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策謀の果てに
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「……っぷはっ! ああ……」
「んふぅ」
可愛らしい舌の感触を十分に味わうと、フリージアはクラウス王子の口を解放した。
驚きと怯えるような表情が、支配欲を掻き立てる。
同時に、白痴のふりをしながら王族からも遠ざけられてきた少年への同情心も湧いている。
自分と結ばれることで、この子はふさわしい地位に返り咲けるだろう。
「……殿下。これから何をされるのか、わかっておられるのでしょう?」
「…………」
顔を背け、沈黙するクラウス王子。
その頬は薔薇色に高調しており、フリージアの太ももには熱く腫らしたそれが触れている。
ぐりぐりと太ももを押し付けると、いやいやをするように首を振った。だが、それが答えだ。
「ご安心くださいまし。誰にも言ったりしません。このことを話せば、わたくしも身の破滅ですもの」
そうなのだ。
もし、クラウス王子がフリージアに犯されたと密告しようものなら、たとえギュスターランド公爵家の令嬢といえどその身は危うい。家系は根絶やしとなるだろう。
しかし、このまま何もしなければエリンを刺客として放った第一王子が立太子され、王位を継承する。
悪の公爵家たるギュスターランドを邪魔者と思う王が誕生してしまうのだ。
「だ、だから、こんなことを……?」
クラウス王子が言う。
もう演じることをやめたようだ。
「はい。これは、わたくしの身を賭した取引でございます。あなたとこうして契り、お子を授かって家とわたくしを守るためです」
「そんな、僕は……!」
子を授かるという告白がショックだったのだろう。
無理もないことだ、クラウス王子自身まだ大人ではない。
少年が年上の女性に、自分の子を妊娠すると迫られて動揺するのは当然であった。
だが、すでに一個の生命としてその機能は有している。
生殖の本能と能力があるのは、あどけなさに似合わず屹立しているそれが示している。
「わたくしのことを、愛してくれなどとは言いません。ですが、殿下の兄君に命を狙われているのは、わたくしも殿下も同じ、盟約の証としてあなたのお子を授かりましょう」
「本気、なの……?」
「戯れでこんなことはいたしません。わたくしの処女を捧げましょう……」
「本当に、初めてなの?」
「はい、殿下と同じです。だから、こんなにドキドキしているのです」
「あっ……」
クラウス王子の手を取って、高鳴る胸に触れさせる。
肌の温もりとともに、心臓の鼓動も伝わっていく。
そののち、クラウス王子の身を起こしてやり、その胸に顔を埋めさせてやった。
「あっ、あああ……」
安らぎを感じているような吐息を、クラウス王子は漏らしている。
その境遇にはフリージアも同情する。
この可憐な少年王子は、白痴のふりをして身内の猜疑と敵意から身を守っていたのだ。
高い知性と精神力がなければできることではなく、だからこそ孤独であっただろう。
誰にも甘えられず、ずっとひとりだったのだ。
フリージアには、どこか母のぬくもりを求めているように思えた。
そんな少年を、今から自分の肉体で誘惑して堕落させる――。
フリージアは、身震いするほどの背徳に震えていた。
この国の王侯貴族でさえも、ギュスターランド家に王国の闇を任せておきながら悪の公爵家だと恐怖と嫌悪を向ける。
しかし、聡明で無垢なクラウス王子を、ここまで追いやる者たちが悪ではないと言えるのか?
悪と自認し、王国のために尽くした自分たちのほうがまだましであろうと、フリージアは確信した。
だからこそ、クラウス王子を共犯の同志とすることにこのうえない喜びを感じている。
お互いに処女と童貞という関係は、淫靡な企みの中でも美しい契りのように思えた。
「さあ、クラウス殿下……。わたくしが純潔かどうか、無理にでも確かめていただきます」
さまざまな確信が、フリージアを大胆にさせた。
恥じらいはあるが、自信もまたある。
メイド長や兎の園の伯爵夫人、女戦士フェルディとの行為の中で性を磨かれ、何より命を狙ってきたエリンですら、誘惑して陥落させてきた――フリージアはそう思っている。
自分の処女の花弁が、どれだけ美しいものなのか。
クラウス王子をふたたび押し倒すと、その顔の上にまたがって騎乗した。
「うあ――」
突然の顔面騎乗であった。
もう戸惑うしかない。
いまだ女性というものを知らずとも、そこが気持ちのいい個所であるのは十分にわかる。
柔らかい感触で圧迫され、女の薫りが充満する。
そして、フリージアもクラウスの呼気にくすぐったさを感じて身を捩り、表情を綻ばせた。
「んふ……。お……おかしなところは、ございませんでしょう? ここで殿下のおちんちんを受け止めますわ」
フリージアは腰を捩り、女性器がクラウス王子の唇に触れるように調整し、太ももで挟んだ。これで逃げられない。
そうしておいて、指で広げてみせた。
