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語り部は本人様
本当に生い立ち
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第2話 本当に生い立ち
気がついたら僕は見知らぬ男女に見下ろされていた。
知らない言葉を話している、耳が長い、髪色が青に近い女性と、水色の髪の人間と思しき男性、それだけで察した僕はかなり天才だと思った。
きっとこれはゆぴまるの人生だ。
「あぅー」
やはり赤子だからか、呻くことしか出来ない。
そんな僕を2人の…いや、1人と一体と数えるべきなのか?ともかく男女があたたかな目でみつめる。
(少し恥ずかしいな…)
どうやら僕はゆぴまるなんて可愛らしい名前ではないらしい。
よく聞くと「エルフィ」だか「エフィ」だかって呼ばれている。
多分愛称なんだろうな。
それにしてもこの家は狭い。
さすがに配信してた部屋よりは広いが、どうしても家としては狭く感じてしまう。
数ヶ月が経ち、少しずつ言葉を理解してきた。
呻き声からそれっぽい発音が出来るまでには進化している。
どうやら本名は「エフィノア・スライティー」と言うらしい。
母はもちろんエルフで、父はスライムだ。
2人とも苗字が無く、名前は母の種族エルフからとる予定だったため、苗字は父の種族のスライムから取ったとの事。
安直にも程があると思わないか?
まぁ、今からとやかく言っても仕方が無いことだろう。
また数ヶ月が経って、文字を読めるようになった。
母が毎夜毎夜本を使って字を教えてくれた。
こう言っちゃなんだが、母には人に教える才能があると思う。
そんなこんなで家にある本を人間の頃のように読み漁るようになった。
とは言え目的は前回とちがう。
人間だった頃は暇つぶしや趣味として読んでいたが、今回は情報収集のために読んでいる。
色んな本を読んでいるうちにわかったことが幾つかある。
1つ目、この世界には魔法は存在しておらず、代わりに神の加護と言う人それぞれ違った能力を生まれた時に授かるらしい。
2つ目、この世界に置ける騎士というのは王族や貴族よりも偉く、地位が高いらしい。
中でも騎士団長は一人しかいない上に世界で最も高貴な称号なんだとか。
要するに戦うための才能あるいは努力で地位が決まるということらしい。
3つ目、異種管同士の交際又は繁殖は当たり前。
これが一番衝撃だった。
某蜘蛛ヒーローの映画でも取り上げられていたが、異種間交配は非常に複雑怪奇で難しいことのはずだが、この世界では当たり前の事として存在しているらしい。
要は世界中雑種だらけってことか?
とまぁ、そんな感じで情報収集を毎日こなしていくうちに1歳の誕生日を迎えようとしていた。
気がついたら僕は見知らぬ男女に見下ろされていた。
知らない言葉を話している、耳が長い、髪色が青に近い女性と、水色の髪の人間と思しき男性、それだけで察した僕はかなり天才だと思った。
きっとこれはゆぴまるの人生だ。
「あぅー」
やはり赤子だからか、呻くことしか出来ない。
そんな僕を2人の…いや、1人と一体と数えるべきなのか?ともかく男女があたたかな目でみつめる。
(少し恥ずかしいな…)
どうやら僕はゆぴまるなんて可愛らしい名前ではないらしい。
よく聞くと「エルフィ」だか「エフィ」だかって呼ばれている。
多分愛称なんだろうな。
それにしてもこの家は狭い。
さすがに配信してた部屋よりは広いが、どうしても家としては狭く感じてしまう。
数ヶ月が経ち、少しずつ言葉を理解してきた。
呻き声からそれっぽい発音が出来るまでには進化している。
どうやら本名は「エフィノア・スライティー」と言うらしい。
母はもちろんエルフで、父はスライムだ。
2人とも苗字が無く、名前は母の種族エルフからとる予定だったため、苗字は父の種族のスライムから取ったとの事。
安直にも程があると思わないか?
まぁ、今からとやかく言っても仕方が無いことだろう。
また数ヶ月が経って、文字を読めるようになった。
母が毎夜毎夜本を使って字を教えてくれた。
こう言っちゃなんだが、母には人に教える才能があると思う。
そんなこんなで家にある本を人間の頃のように読み漁るようになった。
とは言え目的は前回とちがう。
人間だった頃は暇つぶしや趣味として読んでいたが、今回は情報収集のために読んでいる。
色んな本を読んでいるうちにわかったことが幾つかある。
1つ目、この世界には魔法は存在しておらず、代わりに神の加護と言う人それぞれ違った能力を生まれた時に授かるらしい。
2つ目、この世界に置ける騎士というのは王族や貴族よりも偉く、地位が高いらしい。
中でも騎士団長は一人しかいない上に世界で最も高貴な称号なんだとか。
要するに戦うための才能あるいは努力で地位が決まるということらしい。
3つ目、異種管同士の交際又は繁殖は当たり前。
これが一番衝撃だった。
某蜘蛛ヒーローの映画でも取り上げられていたが、異種間交配は非常に複雑怪奇で難しいことのはずだが、この世界では当たり前の事として存在しているらしい。
要は世界中雑種だらけってことか?
とまぁ、そんな感じで情報収集を毎日こなしていくうちに1歳の誕生日を迎えようとしていた。
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