２つの糸

プロローグ

　皆さんは『世界の平均年齢って一体何歳くらいなんだろう？』と考えたことはありませんか？また、若者が減り平均寿命が高くなっている、少子高齢化が進んでいると言われる日本の平均年齢が気になってきませんか？
　実際に、日本では４５歳～５９歳、次いで７５歳～７９歳が圧倒的に多く、子供が極端に少ない状態なのですが、まだ世界においては全く違うピラミット型が形成され、世界の３０．９歳に比べて日本は４８．４歳と約２０歳も高く、世界の国においてはモナコについで第２位となっている。
　また、結婚平均年齢は男性３１．２歳、女性２９．６歳と毎年少しずつ上がっているのだが、これは出会いの場が本当に少なくなり、マッチングアプリや婚活アプリなどSNSでの出会い系サイトで恋人や結婚相手を求めているのが現状である。ただ、それでも上手く出会えることができなくて、先程述べたように結婚年齢が高くなり、子供を作るチャンスが減っていて、このような人口分布になっているのであろう。
　それともう１つの問題が提起された。先進諸国の男性、女性共約３分の１が不妊の障害を持っているということだ。理由は色々あるだろうが、一説によれば先進国で顕著であるからゆえ、レトルト食品や冷凍食品などに含まれる合成甘味料や調味料と、フィルムやプラスチックに含まれる化学物質に電子レンジの電磁波。それと余り知られてはいないが、アメリカなどでは禁止されている農薬が現在も日本では使用されているのだ。
　その影響で、不妊に対して正常な男女３分の２が結婚して、子供が生まれる確率としては９分の４になり、５割を切ることになる。また、その確率で子供が誕生してくれたとしても、1人の子供を大学を卒業させるまで育てる為には、２,０００万円～４,０００万円の費用が掛かる。そんな不安などから結婚をしても子供を作らない、作れない家族もいる。
　また、結婚して家族となったとしても、子供のことばかりではないにしても、現在では３組に１組が離婚しているのが現状で、出産や子供手当の増加や高校までの学費の免除など各党が訴えているが、生まれてからでなく産み易い環境を見直さなければ、少子化問題は解決しないと思われる。
　そして、その結婚についてなのだが、バブルの時代は本当に華やな結婚式や何百人も集まった披露宴を行うカップルが多かったが、今ではウイルスの拡大の影響もあり、入籍のみで結婚式自体を行わなかったり、家族のみで親戚や友人を招かない披露宴も多くなっていた。それでも、一生に一度の経験であり儀式でもある結婚式。特に名古屋では、昔より皆んな大勢で祝ってもらうものだという風習も根強く、市内ではまだ大きな結婚式場やその施設を残すホテルが残っている。多くの声援や祝いの言葉の中で、永遠の誓いを夢見ている若いカップルが沢山居ることを願うばかりである。