錬金術師が不遇なのってお前らだけの常識じゃん。

いいたか

文字の大きさ
181 / 385

第百八十話 日本語が通じた

しおりを挟む
「テイル! 大丈夫か!?」

「えぇ、なんとか」

「一体何が…?」

「ジンと皇帝に別の場所に一時的に転移させられていました。 ですが、皇帝の方を圧倒したらすぐに相手は撤退していきました」

「まさか! 皇帝を一人で倒したのか?」

「いえ、生命力が高かったのと撤退されるのが早くてとどめは…」

「そうか…」

そう言えば何か魔物の気配をしっかりと感じられるようになったな。
これは何なんだろうか。
結界の様な物が消えたからだろうか?

「ところで進捗は?」

「雑魚はもうこちらで対処出来そうじゃ、しかし…」

「エキドナですね?」

「あぁ、微動だにせず、その場に居るだけで攻撃をすれば弾く程度じゃ」

ふむ、エキドナは人を喰らうとは聞いたことがある。
しかし積極的に攻撃しないのは何故だろう。
騎士団とか沢山居るから餌が来たくらいにはなるとは思うんだが。

「とりあえず行ってみましょう」

気配が濃くなってきた。
これがエキドナだろうか。
身体強化を掛け、目に魔力を集中させてその姿を遠くから見る。

「とても美人ですね、上半身は」

「そうじゃな。 お前の妻達と比べたら劣るがあれは美人じゃ」

近付いていくと明らかにこちらを見た。
にっこりと微笑まれる。
余裕があるのだろうか。
いよいよ眼前と言う所まで来た。 騎士団に一旦少し下がってもらう。

「エキドナさん? で合ってますか? 言葉は分かりますか?」

『そう呼ばれているわ。 聞き取れはするけれど、喋る事は出来そうにないわね。 発音が難しいの。 日本語なら分かるのだけど』

流暢な日本語に聞こえる。

『では、日本語で喋ります。 貴女の目的はなんですか?』

『あら、貴方はやはり日本の…。 いえ、目的ですね。 私は呪いの武具を持たされました。 しかし、呪いの種類が特定出来ていないのに持たされました。 鑑定をも弾いたのでしょう。 それ以降、私には人を食べたいと言う欲求が消えてしまいました。 ですが、尖兵として送り込まれたのは事実です。 幸いにも自我がありますので、敵対の意は無いとだけお伝えします』

『少しお時間を頂いても?』

『えぇ』

俺は騎士団長とマーリン様を呼び経緯を話す。
すると予想外の反応が返ってきた。

「ならばこちら側に付いて貰うのも良いのではないか? このエキドナ? と言う者は敵意が感じられず、魔物を操っていたと言う様子も感じられん」

「えぇ、戦闘に関しても我々の攻撃を軽く流すくらいですからね。 敵対の意が無いのであれば良いと思います。 なにより彼女は美しい」

色ボケ騎士団長が居るぞ。

「まぁ、容姿に関しては好みは人それぞれだから一旦置いておいてください。 問題は洗脳されていないかですが、俺は高レベルの鑑定が使えます。 そして、俺とフォンドニア嬢はエキドナとは意思疎通が取れます」

「ならば仲介はテイルに任せる。 騎士団長、良いか?」

「はい」

俺はエキドナの方に再度近寄り今の内容を伝える。

『では、私を鑑定で視てください。 もしも、最悪な場合は討伐をしてください』

『分かりました』

鑑定を行ったが一切洗脳の気配は無く、隠蔽された様子も無い。
それを両者に伝えるととても喜んでおり、エキドナも魔物を倒すのを手伝ってくれるようになった。

「テイル…今度は魔物? 怪物? の女性ですか?」

「ブッブッブー(タラシなんですか?)」

いや、違います。 誤解しないでください。

っていうかアルの発言がどんどん鋭くなってきてる気がする。
しおりを挟む
感想 48

あなたにおすすめの小説

辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します

潮ノ海月@2025/11月新刊発売予定!
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる! トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。 領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。 アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。 だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう 完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。 果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!? これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。 《作者からのお知らせ!》 ※2025/11月中旬、  辺境領主の3巻が刊行となります。 今回は3巻はほぼ全編を書き下ろしとなっています。 【貧乏貴族の領地の話や魔導車オーディションなど、】連載にはないストーリーが盛りだくさん! ※また加筆によって新しい展開になったことに伴い、今まで投稿サイトに連載していた続話は、全て取り下げさせていただきます。何卒よろしくお願いいたします。

『スローライフどこ行った?!』追放された最強凡人は望まぬハーレムに困惑する?!

たらふくごん
ファンタジー
最強の凡人――追放され、転生した蘇我頼人。 新たな世界で、彼は『ライト・ガルデス』として再び生を受ける。 ※※※※※ 1億年の試練。 そして、神をもしのぐ力。 それでも俺の望みは――ただのスローライフだった。 すべての試練を終え、創世神にすら認められた俺。 だが、もはや生きることに飽きていた。 『違う選択肢もあるぞ?』 創世神の言葉に乗り気でなかった俺は、 その“策略”にまんまと引っかかる。 ――『神しか飲めぬ最高級のお茶』。 確かに神は嘘をついていない。 けれど、あの流れは勘違いするだろうがっ!! そして俺は、あまりにも非道な仕打ちの末、 神の娘ティアリーナが治める世界へと“追放転生”させられた。 記憶を失い、『ライト・ガルデス』として迎えた新しい日々。 それは、久しく感じたことのない“安心”と“愛”に満ちていた。 だが――5歳の洗礼の儀式を境に、運命は動き出す。 くどいようだが、俺の望みはスローライフ。 ……のはずだったのに。 呪いのような“女難の相”が炸裂し、 気づけば婚約者たちに囲まれる毎日。 どうしてこうなった!?

異世界亜人熟女ハーレム製作者

†真・筋坊主 しんなるきんちゃん†
ファンタジー
異世界転生して亜人の熟女ハーレムを作る話です 【注意】この作品は全てフィクションであり実在、歴史上の人物、場所、概念とは異なります。

荷物持ちの代名詞『カード収納スキル』を極めたら異世界最強の運び屋になりました

夢幻の翼
ファンタジー
使い勝手が悪くて虐げられている『カード収納スキル』をメインスキルとして与えられた転生系主人公の成り上がり物語になります。 スキルがレベルアップする度に出来る事が増えて周りを巻き込んで世の中の発展に貢献します。 ハーレムものではなく正ヒロインとのイチャラブシーンもあるかも。 驚きあり感動ありニヤニヤありの物語、是非一読ください。 ※カクヨムで先行配信をしています。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

修復スキルで無限魔法!?

lion
ファンタジー
死んで転生、よくある話。でももらったスキルがいまいち微妙……。それなら工夫してなんとかするしかないじゃない!

スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する

カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、 23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。 急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。 完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。 そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。 最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。 すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。 どうやら本当にレベルアップしている模様。 「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」 最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。 他サイトにも掲載しています。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

処理中です...