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第三章 指名手配犯
第三十一話 父さん母さんの居場所
しおりを挟む検索履歴に表示された曰く付きのスポットをくまなく見ていく、
この検索履歴の中の1つが
今父さん母さんがいる場所である保証なんてないけど、
手がかりはこれしかない、
でもわからない、
どこにいる?
どこに決めた?
焦る気持ち
震える手
そして見つけた
私達家族が毎年の様に行っている場所
車で少し行った所にある山
見晴らしが良くて
ベンチとかもあって
お花見とかよくしに行った、
川もあったから釣りもしたっけ。
なんとなくここな気がした、
というかここしか分からない、
ここしか行き方分からない、
他の場所への行き方を調べてる時間なんてない、
この場所に賭け、
里菜はタクシーで向かった。
タクシーで向かってる間里菜は思った。
家族で毎年の様に遊びに行っていた場所が、
"そういうこと"をする人が集まる
曰く付きの場所だったなんで、
"そういうこと"が沢山起こった場所で
毎年私達は笑っていたのか
酷い趣味だよ、二人とも
下見とか兼ねてたのかな、
何てことを考えながら
少しずつ近づいて来る山を里菜は眺めた。
どうかこの場所であってほしい
そう祈りながら。
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