「……王子。好きにねぶってくださいまし。そうすれば、わたくしも気持ちよくなりますから」
「んふぅ」
可愛らしい舌の感触を十分に味わうと、フリージアはクラウス王子の口を解放した。
驚きと怯えるような表情が、支配欲を掻き立てる。
同時に、白痴のふりをしながら王族からも遠ざけられてきた少年への同情心も湧いている。
自分と結ばれることで、この子はふさわしい地位に返り咲けるだろう。
「……殿下。これから何をされるのか、わかっておられるのでしょう?」
「…………」
顔を背け、沈黙するクラウス王子。
その頬は薔薇色に高調しており、フリージアの太ももには熱く腫らしたそれが触れている。
ぐりぐりと太ももを押し付けると、いやいやをするように首を振った。だが、それが答えだ。
「ご安心くださいまし。誰にも言ったりしません。このことを話せば、わたくしも身の破滅ですもの」
そうなのだ。
もし、クラウス王子がフリージアに犯されたと密告しようものなら、たとえギュスターランド公爵家の令嬢といえどその身は危うい。家系は根絶やしとなるだろう。
しかし、このまま何もしなければエリンを刺客として放った第一王子が立太子され、王位を継承する。
悪の公爵家たるギュスターランドを邪魔者と思う王が誕生してしまうのだ。
「だ、だから、こんなことを……?」
クラウス王子が言う。
もう演じることをやめたようだ。
「はい。これは、わたくしの身を賭した取引でございます。あなたとこうして契り、お子を授かって家とわたくしを守るためです」
「そんな、僕は……!」
子を授かるという告白がショックだったのだろう。
無理もないことだ、クラウス王子自身まだ大人ではない。
少年が年上の女性に、自分の子を妊娠すると迫られて動揺するのは当然であった。
だが、すでに一個の生命としてその機能は有している。
生殖の本能と能力があるのは、あどけなさに似合わず屹立しているそれが示している。
「わたくしのことを、愛してくれなどとは言いません。ですが、殿下の兄君に命を狙われているのは、わたくしも殿下も同じ、盟約の証としてあなたのお子を授かりましょう」
「本気、なの……?」
「戯れでこんなことはいたしません。わたくしの処女を捧げましょう……」
「本当に、初めてなの?」
「はい、殿下と同じです。だから、こんなにドキドキしているのです」
「あっ……」
クラウス王子の手を取って、高鳴る胸に触れさせる。
肌の温もりとともに、心臓の鼓動も伝わっていく。
そののち、クラウス王子の身を起こしてやり、その胸に顔を埋めさせてやった。
「あっ、あああ……」
安らぎを感じているような吐息を、クラウス王子は漏らしている。
その境遇にはフリージアも同情する。
この可憐な少年王子は、白痴のふりをして身内の猜疑と敵意から身を守っていたのだ。
高い知性と精神力がなければできることではなく、だからこそ孤独であっただろう。
誰にも甘えられず、ずっとひとりだったのだ。
フリージアには、どこか母のぬくもりを求めているように思えた。
そんな少年を、今から自分の肉体で誘惑して堕落させる――。
フリージアは、身震いするほどの背徳に震えていた。
この国の王侯貴族でさえも、ギュスターランド家に王国の闇を任せておきながら悪の公爵家だと恐怖と嫌悪を向ける。
しかし、聡明で無垢なクラウス王子を、ここまで追いやる者たちが悪ではないと言えるのか?
悪と自認し、王国のために尽くした自分たちのほうがまだましであろうと、フリージアは確信した。
だからこそ、クラウス王子を共犯の同志とすることにこのうえない喜びを感じている。
お互いに処女と童貞という関係は、淫靡な企みの中でも美しい契りのように思えた。
「さあ、クラウス殿下……。わたくしが純潔かどうか、無理にでも確かめていただきます」
さまざまな確信が、フリージアを大胆にさせた。
恥じらいはあるが、自信もまたある。
メイド長や兎の園の伯爵夫人、女戦士フェルディとの行為の中で性を磨かれ、何より命を狙ってきたエリンですら、誘惑して陥落させてきた――フリージアはそう思っている。
自分の処女の花弁が、どれだけ美しいものなのか。
クラウス王子をふたたび押し倒すと、その顔の上にまたがって騎乗した。
「うあ――」
突然の顔面騎乗であった。
もう戸惑うしかない。
いまだ女性というものを知らずとも、そこが気持ちのいい個所であるのは十分にわかる。
柔らかい感触で圧迫され、女の薫りが充満する。
そして、フリージアもクラウスの呼気にくすぐったさを感じて身を捩り、表情を綻ばせた。
「んふ……。お……おかしなところは、ございませんでしょう? ここで殿下のおちんちんを受け止めますわ」
フリージアは腰を捩り、女性器がクラウス王子の唇に触れるように調整し、太ももで挟んだ。これで逃げられない。
そうしておいて、指で広げてみせた。
「……王子。好きにねぶってくださいまし。そうすれば、わたくしも気持ちよくなりますから」
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