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第9章 様々な困難
45話
しおりを挟む新種のウイルスによる影響は、
悪いものだけでは無かった。
人同士の感染を防ぐため、
人同士の関わりを控えなければならない状況になった。
人間と接する回数はガクンと減り、
接しても会話は控える必要があったため、
会話の回数も減った。
必要最低限の人との関わり
必要最低限の人との会話
休みの日は、
わざわざ人の多い場所に足を運ぶ必要が無く、
自分の家で
自分1人で、自分の事だけを考えて
好きな事ができる。
まるでサンコ星の様だった。
そうだ、
サンコ星はこんな感じだった。
今の地球は、
サンコ星に凄く似ていると思えた、
キヨにとっては過ごしやすい環境だった。
しかしマスクの悪影響は変わらない、
サンコ星に似た地球の状況を見せられ
余計に星が恋しくなる。
せっかく過ごしやすい状況になったのに、
キヨはどんどん元気が無くなった。
どんなにサンコ星に似ていても
ここはサンコ星ではない、
どんなに過ごしやすくなっても
言葉の壁は越えられない
相変わらずよく分からない社会のルールに溢れている。
ここはやっぱり地球なのだ、
どうやったってここは地球なのだ、
「駒井さん!
何度言ったら分かるの!?
お願いだから1回で理解してよ!」
「駒井さん!
分からないなら分からないってちゃんと言わないとダメでしょう!?
なんできちんと言わないの!?」
「駒井さん!
どうしてそんなに理解力が無いの!?
こんな簡単なこと、なんで覚えられないの!?」
駒井さん!
駒井さん!
駒井さん!
どうしてなの!?
なんで分からないの!?
叱られる度
聞き取れないと思う度
理解できないと思う度
キヨの心は病んでいった
私だって分からないよ
なんで分からないのか
なんでできないのか
どうしてみんなできるの?
どうしてみんなそんな言葉を聞き取れるの?
マスクで声がこもっているのに
口の動きも表情も隠れているのに
なんでそんないつも通りにできるの?
私達サンコ星人は
地球人みたいに器用じゃないんだよ
なんてことをみんなに言ったらどうなるだろうか、
頭おかしい奴認定されて
居場所が無くなるだけだ。
耐えなければいけない
我慢しなければならない
騙し騙しやっていかなければならない。
大丈夫、大丈夫
明日はきっとできるよ
できてる、できてるよ
うん、今日はいい感じだ
なんとか自分を励ましながら、
キヨは地球で生き続けた。
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