ダークサイド

タカヤス

文字の大きさ
18 / 21

ダークサイド 第15話 「宿敵」

しおりを挟む
「二度は言わない。さっき言った通りだ」
かつては南方城塞都市の主城であった、その城の広間に声が響く。
「しかし、それではジュダ様が危険です!」
「……ジュダ様の勝利は揺るぎません。ですが、負傷する可能性はあります。
せめて数人はお側に控えさせておくべきです」
酷く冷淡で、だが透き通るような男の声に、少女たちの声が反発する。
真っ向から危険性を説くクレアとほぼ同意見のオルティアの声がそれに続く。
「……………」
ダークエルフの将ナーディアは目を閉じ、沈黙を保っている。

今、広間に居るのは、男女合わせて4人。
『雷神公女』クレア。
『殺戮人形』オルティア。
『氷弓』ナーディア。
そして、ロゼッタ軍騎士団長ジュダ。

男は『勇者たち』が付近に来ている事を説明し、彼らをジュダ一人で迎える、と宣言した。
危険過ぎるその発言に、クレアとオルティアは反対あるいは修正を進言している。
彼女らの必死の言葉を受けても、ジュダは女すらも羨ましがる、自身の長い艶やかな髪を弄ぶだけ。
これ以上議論の必要は無い、とでも言わんばかりに気怠そうに。
「敵は一人ではないですわ。それに、わらわにも戦う力はあります!」
「私は自分の意志で、あなたを守ると決めました。
……例えあなたに拒絶されようと、私は私の意志の通りに行動します」
クレアとオルティアは一歩も引かない。
「……………」
互いに一歩も引くつもりのない議論の均衡状態は、外部からの力により一瞬にして崩れた。

とぷん、と。

何かが水に沈む音が聞こえる。
本来聞こえるはずのない、全く異質な音。
「っ!? クレ……!?」
隣に居たはずの少女の姿が掻き消え、同時にオルティアは足下に広がる影を認識し……
だが、飛び退く暇は与えられず、彼女の姿もまた足下の影へと吸い込まれる。
「ジュ……」
最後まで吸い込まれまいとする、その細い手が影へと沈み込んだ。
「くすくすっ、主命には絶対服従でなければなりませんものね。
いらないお節介でしたか?」
二人と入れ替わるように、影からはローブ姿の女性が浮かび上がる。
闇から沸き出した女、『闇の娘』の一人である『黒霧』の赤い唇が笑みを作る。
「構わぬ。……では、ナーディア。彼らを案内し、連れてこい」
ジュダの興味は、彼女らには無い。
彼と対等である『勇者たち』に向けられている。
えもいわれぬ高揚感に身を任せながら、男はぞっとするほどに美麗な笑みを浮かべた。




エルディティラ城、謁見の広間。
優雅に椅子に座る男は、旧知の友を迎えるかのように、その少年たちを迎える。
「ようこそ。いや、初めましての方が適切な挨拶か? 勇者ご一行」
「適切な挨拶なんて必要無い。僕たちは友人じゃ無いんだから」
『勇者』と呼ばれた幼さの残る男、いや少年はジュダを睨みつける。
彼の一歩後ろには純白の神官服の女性と、透き通る羽を持つ妖精が居る。
「確認しておきます。ロゼッタ騎士団長ジュダ殿。
今、帝国で起こっている争い……本当に、あなたが引き起こしているのですか?」
腕のメイスをぎゅっと握りながら、神官服の女性は男に問う。
「くくくっ……」
ジュダは喉の奥で笑う。
座っているだけの男から、陽炎のような闇が広がる。
「正確に言えば、それは違う。私はほんの少しきっかけを与えたに過ぎない。
争いを続けているのは人間たちの意志だ」
落ち着き払ったその男の声は、ただ話しているだけで他者を圧迫する。
後天的に取得するものではない、生まれつき備わっているカリスマとでもいうべきもの。
「嘘ばっかり! あんたが反乱だのなんだのしなければ、もっと平和だったわよ!」
光の粒を撒きながら妖精は、その男に飲み込まれまいと、叫ぶ。
「ただ一人の存在など、取るに足らないものではないか?
 それにも関わらず争いが続いているのは、人間たちが争いを望んでいるからだ。
『魔王』『悪魔』呼び方は自由だが結局、人間は絶対悪を設定する事で責任逃れしているに過ぎない」
男の声はあくまでも静かな口調のままだ。
淀みのない男の声は続く。
「『魔王』がいるから争いが絶えない。
『魔王』が全ての元凶だ。
なるほど。自らの責任を放棄し、無責任に喚き散らすだけなら簡単に出来る。
卑小で矮小な輩が大多数存在するが故に、奴らは原因を外部へと求めるか」
玉座に肘を置き、優雅に話す様は『王者の貫禄』とでも表現しようか。

