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第二百八話 伝承
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「【怠惰】に聞きたいんだけどさ、制約って…」
「あぁ、あれかい? あれなら君の母君の方が詳しいかも知れないね。 理由なら君はなんとなく察しているんじゃないのかい? それと、様々な襲撃の件もどこか繋がっているのでは…そう考えている。 違うかい?」
俺って分かりやすいのか? それともこいつがエスパーか何かなのか。
「まぁ、間違ってるとは言い難いかな。 異なる世界でなぜ行ったり来たりをして、こんな事が起きてるのかっていうのが不思議だからね。 ...それにミザリア母様達とかの事も少し気になるんだよ」
「うん、正直なことを言えば僕もそうさ。 一つだけ仮説…とまではいかないが良いかい?」
「ん?」
「地球から生まれたんじゃないのかな、この世界は…」
地球から生まれた?
言っている意味が全く理解出来ていないのだが。
「あぁ、ちゃんと言わないと分からないね。 君とナールムちゃんの教えてくれた地球の事を聞いているとね? どうも腑に落ちないんだよ。 なぜ地球から魔法が失われてしまっているんだい? 神や精霊が伝承上の存在になっているんだい? 平行世界が生まれている様に、第二世界としてこの世界が生み出されてしまっていたとしたら? 君の対峙した他の世界の魔王達は…まぁ、あくまで仮説以下の憶測だよ。 真に受けないでくれると嬉しいな」
そこで【怠惰】は話を止めて、今朝果物屋がわざわざ持ってきてくれたリンゴを勝手に食べ始めた。
自由な奴め。
しかし、【怠惰】の言っている事はあながち間違いではない様な気もするな。
「旦那様、お話が…」
「ん?」
以前ミノタウロスの時に助けたシルキーが声を掛けて来た。
最近は使用人に混じって一生懸命家事をしてくれているので正直存在を忘れていた。
これはいかんな。
「あの…ちょっと失礼な事を考えていらっしゃった様な気がしたのですが…」
「いや、気のせいだよ? そんな事あるはずないじゃないか」
「そう…ですよね…?」
【怠惰】はそんな目でこっちを見ないで下さい。
これは後で誰かに言いつけるつもりだな? 絶対に口封じしてやるから覚えておけよ。
「テイルはそんなに悪いやつじゃないさ。 ただ、君が可愛いから見惚れていたんじゃないのかなぁ?」
おい、こいつ、今すぐに口封じしてやる。 表出ろ。
「え? あの、えっと、あの、え、あの、はい! じゃなくて、地球に戻る方法なのですが…ナールム様曰く…見つからない可能性が出て来たかもしれないそうで…」
「!? じゃあどうやってジンは移動して…」
「ヒントだよ。 君の母親はどうやってたと思う?」
ミザリア母様? 分体を使ってやり取りをしていたはずだが…。
ッ!? まさか…。 最初から往復なんてせずに分体をこちらに送り込んで密偵の様に動かしていたのか!?
「【怠惰】は分かってたのか?」
「いや? この子の話を聞いた瞬間にソレしか思い浮かばなかっただけだよ」
今すぐ天才に改名してくれ。
しかし、それだと本体を叩く事は不可能なのでは?
「まぁ、いかに相手が伝説の存在だからって全くの無傷だなんて事は有り得ないんじゃないかな?」
何やら自信ありげだな。
天才のコイツが言うんだから確かなのかもしれないけど。 …というよりコイツ自身が伝説上の存在みたいなモノじゃないか。
「確証は?」
「ナールムちゃんと君の母君にも確認を取ってみない事には不確かだけれど…いや、もっと言えば…そうだな。 もっとコンタクト出来る地球の存在が居れば…あ!」
俺と【怠惰】はシルキーと目が合った。
「私は何も悪い事してませんー! 許してくださいー! だ、誰か助けてー!」
「痛くしないから! ちょっとだけだよ! なに、すぐ終わるさ。 世界平和の為だ。 力を貸してくれよ」
おい【怠惰】その言い方は御幣が…。
ギィ。 扉の開く音がいつにも増して不愉快だった。 どうしてだろうか。
建付けが悪くなってしまったのだろうか? エルンスに直して貰おうか…。
俺達はまたしても説教を受け事情聴取をされてしまうのであった。
「あぁ、あれかい? あれなら君の母君の方が詳しいかも知れないね。 理由なら君はなんとなく察しているんじゃないのかい? それと、様々な襲撃の件もどこか繋がっているのでは…そう考えている。 違うかい?」
俺って分かりやすいのか? それともこいつがエスパーか何かなのか。
「まぁ、間違ってるとは言い難いかな。 異なる世界でなぜ行ったり来たりをして、こんな事が起きてるのかっていうのが不思議だからね。 ...それにミザリア母様達とかの事も少し気になるんだよ」
「うん、正直なことを言えば僕もそうさ。 一つだけ仮説…とまではいかないが良いかい?」
「ん?」
「地球から生まれたんじゃないのかな、この世界は…」
地球から生まれた?
