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しおりを挟む「もしかして。あいつらに何か言われた?」
苦虫を潰すって言葉、今のそうちゃんみたいな表情をいうんだろう。話したくないんだろうな。でも──。
「直接じゃなくて、すれ違いざまっていうか」
「ごめん。ももちゃんには関係無いのに。俺、守りきれてないな」
「そこは大丈夫だよ。真希と花音がばっさり斬ってくれてたから」
にっこり微笑む私を一瞥したそうちゃんは更に眉を顰めた。
「その真希さんって……。ももちゃんがちょっと苦手な人だろ?」
「はっきり物事言うだけで、嫌な人じゃないって改めてわかって良かったの。あの人達のおかげだね」
「──ももちゃんと真希さんとのことは……良かったけどさ。でも、ももちゃんを守るのは俺でありたかった」
深いため息をついて、彼はまた目を私から逸らした。
「格好悪い話だから、出来れば話したくなかったんだけど。ももちゃん、どんな風に俺の話聞いてる?」
少し怯えたような目。こんなそうちゃん、初めて見る。聞きたいような、聞きたくないようなといった感じの。正直に言って大丈夫かな?どう言ったものか。
「──高校のとき、その、遊んでたって」
「遊んでた、か。……まあ、そうなんだけど」
沈んだ顔が何だか辛い。でも、やっぱりそうちゃん、遊んでたのか。
「俺、ももちゃんに嫌われたくない」
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