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最終章 作戦
第三十二話 見つけた
しおりを挟む「ありがとうございました」
「お姉さんこんな所で降りるの?
やめときな、ここは色んな人が死んでるから」
「大丈夫です」
心配してくれる運転手さんにペコリとお辞儀をし、
タクシーを降り、
里菜は走り出した。
もしもいるとしたら……
すぐそこにある
人気の無い崖の所
柵があって
古びた双眼鏡?望遠鏡?見たいな物も置いている、
きっと昔は有名な観光スポットだったのだろう、
でも今はもうすっかり寂れて
遊びに来る人も私達家族ぐらいしかいなかった。
それか…
かなり奥まで行ったところにある、
木が生い茂った所。
このどちらかだ、
他にそういうことができる場所は思い付かない。
とにかく通路は1つしかない、
この道を進もう。
里菜は夢中で走った、
走りながら周りを見渡した、
昔は普通の楽しいピクニックスポットだと思っていたけど、
曰く付きの場所だと分かってから見ると
確かにそうだなと思えた、
雰囲気?オーラ?が普通じゃない、
何やら物騒な事を書いた看板も立っている
立ち入り禁止の場所もある。
きっと足を踏み入れる人なんていないんだろう、
雑草も生やし放題。
きっとここなら
できるだろう、
人が寄り付かないから
うっかり助けられてしまうこともない。
「……これでここじゃなかったらもう終わりだな…」
俯きながら
里菜が少し笑いながらそう言った
そしてふと顔を上げると
遠くの方に人影が見えた。
「………見つけた」
そこにいたのは、
父さんと母さんだった。
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