天国の指名手配犯

はに

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最終章 作戦

最終話

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「リナにとっては一応親でもあるもんね…
消えちゃうってなったらやっぱ複雑…?」



「うーん……」









あの二人は、犯罪者であり、

人間だった里菜の両親、




十数年共に生きてきた家族




あの日々の思い出もしっかり残ってる、







楽しかったことも、悲しかったことも全て。








その事を思うと、確かにお母さんの言う通り複雑だった、

もうあの人達に会うことはない、

あの人達は私のことを忘れて消えてしまう

何も思わないわけがない。











「まぁ…そりゃ…ちょっと悲しいかな」














悲しい







間違いなく悲しい、















でも悲しいの他に


もうひとつ感情があった。















それは安心
















あの二人はもう苦しまなくていい










もう何度も何度も生まれて死んでを繰り返さなくていい













消滅させられてしまうことによって


やっとあの二人は楽になれるのかもしれないと思った。

















やっと解放されたね、















おやすみ








父さん、母さん。
























おわり









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