世界を越えたら貞操逆転

トモ治太郎

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トンネルを抜けた先で

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初夏に入り、暑さが厳しくなりつつある今日この頃。俺は久しぶりの休暇で愛車を走らせ温泉に向かう。
山道を走り俺が出稼ぎに出ている間に出来た新しいトンネルに入る。昔は道が通ってなく、バスの待機所になっていたがいつの間にか道が出来トンネルが出来て隣の市を結ぶ道になっていた。
俺は時代の流れを感じつつトンネル内を走行する。

まもなくトンネルを抜けるはずなんだが、目の前はトンネルの先の景色ではなく、一面が真っ白だ。
さすがに前方の確認を取らずに突っ込むのはマズいと思い減速し通過する。
濃霧に包まれた感じで走行し、真っ白な部分を通過すると、目の前には見慣れた景色はなく、見た事のない商業地が広がっていた。

(これはどういうことだ?ここはまだ山道だったはずだが、数か月見ない間にこんな商業地ができるはずもない…)

とにかくここがどこなのか確認するべく、俺は近くの駐車場に駐車する。
辺りを確認すると俺は絶句する。俺以外の車にタイヤがないのだ。

(タイヤがない車?いったいどうやって走るんだ?)

それと気になったのがもう1つ、男性の姿が1人もなくすべて女性客である事だ。

(ここは女性客をターゲットにしている店なのか?そうだとしても付き添いの男性がいてもおかしくないと思うのだが…)

色々悩んでいると コンコン と車のガラスがノックされる。
誰だと思い音のする方向へ目を向けると、可愛い婦警さんが手を振っていた。
俺は窓ガラスを開けて、どうしたのか聞いてみる。

「突然ノックしてごめんね。いくつか聞きたいんだけど、キミはどこから来たの?」

(どこから来た。か、俺が見た事を馬鹿正直に言って信用されるだろうか? 俺なら、こいつ頭大丈夫か? と思うな…。しかし嘘を言ってもすぐバレるしここは大人しく頭がおかしいと思われても正直に話すしかないか)

「実家から山道のトンネルに向かいトンネルの先が真っ白な空間でそこを抜けたらここに着いた」

我ながら頭がおかしいと思われる証言だが、これが本当なのだからしかたがない。婦警さんはなにやら考え込んでいる。
(可愛い子はどんなポーズをとっても可愛いな…)

哀しい事に俺は女性と共にする機会はほとんどない。仕事も男だらけ、学校も男子校ではないがほとんどが男で女性と接する機会がなかったのだ。
こんな男が可愛い子に目がいってしまうのがしかたのないことではないだろうか…

「キミの話が本当だとすると、キミに聞きたい事があるし、こちらもキミに伝えたいことがあるので、ちょっと一緒に来てもらっていいかな?」

これは、あまり経験したくない『ちょっと署まで来てもらおうか。』か、俺も情報がほしいし、こんな可愛い子になら騙されたくはないがついて行きたい…

「わかりました。貴女の後を付いて行けばいいですか?」
「それでもいいんだけど、おそらくキミはこの辺の人じゃないでしょ?こちらから1人キミのクルマに乗せてもらいたいんだけど、それでもいいかな?最初はボクの後を付いてきてもらって、もしはぐれちゃったら、同乗の子に聞いてもらえばいいから」

ボクっ娘か… 初めてみるが幼く可愛い子だから妙に合うな…

「わかりました。それでどれについて行けばいいですか?」
「キミの前にある。あのクルマだよ。同乗する子もそこにいるから今連れて来るね」

そう言うとパタパタと擬音が聞こえてきそうな感じで同乗の子を呼びに行った。数分して同乗する子を連れて俺の車に近付いてくる。
同乗の子も幼く可愛い… 最初の子が活発な子だとすると、もう1人の子は清楚な子って感じだ。