言っている意味が全く理解出来ていないのだが。
「あぁ、ちゃんと言わないと分からないね。 君とナールムちゃんの教えてくれた地球の事を聞いているとね? どうも腑に落ちないんだよ。 なぜ地球から魔法が失われてしまっているんだい? 神や精霊が伝承上の存在になっているんだい? 平行世界が生まれている様に、第二世界としてこの世界が生み出されてしまっていたとしたら? 君の対峙した他の世界の魔王達は…まぁ、あくまで仮説以下の憶測だよ。 真に受けないでくれると嬉しいな」
そこで【怠惰】は話を止めて、今朝果物屋がわざわざ持ってきてくれたリンゴを勝手に食べ始めた。
自由な奴め。
しかし、【怠惰】の言っている事はあながち間違いではない様な気もするな。
「旦那様、お話が…」
「ん?」
以前ミノタウロスの時に助けたシルキーが声を掛けて来た。
最近は使用人に混じって一生懸命家事をしてくれているので正直存在を忘れていた。
これはいかんな。
「あの…ちょっと失礼な事を考えていらっしゃった様な気がしたのですが…」
「いや、気のせいだよ? そんな事あるはずないじゃないか」
「そう…ですよね…?」
【怠惰】はそんな目でこっちを見ないで下さい。
これは後で誰かに言いつけるつもりだな? 絶対に口封じしてやるから覚えておけよ。
「テイルはそんなに悪いやつじゃないさ。 ただ、君が可愛いから見惚れていたんじゃないのかなぁ?」
おい、こいつ、今すぐに口封じしてやる。 表出ろ。
「え? あの、えっと、あの、え、あの、はい! じゃなくて、地球に戻る方法なのですが…ナールム様曰く…見つからない可能性が出て来たかもしれないそうで…」
「!? じゃあどうやってジンは移動して…」
「ヒントだよ。 君の母親はどうやってたと思う?」
ミザリア母様? 分体を使ってやり取りをしていたはずだが…。
ッ!? まさか…。 最初から往復なんてせずに分体をこちらに送り込んで密偵の様に動かしていたのか!?
「【怠惰】は分かってたのか?」
「いや? この子の話を聞いた瞬間にソレしか思い浮かばなかっただけだよ」
今すぐ天才に改名してくれ。
しかし、それだと本体を叩く事は不可能なのでは?
「まぁ、いかに相手が伝説の存在だからって全くの無傷だなんて事は有り得ないんじゃないかな?」
何やら自信ありげだな。
天才のコイツが言うんだから確かなのかもしれないけど。 …というよりコイツ自身が伝説上の存在みたいなモノじゃないか。
「確証は?」
「ナールムちゃんと君の母君にも確認を取ってみない事には不確かだけれど…いや、もっと言えば…そうだな。 もっとコンタクト出来る地球の存在が居れば…あ!」
俺と【怠惰】はシルキーと目が合った。
「私は何も悪い事してませんー! 許してくださいー! だ、誰か助けてー!」
「痛くしないから! ちょっとだけだよ! なに、すぐ終わるさ。 世界平和の為だ。 力を貸してくれよ」
おい【怠惰】その言い方は御幣が…。
ギィ。 扉の開く音がいつにも増して不愉快だった。 どうしてだろうか。
建付けが悪くなってしまったのだろうか? エルンスに直して貰おうか…。
俺達はまたしても説教を受け事情聴取をされてしまうのであった。
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