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afternoon tea 3
しおりを挟むラウンジのテーブルに案内される。4人の予約に対して用意されたソファは6人分。こういう心遣いがホテル特有だと思う。
ドリンクのメニューが置かれている。見慣れない単語が並んでいた。
「ラ・セーヌって…?ア・ラ・フランセって…?」
私と同じくコーヒー派の澄麗が戸惑っている。
「紅茶のジャンルっぽい…。何かセレブな香りがしそうな紅茶だね」
英の目が輝いている。紅茶派ではあったけど、そんなに紅茶にこだわりあったっけ?
「私、オリジナルブレンドティーにしようかな。英ちゃんどうする?」
「私もオリジナルブレンドティーで」
ウェイターさんに目で合図する。私と澄麗はカフェ・オ・レ、英と梨愛はオリジナルブレンドティーを注文した。
「同じドリンクならおかわりOKみたいね。紅茶は……足し湯…?」
ドリンクメニューを読み込む澄麗が目を丸くする。
「え、お湯だけ?お茶っ葉は増やさないんだ」
どんどん薄くなるということ…なのか?
ドリンクが運ばれる。カフェ・オ・レは予想通りの見た目。紅茶は大きなティーポットに入ってやって来た。とともに、オードブルがテーブルの上に置かれる。一口サイズのオードブルはもうそれだけで華やかだ。
「…ねぇ、この後あの3段のやつ、来るんだよね?」
不安気な顔をした澄麗は唯一のアフヌン──私はヌンティーと呼びたいんだけど──経験者の梨愛に尋ねる。
「私がこないだ後輩とアフヌン行ったときも、オードブルの後にタワーが来たよ」
話しているとタワーを手にしたウェイターさんが2人やって来た。
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