〜筋肉令嬢〜 女に生まれたから鍛えるな？？？笑止千万！！！！！！！理不尽はすべて私の筋肉で粉砕する！！！！！

第五話 絶望に咲く一輪の花！！お前がやらなきゃ誰がやる！

ソフィが消息不明となり、二週間が立っていた。女ボディビルダー狩りは更にうねりを上げ、荒廃した世界が筋肉世界に訪れていた。

｢ああっ！どうかお許しを！それは私の最後のプロテインです！｣

｢あァ？うるせえな！女のくせにプロテインなんか飲んでんじゃねぇよ！｣

｢うっ…ううっ…やめてください…私のプロテインの中身をミロに変えるのだけは…｣

｢うるせえ！これでも飲んで普通の健康な女の子にでもなっちまえ！｣

女からはプロテインが取り上げられ、24時間ジムは使えなくなり、女ボディビルダー達はどんどんその姿を消していた。もはや女ボディビルダーはおしまいなのか。誰もが絶望していたその時、一筋の光が女ボディビル世界に流れ込んだ！！！！！

｢筋肉魔法……肉弾砲！｣

────ドゴォッ！！

｢ぐはぁッ！？｣

どこからともなく真空波が飛んできて、男の持っていたプロテインが空を舞う。それをこぼさないように器用にキャッチしたのが、一人の女であった。

｢嫌がる人からプロテインを取り上げる…お前みたいなクズに、プロテインは似合わないわ｣

｢あ、ああ…貴方様は……！｣

｢ごめんなさいね、修行で助けに来るのが遅れちゃった｣

｢ソフィ様！！！｣

そう、筋肉令嬢ソフィ・ボワギルベール。彼女は二週間の猛特訓を経て、筋肉魔法をその身に宿したのである。逞しい身体は更に逞しくなり、もはや無敵の女のような風格をその身に宿していた。

｢ソフィ様、お気をつけください！今ここには、新四天王の筋肉魔術師がいます！｣

｢あら、修行の成果を試すのにちょうど良いわね。暴れさせて貰うわね｣

｢フェフゲフェ！筋肉魔術師のオラに楯突こうなんて、愚かな女だ！｣

筋肉魔術師。その筋肉は凄まじく、全身がダ○シムのように伸び縮みしている。彼が倒したのか、近くには仲間の女ボディビルダー達が倒されていた。

｢……みんな…｣

｢くたばれ！筋肉魔法…伸縮！！｣

────ビュルルル！！

超高速で伸びる腕。それはサントウキンの腕の如きスピードで、ソフィへと襲いかかっていく。だが、ソフィはそれを最小限のモーションで回避する。

｢遅い……｣

｢なにいっ！！筋肉魔法…曲腕ッ！！｣

伸びた腕がぐるりとカーブし、縄のように円を作る。そのままそれがしなり、ソフィを捕らえようと一気に縮小する！！

────バチィッッ！！


｢捕えた！！！……な、なんだと……いない……！！｣

しかし、腕は空回り。ソフィの姿はもう見えない。

｢筋肉魔法……上腕二頭筋ッ！！！！｣

｢なっ……アベシぃぃぃぃイイ！！！！！！！｣

一瞬間のうちに筋肉魔術師に近付き、得意の右手ストレートッ！！！筋肉魔術師はこれを対応することすら出来ず、瞬く間にぶっ飛ばされてしまったのだ！！！

｢……これなら、奴らにも勝てそうね｣

｢す、すごい……ソフィ様！あんな強い敵を一撃で倒しちゃった！｣

二週間の特訓を経て強くなったソフィ。彼女は今度こそ、女ボディビルダー狩り四天王を倒す事ができるのか。彼女の戦いはまだまだ続く！！！！！