錬金術師が不遇なのってお前らだけの常識じゃん。

いいたか

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第三百二十三話

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剣聖がアホと言う最悪の事実が分かり、俺は不安になってきた。
何度も大丈夫なんだよね? って確認はしているけれど。
その都度何かあるんだよなぁ。

「あ、あの…」

「ん?」

剣聖パーティの弓術士らしき子が改まってどうしたんだろうか。

「剣聖殿と盾使いが…」

「うん。 そうだよね。 ちょっと心配だよね」

「違うんです…この旅の一か月分の食料を食べきっちゃいました…」

「…。 そんな事だろうと思ってたよ。 沢山食料持ってきてる…けど…その二人には内緒で」

「畏まりました」

え、まだ出立して一時間も経ってないんだけど…こいつらどうやって食ってんの…。

丁度良く魔物の群れが来ている。
これを狩って無くした分の食料は軽く補充しようか。

「ふんすっ!」

剣聖の薙ぎ払い一回で大量の魔物が屠られる。
え、それなんか必殺技とかじゃないよね? 剣が大きくなったりナントカ粒子放出したりしてないよね?

「剣聖! 目標を駆逐する!」

やっぱり、剣からナントカ粒子出してそうなの不穏だからやめて欲しい。

不安に駆られながらもなんとか歩みを進めつつ、元大罪メンバーに剣聖と盾使いが食べ過ぎないよう見張ってもらう。
一瞬気が緩んだのだろう。
どこからともなく矢が飛んでくる。

「あぶね…。 間一髪だ」

「テイル! これは旧王国の攻撃方法だ! ヤツらに視認されてるぞ」

見たところ一般的な矢だが…。
あぁ、なるほど。 風の魔法と…なんだろうか…。
魔法が掛けられていた痕跡はあるな。

敵影は一切感じられない。
阻害系で隠れていたとしてもすぐに分かる。

という事は…。

「超長距離の射撃か…」

だとして何キロ先だ?
もう視認しているとはどういう事だ!?

「多分これは魔法で転送されて来たんだろうね」

「お前らの位置は分かっているぞ。 いつでも攻撃出来るからなって言うアピールかな?」

「だろうね」

「一癖も二癖もありそうだ」

「ま、射手はその林を抜けた先の海の向こうから射っている様だけれど」

凄いな、それは。
だが、明確な殺意などは一切感じない。
ただの警告なのだろうか。

分からないまま海に出る。
目的地に着くまでは絶対帰還しないぞって俺が駄々を捏ねてやったからだが。

海には途轍もなくカラフルな魚ばかりいるみたいだ。
正直毒々しくて食べたくはない。
…言わずもがな剣聖と盾使いは食べている。

「いやぁ、大きい船って良いですねぇ」

「海なんて普段はニアとリアの魔法で飛んで行ってた故に斬新ではあるな」

飛ぶって言う選択肢は全く無かった。
船出す必要無かったじゃないか。

ずっと監視されている感覚だけは消えなかった。
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