争乱の責任は『魔王』一人だけの責任ではない。
人間たちに争う心があるから、戦争は続いている。
そんなジュダの言葉を戯言だと否定する事は出来ない。
事実、全ての人間が争いを止めようとすれば、争いは収まるはずだから。
「そんなっ!……自分で争いを起こしておいてっ!!」
声を張り上げる妖精の少女を、男の言葉の刃から守るように、少年は遮る。
「……あなたの言う事は、完全に間違ってはいない」
一同を代表するように、少年が答える。
「けれど、完全に合っているわけでもない。
僕はここに来るまでに多くの人たちを見てきた。
醜い心も争う心も、確かに人々は持っている」
静かだが、真っ直ぐな声。
少年は旅の道程を反芻し、噛みしめる。
「だけど、それが全てじゃ無い。
争いを止めたいと思っている人たちはいっぱいいる。自分を削ってでも他人を助けようとする人も居るし、みんな頑張って精一杯生きているんだ」
少年の迷いの無い言葉。
そこには虚栄も驕りも偽りもない、清浄な人間の声。

だが、男のどす黒い言葉の刃も変わらない。
「『蒼の軍師』も同様の事を言っていた。だが、それは偽善だ。人間は聖人ではない。
『勇者』と祭り上げ、全てをお前たちに押しつけているだけのとんでもない悪人たちだ」
「人は確かに聖人じゃない。けど、完全な悪人でもない。
僕たちがここまで来られた事、それがその証明だ」
ジュダの言う事は真実であり、少年の言う事もまた真実。
方向性が真逆の、等価の言葉。
「そうか……」
長い艶やかな髪を従わせながら、玉座の男はゆっくりと立ち上がる。
それだけで周囲の空気が、重くのしかかるような圧迫感を持つ。
「ならば……ついでに証明して見せろ。人間は生きるべきだと」
ジュダが剣を抜く。
黒い、闇よりも暗いその黒刃を。
その様は美麗であるはずなのに、恐怖を喚起する。
「私は否定してやる。人間は死ぬべきだと。
証明してやる……お前たちを殺してな」
闇が翻(ひるがえ)った。



振り下ろされる黒刃と、それを迎え撃つ白刃。
対照的な刃と刃が、同等の力をもって均衡する。
少しでも力を抜けば、一気に切り伏せられるような圧倒的な膂力(りょりょく)。
「まずは小手調べだ。いきなり終わるなよ、勇者」
「っ!?」
少年の剣にかかっていた重圧が、不意に緩む。
同時に彼へと突き出される神速の剣。
神業、いや魔技と呼んだ方が相応しい必殺の刃。
それを迎撃したのは、やはり神速であり神業と呼べる剣。
少年の喉を狙う刃を叩き落とし、同時にジュダへと繰り出される剣。
当然、それを易々とさせるジュダではなく、刃と剣とが交錯する。
結果、神速の剣同士の弾き合いが生じる。
黒と白とが違いに入り乱れ、振るわれる剣圧は周囲に風すらをも巻き起こす。

「フィリス……」
目で追う事すら出来ない二人の戦いに、妖精が思わず声を漏らす。
下手な手出しは、逆に少年を不利にしてしまうから。
「大丈夫よ、ニア……大丈夫」
純白の神官服を纏った女性、フィリスも、何とかそう呟く。
彼女もニアと同様、力量の差から手出し出来ない自分を不甲斐なく思っている。

轟音。
大きく振り下ろされた黒剣が生み出した破壊。
少年は片手のみで側転し、刃をやり過ごす。
ジュダの一撃の余波で、広間の壁にヒビが入る。
「なかなかにやる。……その剣技、先代勇者の記憶だな?」
少年は冷静に自らの構えを取る。
「詳しくは知らない。……けど、知る必要もない。僕が剣を振るうのはこれが最後だから」
刃のみならず、視線すらも、双方を射殺そうかというように交錯する。
「名を聞いておこうか? この時代の『勇者』の名を」
「『勇者』かどうかは、まだ分からないけど……
僕が『勇者』となる事で多くの人が救われるのなら、僕は『勇者』になろう。僕はリュークスだ」
「覚えておこう。勇者リュークス………貴様を殺す短い間だけだがな!」
ジュダの手から、炎の槍がほとばしる。

