天国の指名手配犯

はに

文字の大きさ
上 下
7 / 40
第一章 空の世界

第七話 例の事件

しおりを挟む




人間は死ぬと、それぞれ適した空の世界に帰ってくる、



そこで、生まれ変わり人間界に再び降りる日を待つのだ。






空の世界に帰ってくるのも、人間界に降りるのも、
私達は自分では決められない、


どちらも許可が出ないと私達は何もできない、



許可を出すのは、一般的に神様、とか言われてる人やその周辺の人、



その人達から指示が出るまで、私達は空の世界で空の家族と暮らして待つ。







しかし、例の事件の犯人二人は、許可無しに空の世界に帰り、人間界に降りる、を繰り返している。






普通に考えれば、そんなことはできっこない、
空の世界も人間界も、
そんなに警備は甘くない、

勝手な空と地上の行き来が行われないよう、厳重な対策をしている、




ところが例の事件の犯人は、

警備の目が届かないように別ルートを自ら作り出し、
そのルートを使って行き来している。




そのルートはまだ見つかっておらず、

指名手配中の二人を確保するのは、なかなか難しいものだった。




しおりを挟む

処理中です...