「おまたせっ! この子が同乗するからボクを見失ったらこの子に聞いてね」

それじゃあとでねっ! と言い残し自分のクルマに乗り込んでいく。俺は同乗する子を助手席に案内し、前のクルマを追うように発車する。

署?に行くまでどれ位時間がかかるかわからないが、少しでもここの事を聞いておきたいので俺は助手席にいる子に話をきいてみようとする。

「あの…」「ひゃい!何でしょうか!!」

(ひゃい?それに随分緊張しているようだが、何でだろう?9

「これから聞くことになるとは思うのですが、ここってどこですか?」
「こ!ここですね! ここは上城市城下です!」

随分気合の入った答え方だったが疲れないのかな? それに上城って聞いた事のない地名だ… 俺が知ってる所であればここは上山市のはずなんだが… 

「上城市って聞いた事ないですね… 俺の知る限りではここは上山市のはずなんですけど…」
「そ、それは後ほど先輩から説明があると思います!私は貴方様を混乱させないようにここの知識は最低限しか話さないようにと言われてます!」
「そ…そうなんだ… それと緊張しているのかわからないけど、もっとリラックスして話してくれていいからね」
「そんなご無礼できません!貴方様は男性です!」
「??? 俺は男性だけど、普通に話す位で無礼にならないのでは?」
「そんな事ありません!!」

何を訳わからない事を言っているのだと思うのだが、この子を見る限り冗談には見えないんだよなぁ…

「俺は普通に話してくれた方がいいから普通に話してください」
「わかりました… それでしたら貴方様も私なんかに敬語を使わずに話してください」
「わかった、それでさっきの質問の続きみたいになるけど、なんで男性に普通に話すと無礼なの?」
「そ…それは、あとで先輩に聞いてもらっていいですか?」

何故そんな事が話せないんだろうと思うが、これがさっき言った最低限の範囲を越えた事になるんだろう、そうなるとどこまで話しできるのかわからないな…

「そうなると、どこまで聞いていいのかわからないから、その最低限の範囲で教えてくれないかな?」
「はい、まず私の名前は『森川咲良(もりかわさくら)』です。21歳でこの仕事に就いてから3年目です」
「そうか… ご丁寧にどうも、俺は『遠山幸介(とおやまこうすけ)』45歳だ」

俺の自己紹介を聞いた咲良が目を大きくして驚いている。何か変な事言っただろうか?

「あの…幸介様は本当に45歳なんですか?」

どうやら俺の年齢に驚いたようだがそんなに驚くようなものだろうか?こう見えても俺は老け顔で20代の頃には30代位と言われ続け、この年になってようやく歳相当にみられるようになった。
自分で言って悲しくなってきたが、現実なのでしかたない… なので咲良が俺の年齢を聞いて驚く意味がわからなかった。

「そうだけど、もっと老けて見えるかい?」
「いえいえ!かなりお若く見えますよ?それも10代位、20代の童顔だって言われてようやく納得する位ですけど…」
「??? おかしいな…俺は昔から実年齢より年上にみられてきたんだけど…」
「それならあとでご自分の顔を見てみるといいかもしれません。私がお世辞で言ったわけじゃないって納得できると思います」
「そこまで言うのなら後で確認してみるとするよ。それに遠山さんだって若く見えるぞ?16歳と言われても納得するかもしれない。そう言えば先輩も若く見えたな、あの人も実年齢より若くみえるのかな?」

俺に若く見えると言われたせいなのか咲良の顔が赤くなってる、そんな咲良も可愛いと思いつつ運転しているのだが、いつの間にかその先輩のクルマは見えなくなっていた。

「そんな…私が若いだなんて幸介様はお世辞がお上手ですね。それと私の事は咲良と呼んでください」
「そうか、それじゃそう呼ばせてもらう。それと先輩のクルマが見えなくなったので道案内をお願いしていいかな?」
「あ、もう見えなくなっちゃったんですか。わかりました、それでしたら次を左折してその先に停まってもらっていいですか?」

俺は咲良の案内で指定された場所へ停車する。

「それじゃ幸介様、左手を失礼しますね…」

咲良がそういうと俺の左手を握りしめてきた。これに何の意味があるのかわからないが大人しく咲良がしたいようにさせておくが、咲良はこれから怒られるみたいな顔をして俺の手を握りしめている。
やがて決心が着いたような感じで咲良は俺の手を咲良の胸へと導いてきた。
その胸はまだ発展途上で柔らかさはそんなに感じないが俺は不意をつかれ驚いた。

(いやいや… なにやってんのこの子?俺は得しかないけど、この手はどうすればいいんだ?)