リュークスがマントを翻す。
迫り来る紅蓮の炎と、生み出された水の壁とが衝突する。
「!?」
何かの根拠があったわけではない。
だが、動物的と言ってよい程の勘により、少年は即座にその場から飛び退く。
数瞬前まで少年が立っていた床は、肉食獣の顎を形成し空間を噛む。
しかし、回避したリュークスを襲う攻撃は未だ終わっていなかった。
空中の彼に、長身の影が斬りかかる。
「攻撃は単発では無い。連続に仕掛ける事で、相手の隙を作るのだ」
「ぐうっ!」
振り落とされる黒剣を、少年はかろうじて、という体でなんとか受け止める。
だが威力は殺せず、金属同士の斬り結ぶ音を響かせながら、少年は床へと叩き落とされる。
「リュークス! 危ないっ!!」
少年の落下地点には巨大な顎が口を開け、待ち受ける。
「シルフ!」
リュークスが唱えると同時に、突風が彼の身体の軌道を変える。
風に吹かれた木の葉さながらに、常識ではあり得ない軌道で、一気に壁際へと移動する。
少年は空中のまま体勢を変え、壁を蹴り、一気にジュダへと斬りかかる。
「うおおおおおっ!!」
「ふっ!」
今度は少年の灼熱の剣が、大上段から振り下ろされ、ジュダがそれを迎撃する。
ぎりぎりと刃と刃とが、灼熱と暗闇とが、交錯する。
「いっ……けぇええええ!!」
剣を交えたまま、リュークスの気合いが剣に込められる。
複雑な身振り手振りを必要としない精霊の炎が、ジュダへと向かう。
炎が渦を巻き男へと襲いかかり、彼の張る魔法障壁とせめぎ合う。
「ちっ」
ジュダの魔法壁を破った炎が、彼を吹き飛ばす。
普通の人間はもとより、魔物であってもただでは済まないはずの炎の一撃は、彼の右肩を軽く焼くに留まった。
身軽なバックステップで、男は距離を取る。
そんな動作でさえ、舞踏の優雅なステップを思わせる無駄の無い、洗練された動き。
リュークスも距離を取るジュダを追う愚は犯さず、正眼に剣を構える。
「その精霊……少し邪魔だな」
男は未だ余裕の笑みを浮かべている。



轟音が城に響き、空気を振動させる。
『魔王』と呼ばれる彼女の主と、『勇者』と呼ばれる来訪者との戦いの結果だ。
「あなたは随分と物わかりが良いのね。それともあの男を信じているのかしら?」
謁見の間へと続く、扉に立つローブの女が口を開く。
彼女は『闇の娘』、『黒霧』と呼ばれている。
「信じてなどいない。だが力を与えて貰っている以上、義には報いる」
答えるのは細身に褐色のダークエルフ、『氷弓』ナーディア。
「真面目も過ぎると、疲れるわよ?」
ローブの下、整った唇が蠱惑的に動く。
ただ話しているだけだというのに、『氷弓』は『黒霧』に警戒の念を抱く。
同じ『闇の娘』ではあるが、彼女の危険な匂いを直感的に感じているからだ。
直接的な戦闘であれば、ナーディアに負ける要因はおそらく無い。
だが、彼女『黒霧』は奥の手を隠している。
クレアとオルティアを影に取り込んだ事にしてもそうだし、『悪夢』を従えている事もそうだ。
『雷神公女』クレア、『殺戮人形』オルティアはジュダへの忠誠心があり、行動の把握は容易に出来る。
だが、目の前の『黒霧』は別だ。
油断してよい相手では無い。
「……不真面目過ぎても、主の信用を失うのではないか?」
ナーディアは『黒霧』を睨む。
「くすくすっ、不真面目なつもりは微塵も無いのだけれど、肝に銘じておくわね」
話す度に感じる圧迫感と親愛感。
相反する二つが存在する奇妙な感覚は、まるで……
「二人は無事なのだろうな?」
『氷弓』はまとわりつく闇を振り払うかのように、彼女に言い放つ。
「くすくすっ、大丈夫よ。ちょっとの間、休憩していて貰うだけだから」
『黒霧』の言葉の最後に、一際大きな爆発音が被った。
「……そろそろ優劣が見え始めてきたようね」
「……………」
一瞬前までの自信家の表情は消え失せ、心底他人を心配する悲しげな声。
(一体何が本物の『黒霧』なのか……この女は一体何者なのだ)
轟音と振動は、ナーディアの思考の闇を深まらせるだけだった。



「そんなっ……!?」
飛び退き、距離を取ったリュークスから驚愕の声が漏れる。
彼の左腕にまとわりつくのは、黒い炎。
瞬時に水の精霊で消火したものの、それは信じられない光景だった。
「喰らってやった。……炎と、大地か」
ぼろぼろのマントを破り捨てながら、ジュダは冷たい笑みを浮かべる。
瓦礫を燃え上がらせる黒い炎は、精霊力による炎。
「そんな……どうして炎と大地の精霊が出せなくなったんだ…?」
リュークスは状況を理解出来ていない。
「フィリス……何あれ? だって炎と大地の精霊はリュークスのでしょう?
 なのに、何だって魔王が使ってるのよぉ!?」

剣技は互角。
精霊力と魔法力においては、やや精霊力に軍配が上がっていた。
四大精霊を駆使し、状況はリュークスに有利だった。
だが、それが覆ったのは一瞬。
それまで防戦一方だった魔王の黒い影が、リュークスの操る精霊たちに食らいついてから。

「まさか……契約のリライト………リュークス! 気を付けて下さい!
 炎と大地の精霊はジュダに取り込まれました!」
フィリスの悲痛な叫びは、少年の耳に届いていただろうか。
届いていたとしても、それらを熟考する時間など与えられようはずもない。
ジュダの手が踊り、黒い炎が渦を巻きながらリュークスへと襲いかかる。
「くっ!」
少年は反射的に水の精霊で迎撃する。
だが、それはジュダの予想通りの反応であった。
炎と水とがぶつかり合う中、側面から忍び寄った闇が水を飲み込む。
「だめっ! リュークス、水の精霊を戻して!!」
フィリスの叫び声が上がるが、水の精霊は戻らない。
美しい水の女性像が、黒い触手に犯されていく。
「水姫っ!……っ!?」
背後に突然沸いた殺気に、リュークスは咄嗟に転がる事で避ける。
背後へと回り込んでいたジュダの剣が、リュークスの身体をかすめる。
「他の心配をしている暇は無いぞ? ダンスはまだ続いている」
俊敏かつ剛剣、非の打ち所の無い黒剣の煌めきは少年へと襲いかかる。
「リュークス!!」
少女の悲痛な叫びが響いた。



