2 / 29
「いいなぁ、お前」
しおりを挟む
真琴が寝たあと、雨宮はいつも真琴を切なそうに見つめる。
今日もそうだと思ったが、今日は起き上がって俺を見て話しかけてきた。
「いいなぁ、お前」
「何がだ?」
真琴のことだとは思ったが一応聞いた。
「真琴、お前にべた惚れじゃんか」
「そりゃ、まあな」
「お前はちゃんと真琴のこと好きなのか?」
雨宮は責めるような目で俺を見てきた。
なんだこいつ。
俺も睨みながら言う。
「当たり前だ。こいつが好きな自信もあるし、好かれてる自信もあるしな」
「自信があるから俺に真琴を抱かせたのか?」
雨宮の表情が読めなかった。
「まあ、それもあるが。お前の真琴を見る顔を見ていたら、仕方ないかとも思えた」
「仕方ない、だと?」
俺は雨宮に目線を戻した。
「そうだ。お前は真琴にガチで惚れてたし、料理もして、挙げ句に俺等がやってるところも見やがって」
「お前何冷めてんだ?」
「ああん?」
雨宮の低くした声に反応して、俺は真琴の頭から腕を抜いた。
「俺に奪われる可能性、1パーもなかったのか?」
一瞬、俺は考えた。
考えた内容を否定した。
間があいた。
「なかったな」
「お前はやっぱり嘘つきだぁ」
雨宮は横になる。
そして、いつもより一層切なそうな顔をして真琴を見つめた。
クソッ。
不意に雨宮が言った。
「なぁ、雪人。真琴に雪人のどこが好きか聞いといて」
は?
「何で俺が。お前が聞けばいいじゃねえか」
「俺じゃだめなんだよ」
雨宮が俺を見て言った。
「俺じゃ真琴はほんとのこと言わないかもしれないだろ? お願い、聞いといて」
すがるような目で見てきた。
俺は天井を見て、目を閉じて考えた。
今日もそうだと思ったが、今日は起き上がって俺を見て話しかけてきた。
「いいなぁ、お前」
「何がだ?」
真琴のことだとは思ったが一応聞いた。
「真琴、お前にべた惚れじゃんか」
「そりゃ、まあな」
「お前はちゃんと真琴のこと好きなのか?」
雨宮は責めるような目で俺を見てきた。
なんだこいつ。
俺も睨みながら言う。
「当たり前だ。こいつが好きな自信もあるし、好かれてる自信もあるしな」
「自信があるから俺に真琴を抱かせたのか?」
雨宮の表情が読めなかった。
「まあ、それもあるが。お前の真琴を見る顔を見ていたら、仕方ないかとも思えた」
「仕方ない、だと?」
俺は雨宮に目線を戻した。
「そうだ。お前は真琴にガチで惚れてたし、料理もして、挙げ句に俺等がやってるところも見やがって」
「お前何冷めてんだ?」
「ああん?」
雨宮の低くした声に反応して、俺は真琴の頭から腕を抜いた。
「俺に奪われる可能性、1パーもなかったのか?」
一瞬、俺は考えた。
考えた内容を否定した。
間があいた。
「なかったな」
「お前はやっぱり嘘つきだぁ」
雨宮は横になる。
そして、いつもより一層切なそうな顔をして真琴を見つめた。
クソッ。
不意に雨宮が言った。
「なぁ、雪人。真琴に雪人のどこが好きか聞いといて」
は?
「何で俺が。お前が聞けばいいじゃねえか」
「俺じゃだめなんだよ」
雨宮が俺を見て言った。
「俺じゃ真琴はほんとのこと言わないかもしれないだろ? お願い、聞いといて」
すがるような目で見てきた。
俺は天井を見て、目を閉じて考えた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
11
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる