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2.初めてのお風呂

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買われた初日はリムルにひっついて屋敷の中をまわったり、使用人達へ挨拶をした。食事はなぜかリムルと一緒に食べた。捕虜になる前でも食べたことがないうまい飯だった。

「おい、風呂に入るぞ」

食事のときと同じように誘われ、リムルの後ろを歩いて風呂場に行く。脱衣所も風呂も金持ちの家だから広い。

「ほら、さっさと脱げ」

そう言いながらリムルは恥ずかしげもなく服を脱ぎ下着すら俺の前で脱いだ。

「はい」

「敬語を使うなと言っただろ」

「お、おう」

俺の返事を聞いたリムルが満足そうに笑って戸をあけて風呂場の中に入って行く。俺も服を脱ぎ、腰にタオルを巻いて彼の後を追った。

中では流し場の椅子に座って足を肩幅に広げてふんぞり返るリムルがいた。

「特別にお前にはボクの頭から足先まで洗わせてやる権利を与えてやる」

偉そうだなオイ。っとは言わず、彼の横に膝立ちになる。

「じゃあ頭から洗いま……洗うぞ」

俺が敬語を使おうとすると睨むリムル。言い直して頭を下げてからシャワーを出してお湯の温度を確かめてリムルにかける。

「こんなもんでいいか」

「任せる」

泡立てたシャンプーでリムルの頭をゴシゴシ洗う。

「力加減はどうだ?痛くないか?」

「大丈夫だ」

リムルの頭を洗い終わったが動く様子がない。とりあえずこいつの頭をタオルで拭く。

「雑だな。次はちゃんと丁寧に理髪師がするみたいにやれ。次は身体だ
。こっちはもっと丁寧にやるんだぞ」

そう言われても髪を洗う仕事なんてしたことがない俺にそんな技術はない。だから普通に石鹸をタオルにつけて背中を擦る。

「ん?何やってんだ」

「体を綺麗にしてる」

「ボクの肌は繊細なんだぞ!タオルでゴシゴシするな。ちゃんと手に石鹸を泡立てて優しく撫でるように洗うんだって習わなかったのか!」

「すまん。今習った」

言われた通りに手で直接石鹸を泡立て、リムルの体に触れる。首筋から腕に滑らせていく。

「ん、いいぞ。こっちは上手いな。そのまま続けろ」

「分かった」

今度は胸から腹を洗っていく。緊張した顔をされるから俺も緊張してくる。そのまま足も洗って、なんでこんなことするようになったんだっけなとか思いながら足の指も一本ずつ洗う。

「こっちも頼む」

股間を指差される。リムルの脚の間で「こんにちは」と頭を上げているアレ。

「そこは自分でやってくれ」

「命令だ」

「……」

年下のガキとはいえ分別のつく年齢の男の性器を触るのは気が引けるが仕方がない。無駄な時間稼ぎだが一度手を洗ってからまた石鹸を泡立てる。

「洗うぞ」

覚悟を決めて膨らんでる性器に触れた。

「んっ……」

ピクッと反応する性器とリムル。

「変な声出すなよ」

「うるさい。黙ってやれ」

性器の皮を剥き、亀頭の部分を洗う。なるべく見ないようにしながら棒を洗って、玉袋を優しく撫でるように洗う。

「ふぅっ……ぁっ……そこ気持ちぃっ」

感じてる声で色々思い出しそうになることに蓋をしながら尻まで洗う作業を続ける。最後にお湯で流して終わりだ。

「よしっこれで終了だな」

ちゃんと最後までやり遂げた俺は変な達成感が湧き上がっていた。
なのにリムルは俺を見上げて睨んでくる。

「なんで、あんな中途半端に、くっ。お前にはやり直しを要求する」

「え?」

せっかくの達成感が台無しだ。それにもう全部洗ってるのになにが不満なんだ。

「ちゃんと全部洗っただろ。他にどこをどう洗えばいいんだ?」

「それは、その……あれだ」

恥ずかしそうに視線を逸らすリムル。

「ちゃんと言ってくれないと分からないぞ」

「だから、お、おちん……」

「は?」

「ボクのおちん……」

ほっぺを赤くしながら俺から目を背け、それでも伝えようとして最後は消えていく声。「おちん……」「ちん……」と繰り返すがそんなに恥ずかしいならもうここで終われよ。

「きれいになったしお湯につかるか」

腕を掴んで湯船に誘う。

「あ、あぁう」

リムルは湯船の中に入って座り、俺は浴槽の外でしゃがんで待機する。

「クラウスも、おまえも向かい合って入れ」

赤い顔をさらに赤くして言われたので正面から入り座ることにした。

「ああ、あったかいな」

久しぶりに温いお湯に触れた実感をする。目を閉じ、熱でジンジンとするような湯につかる安らぎを楽しむ。

「そうだな。クラウスもしっかり温まれ」

「おう」

性奴隷として買われた時はどうなるんだと思ったが、リムルは大人しいしエロいことはさっきみたいに躱していけると思い始めた。
+++++
風呂から出て用意されていたブカブカのスウェットに着替え、俺たちはリムルの部屋で寛いでいた。

「ボクは寝る。お前もベッドに入れ」

ベッドに入れと言われても一つしか無い。

「え?一緒にか」

「そうだ。命令だぞ」

「わかった」

俺は床で寝るのだと思っていた。リムルと一緒にベッドに入り、ぴったりひっついてくる彼の体温を感じながら眠った。
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