「なあ、聞いたか? 魔王と勇者の噂……」
ロゼッタ軍の一般兵士の間にも、その噂は流れている。
「魔王だの、勇者だのなんて、御伽話もいいところだろうが」
「だけどよぉ、確かにあの人は人間とは思えないよなぁ」
いついかなる場所、時間において、人々の噂が絶える事はない。
「だが、俺はジュダ様が一番だ。あの人に付いていれば、ほとんど負けない」
「勝利の女神は、綺麗な男にすり寄る。俺たちはそのおこぼれを貰ってるのさ」
それは酒場での噂話。
「帝国の建て直し、真の帝国の再構築。崇高な使命だ」
「こんな裕福な暮らしが出来るんだ。魔王だろうが勇者だろうが構わねえよ!」
一般兵士たちの噂話は、個々人の勝手な憶測も加わり、様々な話となっている。
一例を上げれば、
ジュダの背中に魔族の証である、コウモリの翼を見た。
いや、確かに翼はあるが、あれは天使の翼だった。
彼は本当に魔王であり、人間全てを殺すつもりだ。
あの人は本当は勇者であり、これから甦る魔王を討つ準備をしている。
今、城に来ている者が実は魔王で、ジュダは勇者の資格を試されている。
ロゼッタの領主クレアは、ジュダに殺されており、本当の少女ではない。
あの男は大罪人だ。
ジュダ様は、神が遣わした解放者だ。

噂の中には真実が含まれているものもあれば、全くのでたらめもある。
ジュダは情報を統制せず、むしろ様々な情報を流しているくらいだ。
オルティアなどは、行き過ぎた噂を禁じてはどうか、と進言したが、
「人間どもが欲しがるのは真実ではない。自らに有益になる都合の良い話を信じたがるのだ。
ある程度の身の安全とそれらしい大義名分があれば、都合の良い解釈をする。放っておけ」
というジュダの言葉で、表向きは沈黙を保っている状態である。

だが、オルティアは密かに危惧している。
最近のジュダは、敢えて自らを危険に晒しているかのような印象を受けるからだ。
それは才覚ある者の驕りか、それとも性分なのか。
自分の身以上に、その男の事を案じている自分に、オルティアは改めて驚く。
(まるで、人間の少女のよう……。きっとこれが、感情……)
閉じこめられた闇の中、オルティアは嘆息した。



「はっ、はぁ、はっ……!」
呼吸を整えるため、勝機を見出すため、少年は退く。
「ふん、逃がすとでも思うか?」
ジュダはそれを許さない。
床を蹴り、その距離を一気に縮め……
「光よ! 照らして!!」
フィリスの言葉に応じて、メイスの先端から浄化の光が溢れ出す。
「闇よ、閉ざせ」
対抗するジュダの言葉に、溢れ出した光は無へと帰す。
浄化の光は攻撃的威力は成さなかったが、瞬間の目眩ましの役割は果たした。
逃げるだけだった少年の姿は、一瞬前までの場所には無い。
「ふんっ!」
動じた様子は微塵も見せず、呼気と共に、男が側面へと剣を振るう。
一瞬の間に体勢を整え、反撃に転じたリュークスを牽制しての一撃。
何度目になるか分からない、剣と剣との衝突で、両者は均衡する。
否、正確には均衡ではない。
あまりにも少年に不利な方向へと、状況は変わっている。
鍔迫り合いは、そのままリュークスの身体を壁際まで追いつめる。
「水の精霊も喰らった。風の精霊はまだ途中だが、時間の問題だ。
だというのに、まだ斬りかかってくる気力があるとはな」
ぎりぎりと刃が少年へと押されていく。
「負けられない! 約束したんだ! みんなの想いを貰った! だから負けられない!!」
リュークスの瞳に、諦めの色は無い。
「まだ分からないのか? 勇者よ」
吐息がかかるほどの至近距離で、ジュダが囁く。
「最初から勝敗は決していたのだ。用意された『力』『精霊』そして『剣』。
 私は全てを手に入れていた。だが、貴様は『剣』を手に入れてはいない」
美麗の男の黒剣が煌めき、少年の剣に刃を立てる。
「用意? 『剣』? 僕だって手に入れた! 『灼熱剣ミレニア』は最強の剣なんだから!」
リュークスの闘気に呼応するかのように、剣に炎が宿る。
「それが敗因だと言っているのだ。勇者が持つべき『光の剣』を持たぬ貴様に、私の『闇の剣』は破れぬ」
少年に逃げ場は無い。
その少年を助けようと、フィリスが動く。
「光の………剣?」
戸惑うリュークスの言葉に、ジュダは苛立たしげに舌打ちする。
「未だ時期尚早であったか。興が削がれた……終焉としよう」
「なっ!?」
ジュダの終局の宣言と共に、黒剣が深く刃を立てる。
互角であったはずの鍔迫り合いが、音を立てて崩れる。
「リュ……」
フィリスとニアの言葉を待たず、少年の持つ剣が折れる。
遮るものの無くなった黒刃が、ゆっくりと少年の身体へと吸い込まれるように落ちる。
ジュダの振るう黒い軌跡が、リュークスの身体を袈裟切りになぞる。
少年の驚愕の表情。
刃に遅れて、少年の身体から鮮血が噴き出す。
「あ…」
噴き出す血と共に、立つ力を失ったリュークスはその場へと座り込む。
「……この状況であっても、急所を避けているか?」
勝利を確実なものにするために、ジュダは黒剣を振り上げ……飛び退いた。



