錬金術師が不遇なのってお前らだけの常識じゃん。

いいたか

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第百七十四話 まだ見ぬ敵達

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緊急事態と言う事で冒険者ギルド、魔法師ギルド、騎士達から人員を配備し、商業ギルドから武器や防具の貸し出し、食料等の物資を…と言う形になったらしい。

俺達は基本的に脅威になりうる敵が来た時に対応すれば良いとの事だった。

「さて、人は集まったが…。 皆には馬車や徒歩にて移動してもらう事が多くなると思う」

「それなら、今後マーガレット領で売り出し予定の車両を使ってはどうでしょうか?」

妻達には言ってあるけど基本言ってなかったからこの困惑している空気はまぁ仕方ない。

「車両とな?」

「はい、俗に言う…と命名したものですが、要は貨物用の馬車なので大量の物資や人員を運べます」

「一台で何人ほど乗れるのだ?」

この質問は来るとは思っていたけど、正直人で試したことないから分からない。

「オークの死体でしか実験した事がないので正確には言えませんが十五人は確実かと」

「テイルよ、そのトラックとやらは何台出せる? 馬の調達は?」

「現状制作してある分ですと二十台です。 馬に関しては一台に対して一頭で大丈夫なので二十頭用意出来ればすぐにでも運用可能です」

「一台に一頭!? それで動かせるのか? 長距離は走れな…」

それは俺が付与魔法を使えなければそうなっていただろう。
だが俺が全魔法に適正があるって所を忘れてはいけない。 しかも錬金術師は付与魔法が元々使える。

「軽量化を付与し、馬具には疲労回復を付与してあるので長距離の運用も可能です。 量産には時間が掛かりますが今ある分だけならお貸し出来ます」

「騎士団、冒険者、魔法師の長よ、これはどうする? 謂わばテイルに貸りを作る事になるわけじゃが」

マーリン様? 余計な事言わないで?

「魔法師ギルドのギルド長として、魔法師ギルドは全面的にテイル…いや、マーガレット伯爵のトラックをお借りしたい」

「もちろん、冒険者もだ! 君があくどい事をするとは思えないからな!」

騎士団長…すなわち、メイカの師匠にあたる人だけは考えているみたいだ。

「騎士団は基本的に馬が使えるのでな…。 しかし、この緊急時には馬にも乗れないくらいの新人達も動員する事になるだろう。 どうすべきか」

そこに現れたクリスエル公爵。
この事態はもちろん陛下の耳に届いてる。 という事は全貴族に伝令が届くのも時間の問題だ。

「騎士団長エルスよ。 陛下の命により、王家直属の部隊と王城を守る衛兵を残し、全軍出撃し、敵を蹴散らせとの事だ」

「閣下、その命は騎士団長エルスがしかと聞き届けました。 マーガレット伯爵、この件についてお力をお貸し頂きたく」

「もちろんです。 王命とあらばもちろん拒む事はありません。 臣下として、全てをサポート致しましょう」

恩を売るなんておこがましいかもしれないけど、もし爵位が無くなったら商人としてやっていける様に色々手は打たないとね。
俺なんて結局勇者だから…魔王を討ったからというのでこの地位に居るんだから。

「ご助力感謝します」

ドンドンドン!

「緊急! 緊急!!!」

騒然としてしまうこの場。

「なんだ!」

「ミノタウロスと思われる強力な魔物出現! 通常のミノタウロス等とは比べ物にならない個体です!!! それだけではなく蛇の身体を持つ女も別の場所に現れた模様!」

「分かった。 向かおう」

騎士団長が自ら向かおうとする。

…」

俺が呟いた事で一瞬場が凍る。

「マーガレット伯爵…なにかご存じなのか?」

「えぇ、地球においてはミノタウロスもエキドナも神話の生物です 俺も出撃します」

俺と俺の仲間も出撃する事になる。

それがあんな自体を生むとは知らずに…。
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