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第百十九話 宝石の様な涙
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「当然破壊しますよ。 その為にもさっさと魔王を対処しちゃいましょう」
「せやな」
「先程から魔王をどうにかとか対処とか…討伐ではありませんの?」
不意にラファイアル嬢が質問を投げかけて来る。
まぁ、何も説明していないのだから至極真っ当な疑問だろう。
「ラファイアル嬢。 これは俺の私情かもしれませんが聞いてください。 今回魔王の器になったのは俺の兄上なのです。 そして、錬金術ならば魔王の核と兄上の心臓を分離出来るのではないか…と踏んでいる為、討伐ではないのです」
すると、ふふっとラファイアル嬢が笑い出した。
「失礼しました。 流石は勇者になられたお方ですわね。 常識では推し量る事なんて出来ませんわ。 私ではその様な事一切思いつきませんもの。 お兄様想いなのですね」
思ったのとは違う反応が返ってきた。 皆もそうだったが誰一人としてこの判断を責める事をしなかったのだ。
俺は責められる覚悟で居た。 完全な私情だからこそ、言及されるのは至極真っ当だと。
だが、理由は問われた程度で誰も責めなかったのだ。 皆、俺の考えをすんなりと受け入れてくれた。
「ふぅ、違うぞ、テイル。 お主の考えを受け入れたのではない。 兄を助けたいと思うお主を皆助けたいと思った。 ただそれだけじゃぞ。 何も深い事はないんじゃ」
考えをお見通しだと言わんばかりに言葉を投げかけてくれるマーリン様。
「せやで、うちらはともかく、同級生ちゃん達とかマーリンなんかはテイルちゃんとかなり長い付き合いやさかいな。 こいつらはずっと味方やねんで? うちらかて付き合い短いけど、テイルちゃんの味方で居るつもりや。 うちは利益になりそうやからやけどな?」
本音が駄々洩れなジャービル様。 いつも妖艶な西の方言で元気をくれる。
「ワシも魔法師ギルドでテイルに声を掛けてから目を付けておったからな。 似たようなもんじゃ。 ほれ、三賢者全員が味方じゃ。 怖いモノがあるか?」
強気に励ましてくれるガイル様。 そういえばサイン貰ったっけ...?
…なんて冗談を思っていたら自然と涙が零れている事に気が付いた。
「テイル君、入学式でも泣いていましたよね? あの時の顔忘れません。 とってもきれいでした」
「そうだよ、あの時のテイル君すっごく透き通ってて綺麗だった。 だからずっと傍に居たいねってマリアと話し合ってたんだよ?」
え、二人でそんな事してたの!?
「それは見てみたかったですね…。 私は聖女として人の悪意と向き合って来ました。 ですから出会った時からテイル様の純粋なお心に惹かれて居たんですよ?」
サリィ王女殿下まで恥ずかしい事を言ってきた…。 そろそろこの流れは止めて欲しい…。
「ゆうしゃさま…? 一目惚れしてた! だいすき!」
ナナさん???
皆この世の者とは思えない声を出してリアクションしていて俺も我に返った。
「うふふ、愛されてますのね? 羨ましいですわ。 ぜひ私もその輪の中に入りたいですわね…」
「なら入ればよかろう? どうせテイルは幾らでも嫁をあてがって構わんだろうしな? なぁ、テイルよ?」
いや、知りません、やめてください。
聞こえない振りをしてその場をやり過ごそうとする。
すると聖剣が輝きだした。
「ほう。 これは…」
「この光はなんなんですか?」
俺はマーリン様に問いかける。
「自我を持った武器は稀に何かを伝えようとする事があるそうじゃ。 その時の様子に極めて似ておる。 ただ、ワシも実物を見たのは初めてじゃ」
三賢者が頷いた。
もしかして、アリサもこの不毛な問答に加わりたいのだろうか…。
「せやな」
「先程から魔王をどうにかとか対処とか…討伐ではありませんの?」
不意にラファイアル嬢が質問を投げかけて来る。
まぁ、何も説明していないのだから至極真っ当な疑問だろう。
「ラファイアル嬢。 これは俺の私情かもしれませんが聞いてください。 今回魔王の器になったのは俺の兄上なのです。 そして、錬金術ならば魔王の核と兄上の心臓を分離出来るのではないか…と踏んでいる為、討伐ではないのです」
すると、ふふっとラファイアル嬢が笑い出した。
「失礼しました。 流石は勇者になられたお方ですわね。 常識では推し量る事なんて出来ませんわ。 私ではその様な事一切思いつきませんもの。 お兄様想いなのですね」
思ったのとは違う反応が返ってきた。 皆もそうだったが誰一人としてこの判断を責める事をしなかったのだ。
俺は責められる覚悟で居た。 完全な私情だからこそ、言及されるのは至極真っ当だと。
だが、理由は問われた程度で誰も責めなかったのだ。 皆、俺の考えをすんなりと受け入れてくれた。
「ふぅ、違うぞ、テイル。 お主の考えを受け入れたのではない。 兄を助けたいと思うお主を皆助けたいと思った。 ただそれだけじゃぞ。 何も深い事はないんじゃ」
考えをお見通しだと言わんばかりに言葉を投げかけてくれるマーリン様。
「せやで、うちらはともかく、同級生ちゃん達とかマーリンなんかはテイルちゃんとかなり長い付き合いやさかいな。 こいつらはずっと味方やねんで? うちらかて付き合い短いけど、テイルちゃんの味方で居るつもりや。 うちは利益になりそうやからやけどな?」
本音が駄々洩れなジャービル様。 いつも妖艶な西の方言で元気をくれる。
「ワシも魔法師ギルドでテイルに声を掛けてから目を付けておったからな。 似たようなもんじゃ。 ほれ、三賢者全員が味方じゃ。 怖いモノがあるか?」
強気に励ましてくれるガイル様。 そういえばサイン貰ったっけ...?
…なんて冗談を思っていたら自然と涙が零れている事に気が付いた。
「テイル君、入学式でも泣いていましたよね? あの時の顔忘れません。 とってもきれいでした」
「そうだよ、あの時のテイル君すっごく透き通ってて綺麗だった。 だからずっと傍に居たいねってマリアと話し合ってたんだよ?」
え、二人でそんな事してたの!?
「それは見てみたかったですね…。 私は聖女として人の悪意と向き合って来ました。 ですから出会った時からテイル様の純粋なお心に惹かれて居たんですよ?」
サリィ王女殿下まで恥ずかしい事を言ってきた…。 そろそろこの流れは止めて欲しい…。
「ゆうしゃさま…? 一目惚れしてた! だいすき!」
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「うふふ、愛されてますのね? 羨ましいですわ。 ぜひ私もその輪の中に入りたいですわね…」
「なら入ればよかろう? どうせテイルは幾らでも嫁をあてがって構わんだろうしな? なぁ、テイルよ?」
いや、知りません、やめてください。
聞こえない振りをしてその場をやり過ごそうとする。
すると聖剣が輝きだした。
「ほう。 これは…」
「この光はなんなんですか?」
俺はマーリン様に問いかける。
「自我を持った武器は稀に何かを伝えようとする事があるそうじゃ。 その時の様子に極めて似ておる。 ただ、ワシも実物を見たのは初めてじゃ」
三賢者が頷いた。
もしかして、アリサもこの不毛な問答に加わりたいのだろうか…。
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