二人に乱入したのは、純白の神官服の少女。
神の加護を受けた破邪のメイスを、あらん限りの力を込め振るう。
「聖女は正々堂々の戦いをするのではなかったか? よもや背後から襲うなど」
気配を完全に察知し回避していながら、ジュダは喉の奥で笑う。
「ニア……リュークスの状態はどう?」
魔王の挑発には乗らず、フィリスは少年を庇うようにメイスを構える。
「危険だけど……大丈夫! 致命傷じゃないわ!」
妖精の言葉を聞きながら、彼女は打開策を考える。
彼女では魔王には敵わない。
目の前の男を倒せるだけの便利なマジックアイテムも無い。
リュークスは死んでいないだけで、危険な状態である。
全てが絶望的な状況の中、フィリスは決断する。
汚れない純白の聖女は、凛とした声で言った。
「ニア……リュークスをお願い」



ジュダは目の前の少女に、ただならぬ決意を感じる。
彼が何度も目にしている、窮地に立ち向かう人間の目。
彼に戦いを挑み、決して諦めない気高い決意。
「……いい目だ」
心の底からの賞賛の言葉を投げかけながら、ジュダは自らの剣を構える。
「冥土のみやげだ。見せてやろう」
ジュダの身体の内から、そして外の気すらをも、その剣の一撃に込める。
「お願いって……フィリス! あなた、何を!!」
ニアの言葉に、フィリスはただ最強の神聖術法の溜めを作る。
「ニア、楽しかったわ。それとリュークスに伝えて……約束守れなくってごめんなさいって」
「馬鹿っ! 本気で怒るわよ!! そんなこと、そんなことっ……!!」
ニアの言葉を遮るように、魔王の闘気が膨れ上がる。
「三流以下の悲劇も幕引きだ。後ろの男共々、塵となれ!」
立ち上る膨大な闇の奔流の一つ一つが、圧倒的な力を持って刃へと変換されていく。
ジュダの力ある言葉が紡がれる。
「ミリオン…」

汚れなき聖女の、力強い純白の言葉がそれに抗う。
「人間を……リュークスを殺させはしません。絶対に!」
男が全てを覆う闇だとすれば、彼女は全てを照らす光。
安らぎを与える浄化の究極。
「ホーリー……」
冷酷な声と純白の声とが重なる。

「…ディサピア!!」
「…エクスプロージョン!!」
荒れ狂う力の衝突により、閃光と轟音と衝撃とが世界を染め上げた。




瓦礫の山。
少し前までは、謁見の間としての機能を果たせていた華美な室内は、今は見る影も無い。
「逃げおうせた……か」
瓦礫を足と剣で除去しながら、ジュダは呟く。
「聖女の奇跡に免じて、逃がしてやるとするか」
ジュダは目的のものを見つけると、冷たい笑みを形作った。
ぼろぼろとなった、元は純白であった神官服。
体中のあちこちが汚れ、うっすらと血が滲んでいるが、彼女は神聖さを失わず綺麗なままだった。
「う………っ…………」
か細い吐息ではあるが、フィリスは生きている。
他の二人の姿は見えない。
ジュダの言葉通り逃げたのか、それとも爆発に巻き込まれ死んだのか。
「……勇者リュークス。お前の言葉の正しさを一部だけ認めよう」
男はゆっくりと彼女にかかる瓦礫を取り除く。
「人間の中には、自らを削ってでも他者を助けようとする自己犠牲とでも言うべき行為を行う者も居る」
所々が破れ、原型を留めていない神官服であったものと、彼女の素肌とが露わになる。
「だが……」
ジュダは彼女の傍らにかがみ込むと、その顔を持ち上げる。
男の表情はいつも通りの、冷酷な微笑。
「私はそれを偽善と呼んでいるのだ。この女にしても、お前以外の者の為に、命を投げ出すか? 博愛の精神で?
 ……違うな。この女にあったのは、お前への恋慕だ。独善的な妄執だ。
だからお前を助けようとした」
ジュダの指に力が籠もる。
フィリスの白い頬が、うっすらと朱色に染まる。
「そしてお前は言った。人間は確かに醜い部分も持っていると。
 それはこの女とて同じ事。『汚れなき聖女』と言えどもな」
男の口の端が吊り上がった。











