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兄弟のティータイム
しおりを挟む「・・・なんてことがあったんだ!マリーに頼られるなんてあんまりないから、彼女には悪いけど舞い上がっちゃって。」
「はいはい。ライトの話のおかげで、コーヒーに砂糖を入れなくて済んだよ。」
「呼び出したから何かと思ってら。これならリアと過ごしたのに」
「もう!たまにはいいじゃないか!2人とも冷たいんだから。」
突然、ライトから話があると呼び出されて3人でお茶しているのだが。珍しい、何事かと思ったら、惚気かよ。
幸せそうにしている兄弟を見るのは嫌ではないが、デレデレとしているところを見たいわけじゃない。
「リアンはどうなの?」
「なんだよ、急に。」
「いや、ルカは聞かなくても仲良くしてるのはわかっているけど。リアンは惚気たりしないじゃないか。」
「上手くやってるよ。」
「上手くって・・・。」
「ライト、心配しなくてもリアンだって嫌いな人と婚約してるわけじゃないんだから。」
「そうだけどさ。」
恋愛話で盛り上がりたいのかもしれないが、選ぶ相手を間違えている。俺はこの2人と違って好きとかそういうの、簡単に言えないし。
・・・もしかして、カエラもそんな俺に不満だったりするのもしれないけど。
「惚気るくらいしてくれてもいんだぞ?」
「しないよ。」
「なんで。」
「いや、ライトに言うならまずカエラに言うよ。」
「言ってないの?」
「お前らが言い過ぎなんだよ。」
「「そんなことない(よ)」」
ハモんなよ。
「カエラ嬢が誰かに取られたらどうするの?」
「そんなことになる前にちゃんとするよ。」
「いーや、そんなこと言う人は手遅れになってから気づくんだよ。」
どこ情報だよ。経験者かっつの。
「余計なお世話だ。」
なんて、2人前で言ったものの・・・。
俺は今、カエラの部屋の前にいる。花束を持って。
いや、柄じゃないのはわかってるし。なんで花束?なんて聞かれたら、そんなの俺が1番知りたい。考えて思い浮かんだのがそれだけだった。
・・・もう、かれこれ10分くらいはドアの前に立っている。
柄じゃなさすぎる。このままやっぱり帰ろうか?あの2人の話を鵜呑みにしすぎたんじゃないか?
今更ながら少し後悔している。
「さっきからずっと、何してるのよ、人の部屋の前で。」
「うわっ!!」
びっくりしすぎて、落とすところだった。
「どうしたの?、その花束?」
・・・やっぱり、そうなるよな。
「とりあえず、入ったらどう?」
「あ、あぁ。そうする。」
俺の思考はショート寸前だ。やっぱり慣れないことはするもんじゃない。
「で、その花束はもらってもいいものかしら?」
カエラが俺の手元を指差す。
「俺が持ってても仕方ないから。」
自分でも意味がわからないことを言ってる自覚はある。
「ふふっ、そう。ありがとう。」
カエラは俺から受け取った花束を嬉しそうに眺めた後、寝室に飾るように指示を出していた。
「なんで寝室?」
「え?」
「いや、なんとなく。なんでかなって。」
「気になったんですか。」
なんで嬉しそうなんだよ。
「朝起きる時と、夜眠る時。一日の始まりと終わりに思い出すことができるからですよ。」
「・・・は?」
予想外な返答に間抜けな声が出た。
「・・・バカじゃねぇの。」
一日の始まりと終わりに俺を思い出そうってか?そういうことだよな。
正直、未だにカエラが俺を好いてくれる理由がわからない。女ってルカやライトみたいなやつの方がいいんじゃないの?
カエラは他と違う。わかっていたから俺も彼女を好きになったわけだが・・・そう、始まりは彼女なのだ。彼女の好意が俺に刺さったから。だから・・・・・・。
「何か言いたげですね。」
「別に。」
意地だけじゃない。本当は聞くのが少しだけ怖いんだ。
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