グラースの街は港湾を有するだけあって、帆布製品もけっこう入手しやすい。
帆布としっかりしたロープで作られたテントは丈夫で雨にも強いらしい。
設営のときも真ん中に支柱を立てるだけで、すばやく設営できそうだ。
「このようなテントは北米で伝統的に見られたものによく似ている。しかし、三角錐状に支柱を立てない点ではより簡素なものとなっているのかもしれない」
チュウジのいつもの解説にサゴさんが応答する。
「ティピーでしたっけ。昔、映画でこんなテント出てきたの見ましたよ」
およそ1ヶ月の長旅だ。これで少しでも快適になれば良いなと思う。
長旅と言えば、「同僚」となる他の護衛とも顔合わせした。
俺たちは探索隊として正規の登録を済ませたばかりで、隊商の護衛の仕事もはじめてだから「同僚」というよりも皆先輩だ。
今回は先輩パーティー2組、合計9名に俺たち5名を足して14名が護衛になる。
「オレたちゃ歩くカカシだよ。歩いて大声で話して食ってクソして見張りして寝る。剣を抜かないほうが雇い主も喜ぶもんよ」
とは5名組のパーティーのリーダー、アロさん。ドワーフですかと思ってしまう立派な三つ編みひげをねじねじといじりながら、大声で笑う。彼とドワーフを区別する材料は身長くらいだろう。
「そいつは凄腕のカカシだよ。なんせ、そいつはここ5年、護衛の仕事で武器を抜いたことがない。ついたあだ名が抜かずのアロだからな」
もう1つのパーティーのリーダー、トマさんはくるくると巻いた赤毛に包まれた頭をマッサージしながら言う。
「そうそう、だからな、宿の部屋でちゃんと剣がちゃんと抜けるかどうかいつも試してんだよ、俺たち」
「たまに錆びついて抜けなかったりな」
「そりゃ、おめぇの股ぐらにぶらさげたブツだけだろうが?」
アロ隊のメンバーがおどけて返す。
俺たちも抜かずのアロさんのご利益にあやかれると良いな。
◆◆◆
出発の日はナナちゃんが見送りに来てくれた。
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「これ、薬師のおばさんから。『半分しか払えなくてごめんなさい。次会うときには必ず用意するから』って」
それからナナちゃんはサチさんを抱きしめ、ミカを抱きしめ、チュウジを抱きしめて硬直させ、胸に飛び込んできても良いように両手を開いて待っていた俺の頭にジャンピングチョップをかまし、最後にサゴさんとがっちりと握手をかわした。
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