「うっ……んっ………」
フィリスはまどろみから、目覚めていく。
次いで、どういう状況なのかを理解しようとする。
「遅いお目覚めだな。聖女殿」
「っ! 魔王ジュダ!!」
彼女の意識は、その男の声により一瞬で引き戻される。
窓の無い部屋。
薄明かりの灯る、その部屋はどうやら地下室らしい。
フィリスは動こうとして、身体を拘束されている事に気が付く。
「あまり動かない方がよい。死にはしないが、かなりの苦痛を伴うし、何より無駄な行為だ」
ジュダは優雅な仕草で、ワイングラスを傾ける。
「……私をどうするつもりです?」
フィリスは、彼女にしては珍しく険しい表情で、男を睨み付ける。
「通常であれば、私自身が力を奪うのだが……四大精霊の管理も必要でな」
足掻く聖女を楽しげに見ながら、ジュダは説明を続ける。
「そこで今回は、私の剣の補強をさせて貰う」
「……………」
ジュダの手がゆっくりとグラスを置く。
琥珀色の液体が、グラスの中で暗く踊る。
「存分に愉しませて貰うとしよう。崇高なる聖女殿の痴態をな」
「なにをっ!?」
ジュダの言葉を合図に、フィリスを拘束していたものが、蠢く。
ロープだと思っていたそれは、歪な触手。
それらが意志を持っているかのようにわななき、彼女の身体をまさぐる。
「こ、これは!?……っ……」
触手の元の部分となっているのは、黒い剣。
それ自体が意志を持っているかのように、どくどくと脈打つ。
「うっ…ああっ………つうっ……っ……」
女性特有の柔らかな膨らみを、跡が付くほど強い力が包み込む。
そこに彼女を労るという意志は皆無である。
欲望を具現化したような触手は、乱暴に彼女を責め立てる。
触手は、ぼろぼろの布きれと化したスカートの裾を器用にたくし上げる。
「いやっ! あっ、くっ……ううっ………ああっ……」
男の目に晒した事の無い、白い太股と下着が露わとなる。
少しでも見られる部分を隠そうと、彼女は脚を閉じようとする。
だが、フィリスの意志など無関係だとでも言わんばかりに、触手は彼女の身体を蹂躙する。
白い太股へと触手が絡みつき、その体温を味わう。
「確か、光の女神は自ら命を絶つ事を厳禁としていたな。くくっ、どこまで耐えられるか」
ジュダが愉しげに眺める中、触手はさらにその数を増やし、フィリスの全身に伸びる。
彼女の柔らかな髪に巻き付き、その新雪のような頬をねめつける。
「はっ…ああっ………んぐっ!?……んっ…んんんんっ!!」
いやいやと首を振るようなフィリスを逃がさず、その口内へと男性器を模したものが侵入する。
グロテスクなそれは、ただ己の快楽のみを求めて湿った暖かな口の中で暴れ回る。
「んむっ……んっ…………んっ…んんっ………んーーーーー!?」
彼女の口内には大き過ぎる触手が激しく前後し、小刻みに痙攣する。
どくどくと、彼女の口を犯していた先端から、液体が流し込まれる。
「ぐっ…こほっ、げほっ……うあっ……やっ、いやぁ……」
ひとしきり液体を吐かれ、解放されたフィリスは咳き込む。
口の端から溢れる液体が彼女の形の良い顎を伝って、身体へと流れる。
神聖不可侵なる聖女の身体は、欲望の象徴により黒く染められてゆく。
目に涙を浮かべ、嫌がる彼女の前で別の触手がゆらゆらと蠢く。
「ひっ……」
触手の先端は人間の口のようにぱっくりと開き、それはフィリスの口を塞ぐ。
「うっ………んっ……あむっ………むっ…んっ、んんっ……ぁ…」
彼女の舌を探り当てた触手は、その舌を吸う。
聖女の唾液を飲み込み、代わりに触手は淫液を流し込む。
「んぅ・・んんーー!………っ…んくっ……むっ……」
無理矢理に流し込まれる媚薬は、吐き出す事を許されない。
息苦しさの中、分裂した別の触手は、彼女の身体を襲う。
抵抗するように動くフィリスだが、触手に阻まれ、それは逆に艶めかしく男を誘うような仕草にも見える。
「んっ……んんんーー! んっ……あっ……嫌っ………嫌ああああ!!」
布が引き千切られ、形の良い乳房が露わになる。
その膨らみに巻き付く触手の先端が、フィリスの乳首をくわえる。
人間の男がするように、舌の先は乳首を転がす。
彼女の反応を確かめるように、時に強く、時に柔らかく。
「うっ……くっ…嫌………やめなさい……んあっ…」
先端部分を、吸う音が聞こえる。
女性の羞恥を煽るように、わざと音を立てて。
もう一方の桃色の先端には、男性器の先端があてがわれる。
「うっ、あっ、やっ……んんっ………むくっ……はっ……んんっ……」
膨らみを包む触手が、彼女の胸を寄せ中心の触手を挟み込ませる。
「んっ…ああっ………んっ………はっ……あ………んっ……」
彼女が嫌悪に身をよじればよじるほどに、触手たちはわななき、歓喜の汁を流す。
ぼろぼろのつぎはぎと化した神官服は、服としての機能を果たしてはいない。
なめらかな白い彼女の肌は、次々と白濁の液体で汚されていく。
「んっ……くぅ…くはぁ……んんっ………」
上気した彼女の肌を、触手が舐め回す。
体内に直接流し込まなくても、皮膚を覆う白濁液は彼女の心拍数を上げる。
「くくっ、異常な性的興奮をもたらしているだろう? 抵抗せずに流された方が楽ではないか?」
ジュダの言葉も、フィリスの耳には入らない。
彼女はただ苦しげに、熱にうなされるような艶っぽい声を漏らすのみ。
「あっ……だっ、駄目………そこは………ひあっ、らっ……やっ、いやあああ!!」
彼女の背後に回り込んだ触手が、くねくねと尻を撫でる。
フィリスの恥部を探るように、ナメクジのように、弾力のある桃肉を這う。
「そっ、そんなところ………ああっ……んっ…んぐっ………むむむっ…んんっ!!」
布に侵入した触手は、滑りを良くする為か、そこでも液体を吐き出す。
「むぐっ……ぷあっ…………いやっ、いやっ、いやあああ!!」
彼女の身体がびくん、と痙攣する。
それは痛みからか、羞恥からか、それとも別の何かからか。
「うっ、ああっ……ああっ………んっ……あああっ!!」
太股から這い上がるように、別の触手が最後の薄布に辿り着く。
触手は器用に布をずらし、薄い茂みを露わにさせる。
剣の主であるジュダに見せつけるように。
「くくっ、なんだ。嫌がっているわりに、聖女殿はお気に召しているか」
男の言葉で、フィリスの顔がさらに羞恥に染まる。
「違っ、違いまっ……んんっ………くっ、くむっ……んんんん」
彼女の精神と肉体とは分離させられている。
生理現象というべきものを引き起こされているだけだが、彼女の淫裂からはしたたるほどの愛液が沸き出していた。
密に集まる虫さながらに、触手が群がる。
「くっ、いやっ、ああああっ、ん、あ、ああっ……んっ……」
一番敏感なフィリスの突起に、触手の一つがむしゃぶりつく。
反応したくないのに、彼女の身体はびくんと反応させられる。
顎を仰け反らせ、彼女の肩は大きく上下する。
体中に微弱の電気を流されたような、抗いがたい悦楽。
「はははっ、それだけ悦んでいれば、破瓜とて苦ではあるまい」
「!? いっ、いやあああああ!!」
ジュダの言葉を合図にしたように、触手が彼女の膜を突き破る。
少し細めのそれは、彼女の膣内で蠢き、歓喜の白濁を流す。
触手を伝って流れる朱色の、純血であったものが破られた証。
「いっ、いやっ、ああっ、あ、あ、あ………んんぐっ……」
さらに2本の細い触手が、彼女の膣内へと侵入する。
それぞれが彼女の中を刺激し、痛みとそれ以上の快楽を感じさせる。
触手は前も後ろも、体中の穴という穴に入り込み、わななき液体を吐き出す。
フィリスの体は、様々な液体に犯され、疼きと熱とを籠もらせる。
「ぐっ………んっ……んんっ……ぷふぁ……あ、あ、んっ……ああっ……」
突き上げられる度に、彼女の身体が痙攣する。
必要以上の媚薬は、彼女の精神を冒し、身体を犯す。
気が違いそうな程の快楽の中、フィリスはその責めに耐える。
「ふっ、ぐっ、はぁ、はぁ……んっ、あっ、あ、んんっ、ああっ……」
湿る液体の音と、彼女の喘ぎ声とが早くなる。
フィリスの心を読んだかのように、彼女の望む通りに触手は彼女を犯す。
「ふあっ……やっ…いやぁ……んんっ………んんんーーーー!!」
彼女は口を閉じ、その波に耐える。
身体中が勝手に震え、例えようのない快楽の責め苦が彼女を襲う。
「はぁはぁ……はぁ、っ、くっ……はぁはぁ……えっ、そんな、まだっ……ひあっ!」
その余韻に浸る間もなく、新たな触手が生まれ、新たに彼女に潜り込む。
「あ、ああっ……んっ、あっ!」
フィリスは、ただひたすらに耐えるのみ。
それが彼女に許された唯一の行為だから。



