契約に失敗した俺は……。

ど~はん

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7.与えられた力

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「それは…レーヴァテイン。」

「そうだ。」

「でもそれを使ったところで、この戦況は変わらないわ!」

たしかに沙夜の言う通りかもしれない。

レーヴァテインを出しただけでは、この戦況は変わらない。


だけでは…。


思い出してほしい。
この会話があったことを…。




「目覚めよ!                           あれ?」

幸多が唱えても何も起こらない。
何回やってもただの短剣。

「フレイヤの力がないと無理とか?」

「私の力はすでにその短剣に入っていますよ。問題は幸多、あなたがその短剣に、私と契約したことによって得た力と心を込めるのです。」

ブリュンヒルデとの戦闘時、幸多は自然とそれをやってのけたらしい。


場面は戻る。

「フレイヤ、言ってたよな。私の力はすでにこの短剣に入っていると。」

「気づいたようですね。剣を召喚する力は幸多、あなた自身に。そして、召喚した剣を使いこなせる力を使用者に与えるのが、短剣に入っている力です。」

短剣の状態ではフレイヤの力は発動しない。
召喚できてこそ成立する。

ここに気づくまでが、フレイヤが幸多に与えた課題である。

「いくぞ!」

幸多が剣を構える、するとレーヴァテインから黒々としたオーラが出始めた。

やがてそのオーラは強くなり、幸多を中心として強風が周りを囲んだ。

「強風を加護として纏ったつもり?残念だけど、そんな防御はこの剣が切り裂くわ!」

沙夜が剣を振る。
すると斬撃が宙を駆けて、幸多の方へ。
強風は切り裂かれ、消えてしまった。

「今度こそ!決着よっ!」

沙夜は両手に魔剣グラムを握ったまま、幸多の方に突進した。
グラムを前に、そして剣先を右下へ向け構える。


沙夜は剣を振り上げた。


空気が、
大地が切られ、
時が一瞬、壊されたように止まった。
幸多は切られた。

剣を左上に振り上げて止まっている沙夜、目線は地面を見ていたが、その体制を保ちつつ、目線を幸多の方に向けた。

すると…。

「違う!?」

沙夜が見ていた、切ったはずの幸多が、黒に染まり空気に溶けていく。
まるで闇の霧を切ったようだった。

「惜しかったね。」

沙夜の真後ろから声が聞こえる。
さっきの体制のまま動けなかった。

正確には衝撃的すぎて動けなかったのと、動く時間がなかった。
一瞬のうちに幸多に後ろを取られ、レーヴァテインを後頭部に突き付けられた。

「私の………負けね。」

沙夜は全然状況を理解できず、幸多に敗北したのだった―。
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