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ついに
しおりを挟むどうしようどうしようどうしよう。
明日はやって来てほしくなかったヒロイン初登場、つまりはゲームのプロローグが始まってしまう日だ。
ヒロインは私たちと同じ学年に転入してくる。正直、普通はやっていけると思えない設定だ。だって、今まで平民として生きてきたのに色々すっ飛ばして私たちと同じ行いができると思う?1年からやり直しても無理かもしれないのに、いや1年生に1人だけ背の高い人がいるのも目立つけども。実力的にはそれくらいなんじゃないの?
なーんて、私はヒロインを心配してる場合ではないんだけど。
今まで、どの攻略対象とも仲良くなってきたつもりだ。ルカ様との関係も良好。周りに嫌煙されるようなこともない。事前準備としては完璧なのでは?といった感じではあるけど・・・。
「はぁぁ、明日、急に風邪をひいたりしないかしら?」
「何をお馬鹿なことを言ってるんですか?」
私が幼い頃から一緒にいるラナは、私に厳しい。今だって冷たい目線を送られていて、冷凍品になりそうよ。
「わかってるわ、無理なことくらい。」
「不可能ではありませんけどね。」
「えぇ、不可能ではないわね。」
ルカ様に協力いただければいいんだもの。全種の魔法が使えるなんて、攻略対象じゃないのにかなりチートよね。・・・攻略対象を一気に相手するからこそチートなのかな?
「お嬢様がそんなこと仰るなんて、珍しいですね。何かありましたか?」
うーん、流石にずっと私と一緒にいるラナでも、前世が~~とかゲームが~~ヒロインが~~なんて話したら、頭がおかしくなったと思うんじゃないかしら?悪い夢を見たとか。
「・・・特にこれといった問題があるわけじゃないのよ。私だって、そう思うことくらいあるわ。」
こんなこと言っても誤魔化されてくれいなのはわかってるけど、ヒロインが入学して来たら私が死ぬかもなんて聞いて黙ってるはずがない。ルカ様だって。そしてきっとヒロインを排除しようとして、それが悪い方向に働いて・・・結果・・・なんて、シャレにならないでしょ。
うんうんと頭を悩ませる私を心配そうに見守るラナ。ここ最近、この構図が定番になっている。
「ルカ様にご相談してはいかがですか?」
それは逆効果なんだよ。ヒロイン、排除ダメ!絶対!
「そんな、私如きにお手を煩わせるなんて・・・喜んで協力してくれそうね。」
「はい、それはもう、とっても。」
いやでも、だからこそよね・・・。ルカ様も悪役側なんだもの。
「殿下がダメからサイラス様でもいいじゃないですか。お嬢様がお一人で抱え込むというのが良くないのです。」
うーん、お兄様か。悪くはないけど・・・。妹、命!って感じの人だし、攻略対象だし。でもお兄様がヒロインを好きにならない保証はないのよね。
「・・・ありがとう。少し考えるわね。」
このココアを飲み終えたら、もうベッドに入らなければならない。眠気は全く来ておらず、心配事があるお陰で眠れる気は全くしないけど。
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