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しおりを挟む教室の中には男子学生が5人。華やかな見た目の男子が1人、平均的な見た目の男子が1人、地味な感じの男子が3人だ。
女子は……私を入れて10人くらいかな。可愛らしい華奢な子、スポーツ選手の様なすらっと背の高い子。華やか過ぎず、地味過ぎず。うん、私と同じような世界線で生きてきたっぽい子達と思われる。
立ち止まってキョロキョロしていると、私と同じような世界線にいるっぽい子が声を掛けてくれた。
「国語科、ですか?」
「はい……入学式、少し遠い席だったみたいで」
「私、新城亜樹です。学籍番号で振り分けられてたみたいだね」
「白雪桃歌です。そう、国語科の子が全くいなくてびびってました」
「敬語いらないよ?これから長い付き合いになるじゃん?LINE教えてくれる?」
「うん……えっと、亜樹、ちゃん」
「亜樹でいいよ。百永、白雪桃歌ちゃん。入学式、別のブロックに座ってたみたい」
百永、と呼ばれた可愛らしい華奢な彼女は、お顔も綺麗に整っていた。
「星宮百永です。亜樹とは同じ高校でした」
「百永、これから仲良くしてくんだから敬語いらなくない?」
「初対面でタメ口きける程、私コミュ力高くないの」
「わかる。私も」
「ですよねー」
「いいじゃんタメ口で。ねえ他の子ともLINE交換しておこう?」
亜樹と百永のおかげで、無事に国語科の女子全員の連絡先を手に入れた。コミュ力高いお友達、助かる。
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