どれくらいの時が経っただろう。
両手両脚は無理矢理に開かされ、収まりきらない液体は体中を流れる。
彼女は何度絶頂へと登り詰めさせられただろう。
昼も夜も絶え間なく、責め立てられている。
床にこぼれ落ち、染みを作っている液体は、その証明。
そんな状況であっても、彼女は美しかった。
だが、美しいものであるからこそ、めちゃくちゃに壊したい欲求を煽るのも事実。
ジュダは一人、冷たい笑みを浮かべる。
「聖女殿に敬意を表して、ロゼッタ軍は進軍を遅らせている。お前が耐えていられる限りは、進軍はしない。
くくくっ、どうだ? ちっぽけな達成感でも得られているか?」
「あっ……っ………んっ……」
触手がフィリスの顔を上げさせる。
こんな状況であっても『汚れなき聖女』は、まだその名を保っている。
男はそれを確認し、薄く冷酷に笑う。
「まだ耐えるか。だが、明日はどうだ? そして明後日は、その次は?
 終わりなどない。お前は永遠に悦楽の虜となるのだ」
「んっ……はっ、んぅ、あ、ああ………んああっ………くっ……勇者が……
 ああっ……彼があなたを…っ………倒す……絶対に……ああっ……」
貫かれ、蹂躙されても、フィリスは抗う。
その姿は屈する事の無い、『汚れなき聖女』の姿。
「せいぜい足掻くがいい。お前が耐えれば耐えるほどに、私の剣は力を得る」
男の細い手が、女の顎を持ち上げる。
「ぐっ……んむっ……むっ、んっ、んんっ………んんんっ!」

