契約に失敗した俺は……。

ど~はん

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64.姿

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「そういえば、仲部さんは……。」

誰も気づかなかった仲部のことについて、沙夜は気づいたようだ。

「あ、いつの間にかいなくなっていたな……。」

幸多の言う通り仲部はいつの間にかいなくなっていた。


それは戦闘後のことである。



「私が説明するわ。」

沙夜は、真希と戦うことになったこと、そして小さくなってしまった経緯について全てを話した。

「ということなの。」

「フレイヤ様ならどうにか解決できるかと思ったのですが。」

ブリュンヒルデはフレイヤにどうにかできないか聞いた。

「ん……、たしかに魔剣グラムが原因かもしれませんね。ですが原因がわかったところで小さくなったのを戻すというのは……。」

どうやらフレイヤでも無理なようだ。

「とりあえず帰ろう?」

真希は沙夜の服を引っ張ってそう言った。

「そうね……とりあえず帰りましょう」

沙夜の一言で、彼らは戦いの疲労があるので帰ることにした。

「あれ?仲部さん……」

ふと幸多が気づいて見渡したが、仲部とサハクィエルの姿は見当たらなかった。

幸多たちはそのまま帰って行った。


その頃、仲部とサハクィエル。

「よかったのですか?」

「え?」

「何も言わず、姿を消したりして。」

「あ、まぁいいだろう。陸上自衛隊や航空自衛隊の後処理は、俺にはもう関係ないし面倒くさい。彼らとは……そのうちまた会うだろうしな。」

仲部たちはいつものように雲の上でのんびりしていた。

戦いの終結。そしてイフリートという新たな敵の存在。

そして大天使ミカエルという、四大天使の一角が崩れてしまった事実は、すぐに様々な契約者に伝わったようだ。
幸多たちはこれによって色々な意味で注目されるような存在になりつつある。

戦いが終われば、戦いが始まるのだ―。
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