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序
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「奥様大変でございます! ただいま学校の卒業パーティで若様から……」
「まあどうしたのハンナ」
私はその時、息子の卒業パーティ後に家人達側で集まる夜会の支度をしていた。
侍女のハンナは私の手に折り畳まれた書き付けを手渡す。
慌てて広げる。
息子の字だ。
「大変です母上。
母上が懸念していた出来事が起きてしまいました。
早急に宜しくお願い致します」
走り書きだ。
息子の常に持っているレターペーパー。
そして用件を私にしか判らない様にした内容。
「ハンナ、すぐに旦那様に連絡を。そしておのおの方に例の件が発動してしまったと」
「はい!」
嗚呼。
息子のハモンドから、
「最近男爵令嬢の一人が男子生徒の周囲をうろうろしていて気が散る」
という話を聞いて以来、ずっと私はあちこちに警戒情報を流していたわ。
王国で厄介ごとが起こる時には必ずピンクとみまごう程の髪の男爵令嬢が絡んでくると――
息子に聞いたらやはりその髪の色だった。
そして決定的なことを起こすなら、この日だと。
息子が曖昧に書いていた中身はこうだ。
「王太子殿下が婚約破棄を宣言して婚約者の公爵令嬢を断罪しようとしている」
嗚呼全く!
どうしてそんなことが周期的に発生してしまうのかしら!
そう、私の時代もそうだった。
と言うか、そもそも私自身が被害者だったのだ。
「まあどうしたのハンナ」
私はその時、息子の卒業パーティ後に家人達側で集まる夜会の支度をしていた。
侍女のハンナは私の手に折り畳まれた書き付けを手渡す。
慌てて広げる。
息子の字だ。
「大変です母上。
母上が懸念していた出来事が起きてしまいました。
早急に宜しくお願い致します」
走り書きだ。
息子の常に持っているレターペーパー。
そして用件を私にしか判らない様にした内容。
「ハンナ、すぐに旦那様に連絡を。そしておのおの方に例の件が発動してしまったと」
「はい!」
嗚呼。
息子のハモンドから、
「最近男爵令嬢の一人が男子生徒の周囲をうろうろしていて気が散る」
という話を聞いて以来、ずっと私はあちこちに警戒情報を流していたわ。
王国で厄介ごとが起こる時には必ずピンクとみまごう程の髪の男爵令嬢が絡んでくると――
息子に聞いたらやはりその髪の色だった。
そして決定的なことを起こすなら、この日だと。
息子が曖昧に書いていた中身はこうだ。
「王太子殿下が婚約破棄を宣言して婚約者の公爵令嬢を断罪しようとしている」
嗚呼全く!
どうしてそんなことが周期的に発生してしまうのかしら!
そう、私の時代もそうだった。
と言うか、そもそも私自身が被害者だったのだ。
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