熱を含む、くぐもった声が響く。
その行為は、子を宿す自然の営みに酷似している。
だが、それの意味は全くの逆。
言葉にすれば、それは死の営み。
くぐもる声は響き続ける。
フィリスが意識を手放さない限り。
彼女が命を失わない限り。
聖女が聖女である限り。

地下室の扉が、音を立て閉じられた。









ジュダ率いるロゼッタ軍はクインヒア領までをも制圧した。
クインヒアの北は、帝都ヘルゼン。
この大陸の中心にして、核。
勇者は敗れ、闇はその勢いを更に強いものにしていった……。




To be Continued・・・



























あとがき

ダークサイドでやりたかった事の7割は終わりました。
触手エロも出来たし、必殺奥義の撃ち合いも出来たし。
反動で、あと3割はなんだか、いい加減になりそうな予感(おい)

バトルシーンは例の如く結果だけにしようか、とも考えましたけど、個人的趣味によりいつもよりかは詳細に、気合い入れてます。
あぁ、やっぱりバトルは書いてて楽しい♪

今回は勇者と魔王の対決でした。
今回がクライマックスだと思った人も結構居るのではないかと。にやり。

今回の結果は、思いつきではありません(誰も疑ってないだろ)。
あちこちで、今回への伏線というか、色々考えてたんですよ。
まだ闇の娘も全員揃ってないし、彼女らと勇者との戦いも語られてませんし。

ほら、主人公が一度負けて、それを糧にパワーアップして・・・というのはパターンじゃないですか。
RPGで言う所の、負けイベント戦闘ですよ。
俺は、あまりにも敵が強すぎると、どうせイベントなんだろ? とアイテムをケチってさっさとやられます(笑)
それでシナリオが進む場合と、ゲームオーバーになる場合がありますが、今回は物語が進みます。
まぁ、ヒロインが○○されて・・というのはやり過ぎという気もしないでもないですが。

この後、勇者がどうなっていくのかは、「ライトサイド」で語られる事になります(多分)
「ライトサイド」は今回の話を境に、第1部と第2部に分かれ、第2部は今までとは違ってかなり…いや、むこうで語りましょう。
ここは「ダークサイド」ですから。
ジュダは、「闇の娘」をあと一人増やして、帝都攻略に乗り出す事になりますね。

「闇の娘」といえば、さんざん言ってますが、俺は敵幹部連中大好きです。
「凄い、強い、格好いい」が好きな小学生レベルの精神から、『闇の娘』で最強は誰だろう、とか考えるんですよ、俺(笑)
そんで、色々考えてみましたよ。

まず、魔法戦闘力ナンバーワンは、クレアです。
雷の精霊力は強い(らしい)です。
あと、間接戦闘させたら、やっぱりナーディア(黒エルフ娘)でしょう。
弓矢は絶対外れませんので、迎撃するしかありません。しかも氷の精霊付きです。
んで、近接戦闘(武器あり)で言えば、今度出る予定の彼女でしょう。
ま、予定なので曖昧に、もにょるわけですが・・・もにょもにょ。

けれど、他の「闇の娘」さんたちも侮ってはいけません。
オルティア(人形娘)の機械の精密さと学習能力と肉体の俊敏な動き、さらには肉体を強化できる『鋼』の精霊は驚異です。
眠ってる相手には、『悪夢』(サキュバス)が最強ですから、どんな能力を持っている相手でも、何も出来ないまま殺される場合もあります。
総合的に強いのは、『黒霧』(本名はセ○○○○)ですかね。
いわゆる弱点らしい弱点が無く、誰とでもそこそこ戦え、奥の手をいくつも隠してるタイプ。

結局のところ、状況・戦い方により能力を発揮出来るか出来ないか、なので誰が最強かは戦わなければ分からないという。
なんにしても大変だなぁ、リュー○ス君(笑)
そして、それを書く俺(笑)
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

性別交換ノート

廣瀬純七
ファンタジー
性別を交換できるノートを手に入れた高校生の山本渚の物語

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

処理中です...