錬金術師が不遇なのってお前らだけの常識じゃん。

いいたか

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第二百十四話 色欲の影

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「あぁ、【嫉妬】の事だけど、すぐには手を出してこないと思うよ。 今ならテイル君の方が強いからね。 力を溜め込むつもりなんだと思う」

「厄介だな。 場所さえ分かれば総出で叩きに行くんだけどな」

「…ま、そういうとは思ったさ。 で、問題は【色欲】…彼女に関してだけれども…」

歯切れが悪いな? どうしたんだろうか。

「何かあったのか?」

「簡単な事だよ。 サキュバスと言う種族の都合上多くの…いや、言わなくても分かるよね」

「あぁ、なるほど…【色欲】にとってはそれは敵対行動ではないと」

「そう言う事」

合点がいった。
犠牲者が出たら可哀想ではあるな。
サキュバスに絞り取られるなんて不名誉じゃないのか…?

「まぁ、最悪は戦闘になっても仕方ないか」

「僕もそう思うよ。 と言うより君の周りの方が先に手を出しそうだけども」

「…確かに」

なんならオーバーキルをしそうではある。
その光景が目に浮かぶのも怖い所ではあるが。

「あれ? テイル君? 今、【怠惰】さんと何か良からぬ事を話して無かった?」

なんでそうなるんですか。

「なんでマリアはこんな所にいるんだ? いや、まったくの誤解だよ。 というかやっぱり監視されてる…」

「…何のことだろうね?」

「誤魔化すの下手過ぎてびっくりしたよ俺…」

「あはは、良いじゃないか! 愛されているんだろうテイル君は!」

【怠惰】もあまり遊んでないで対策を考えてくれよ。

急に部屋の外が騒がしくなり始めた。

「旦那様、よろしいでしょうか?」

「どうしたの?」

「なにやら街の外で盗賊団が変死しているのが見つかったと…」

「変死?」

「えぇ、服は溶かされた様子で、死体はナニカを吸い取られたかの様にこけており、とても不気味な様子だったと…」

「テイル君、それは確実に彼女が関わってると見て構わないよ」

「これが一般市民だったらすぐさま敵対行動として討伐に乗り出す所だったけれど、盗賊じゃあな…」

一般市民に被害が出てから動いては遅いと言えばそうだ。
先に討伐に乗り出した方が良いのかもしれないな。

「テイル君。 彼女って言うのはさっきうっすら聞こえた【色欲】だよね?」

「うん、そうだよ」

「うぅん。 どうにか話し合いで解決出来ないのかなぁ…」

話し合いが通じると良いんだけれどねぇ。

「あぁ、僕の交渉ではダメだったけれどテイル君の交渉なら可能性は…。 いや、あるいは…」

可能性があるのなら賭けてみたっていい気がするよね。

「よし、皆を集めて直ぐに【色欲】に会いに行こう。 交渉開始だ」

「畏まりました。 皆様をお呼び致します」

どうにかなるだろ…。
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