「あの…咲良さん?これはどういうことだ?」

俺は恐る恐る咲良にこの状況を聞いてみるが、咲良は俺の声が聞こえていないのか胸の俺の手を抱きしめながら目を閉じている。

「咲良? おーい?咲良~?」

何度か呼びかけているが咲良は応答しないので肩を叩いてみるがそれでも反応がない。しかたがないので咲良の胸にある左手でいたずらしてみることにした。
まずは咲良の胸を軽く揉んでみる。服の上からだと面白味がないが、それでも女性のおっぱいだ。何度か揉んでいる内に咲良の体がピクっと反応する。

「あ、幸介様の手が私のおっぱいを触ってくれている…」

ようやく再起動したようなので、もう1度この状況を聞いてみる。

「すいません…気分を悪くさせてしまいましたね… 私なんかのおっぱいを触って頂いてありがとうございます」

そう言うと抱きしめていた俺の手を離し道案内を始めた。道中この事を聞いても咲良はこの事も話せないを何度も謝り、目的地への案内をしてくれた。

「幸介様そこの建物です。クルマは空いている所に停めてください」

咲良の指示で車を停める。着いた建物はまさしく『署』と呼ぶのにふさわしい建物だ。
咲良の案内で中に入り、待合室みたいな所で先輩が呼んでくれるのでそれまで待っててほしいと言う。俺は大人しく呼ばれるまで待つことにする。

(遅い…)

30分程待っただろうか、いつ呼びに来るんだと思った時に先輩がようやく呼びにきてくれた。

「ごめん!幸介さん、咲良と話ししてたら遅れちゃった!」

可愛くゴメンねのポーズをとる先輩。うむ、可愛いから許す!

「じゃぁ案内するね、ボクについてきて」

そう言われ大人しくついて行った先はやはり『取調室』と書いてある部屋だ。

(かつ丼食わせてもらえるかな… そういやここで食ったかつ丼の費用は自腹だって聞いたことがあるな…)

中には長机が2つ並んでいて向き合うように椅子が置いてあった。

「幸介さんはこっちに座ってね」

先輩に言われるがままに椅子に座る俺、目の前には先輩が座っていて今から取り調べのはずなんだが、可愛い先輩が目の前にいるとそんな事も忘れてしまいそうだ。

「話を聞く前に自己紹介ね。幸介さんの事は咲良から聞いてるからボクの紹介を。ボクは『鈴川澄玲(すずかわすみれ)』23歳でこう見えても3等警曹なんだ。あ、ボクの事は澄玲って呼んでね」

(けいそう?警察の階級の事か?俺の知ってる階級とは違った表し方をするんだな)

警曹とは何ぞや?と澄玲に聞くと、俺の予想通り警察の階級を現していて、軍は俺の知ってる通り、陸・海・空があり、警察は警になると言う。

「まぁ階級云々はこれ位にして、単刀直入に聞くけど、幸介さんはこの世界の人じゃないでしょ?」

まぁ本当に単刀直入に聞いてきたな。おそらくその通りだと思うのだが、まだ実感がない。

「多分、澄玲さんの言う通りこの世界の人じゃないと思う。曖昧な言い方をするのはさっき言った通りここに来て数時間しか経ってないから実感がない。ただ警察の階級は俺の知ってるのと違うから、違う世界の人間なんだと認識しつつある」
「やっぱりね~。まぁボクは最初に見た時に感じてたし、咲良の話を聞いて確信したね。それとボクにさん付けはいらないからね」
「そうか、咲良とした会話なんて自己紹介位のものだが、それだけで確信できるものなのか?」

俺の問いに ふっふっふ と笑みをこぼしながら答える澄玲。この子はこんな感じが良く似合うな。そして最後は失敗するタイプ…

「何かバカにされた気もするけど、まぁあれだけ誰でも知ってる事を聞いてきたら あれ? と思うし、それと咲良がとった行動にも意味があったんだよ」
「あぁ… そういや俺の手を握って、胸に当てられたな。何の事か聞いても先輩に聞いてくれとしか言わなかったけど」
「そうそう、その答えなんだけど、この世界って男性の数が少ないんだよね。そして男性は女性に触れられるのをものすごく嫌う。極一部例外もいるけど大半の男性はそうなんだ」
「俺はその極一部の例外だとは思わなかったのか?」
「そこは、ここの常識を知らないって事で確信を得たわけ。さすがに極一部の人でもここの常識位知ってるからね」
「なるほど… それなら納得だな。やはり俺はあの真っ白空間を越えたら違う世界に来ちゃったわけか」

こうなった場合、俺は元の世界に帰れるんだろうか?まぁあの世界には未練もないからここで暮らしても問題ないのだが、俺の財布に入っている金はここでは使えないからただの紙切れだろう…
俺はこの先の楽しみと不安の中、澄玲から情報を得る為に話し続けるのであった。






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