地球人のふり

はに

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第8章 明けない夜

39話

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「…そんな…ガッカリしないでください…」







キヨは、ガッカリした表情を隠しきれていなかった様で、



ヨルはキヨの顔を見て慌てた。








「目的を思い出しただけでも第一歩ですよ!
色々試してみましょう、
もしかしたら手を触れずに物を動かせるかも、
天気を操れるかも、時を止められるかも、
人の気持ちが読めるかも、
気がついてないだけかもしれません、
色々試してみましょう」








目を輝かせながらそう言うヨル。










…気がついてないだけかもしれない…









そうか……
確かにそうかもしれない…








これからは色々試せるんだ、






自分が何をしに来たかわからなくて
なんの行動も起こせなかった今までと比べれば、確かに第一歩だ、








こんな所で飛び降りて死んでる場合じゃない、







絶対に





絶対に力を手に入れて、
ヨルと一緒に星へ帰るんだ、




そして2人とも罪を許されるんだ。










「……分かった、私頑張る」

「俺も精一杯サポートします、
ごめんなさい、今まで何も手伝えなくて
記憶が戻り始めたのが中学生で、
完全に戻ったのは高校生なんです
なかなか自分の事が把握できなくて
あなたに正体を明かすのも遅れてしまいました」






ヨルが中学生の時に
突然キヨ達から距離を置いた理由はこれなのだな、とキヨは思った、


きっと何かの拍子に記憶を取り戻して混乱していたのだろう、



それで、勉強したい、とか嘘ついて
自分の事を全て思い出せるように
1人で必死に頑張っていたのだろう。






「あの時、勉強したい、とか言ってたけど
嘘だったんだね……
あの時点で隠さず言ってくれたらよかったのに」

「すみません…本当にまだ記憶がぼんやりしていて…考えがまとまってなかったんです、
でも勉強してたのは嘘ではありません、
俺は自分の記憶を取り戻しながら、
人間についての勉強をしていました、
人間の生態についてはそこそこ詳しくなっているはずです、
きっとお嬢様の役に立てます」







ヨルが人間の生態に詳しくなっているのは、
たしかにキヨに取ってはプラスだった、



人間の生態はわけの分からない事ばかり、

なぜこうなのだろう?
といつも違和感を感じる度に1人で考え込んでいた、





でもこれからは、ヨルに相談できるのだ。







キヨは一気に心強くなった。










その後、キヨは式場へ戻り、




咲に、







さっきは突然消えてごめん、

一瞬諦めようとしてごめん、

私を見守っていてね、



と伝え、






ヨルに送られて
自宅へ戻った。
















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