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学校案内3
しおりを挟む「ここは音楽室だよ。」
食堂をあとにした私たちは、1年生が使いそうな教室をひと通り案内してもらっていた。
「これで大体の場所回ったと思うんだけど・・・行っておきたい場所とか聞いておきたいことはない?」
「うーん、私は特に・・・ルカ様は?」
「僕も大丈夫だよ。」
まぁ、ルカ様は私より早く着いてるから校内を回るのも2度目ですしね。
「じゃあ、街に行こうか。日暮れまでまだ時間があるし、空き時間や休日に行くこともあるだろうから。」
お兄様がこう言ってくれるなら、きっと私が好きそうな店をピックアップしてくれているんでしょう。学校が始まればお兄様と会うタイミングが合わないかもしれないし・・・。
「いいですわね!行きたいです。」
ルカ様はとっとと終わらせて、私の2人の時間を過ごしたかったのだろう。少し不満そうな顔をした。
「お疲れでしたら、お兄様と2人で行ってきますけど・・・どうされますか?」
「殿下、どうぞお部屋で休まれては?」
「馬鹿言うな。行くに決まってるだろ。」
ですよね。それにしても、お兄様ったら煽るようなこと言って・・・。兄妹水要らずな時間なんて私が婚約してからかなり減ったから寂しがってくれてるのかもしれませんけど、そのうち不敬罪で訴えられても知りませんよ?
「・・・俺だって、リアが喜ぶ店くらい調べてたっての。」
「ルカ様、何か仰いましたか?」
「何にも!」
そうですか?それにしては不機嫌と言うか・・・ほっぺがプクッとしてるのが可愛いんですけど・・・。
「リア」
「はい?」
チュッ
「ふぇ??」
今、頬にキスしました???なんで今??
思わず、頬を押さえて一歩退こうとしたけどルカ様に腰を抱かれて敵わず・・・。
「リアが家族を大切にしてるのは知ってる。だから許してるんだ。本当は君の瞳に、他の誰一人映したくないんだよ?」
私の耳元で、小さく呟いた。
「・・・はい。」
きっと今、私の顔は真っ赤だろう。
ルカ様は自分のことを愛してくれていないとわかっていても、エミリアを受け入れた(監禁した)。ルカ様にとって、今の状況はかなり譲歩してくれているに違いない。今のルカ様を見たら、ゲームをしていた人たちは驚くだろう。キャラ崩壊とか言われてもおかしくない。
「私、ルカ様を好きでよかったです。」
現代社会の考え方でいけば、ルカ様は異常者だ。いや、ゲーム内でもそんな風に描かれていたけど。
前世の私は、愛に飢えていた。だからこれくらいの愛が丁度よかったりする。依存していると言われたら、そうかもしれない。
「・・・今更だぞ。」
「そうですね。でも、この先きっと、何度でもそう感じると思います。」
「勝手に幸せになっていればいい。・・・僕の隣でな。」
「はい、そうします。」
"勝手に"とか言っておいて、ルカ様は私を一生甘やかしてくれるだろう。幸せにするために、言葉通り自分の力を最大限使うはずだ。
私も甘えてばかりいないで、彼を幸せにする方法を考えていかないといけないわね。
シナリオが大きく変わった。これは、この先ルカ様が私を好きでいてくれる保証もなくなったということかもしれない。
せっかくお兄様に街を案内してもらったのに、私の頭の半分以上をルカ様が独占していた。
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