DNAの改修者

kujibiki

文字の大きさ
上 下
412 / 567

第412話 楽園

しおりを挟む
あれから数日が経ち、ようやく皆でシャルル島に泳ぎに来ることができました。

「大変だったけれど皆が喜んでくれて良かったよ…」

連れてきた皆が湖を見て喜んでいる姿を見ると、ついそう口に出してしまいます。

「それにしても凄いなぁ…」

ルーシャ、シエラ、メルモア、メンテール、トリス、ヌエット、キルシッカ、エリオン、ロッキ、フラン…。
エリシア、オーリエ、ユナ、アデル…。
グレイス、ホーリー、ミレーヌ…。
それにジェシカとカリーナお姉さん…と…、ローマン帝国からは僕も含めて20人。

それにサマンサ、グリシャ、サンディ、ローザ、ソニア。
シェリー、ルチア、スージー。
エンターシャ、マリン、ヨルン…と、バルトリア王国からは11人が集まりました。

女性だけで30人かぁ~、これだけ綺麗な女性達が集まると壮観です。
それにしてもルーシャ達の水着も行きつくところまで行ってしまったようです。

オーリエやアデルなどは極小マイクロビキニで何とか隠してはいますが、ほとんどの皆は昨年ルーシャが着ていた様なオープンバストの紐水着で、もうヒラヒラの生地を付けて隠す気もなく“ほぼ裸”というより“丸出し”状態です。
まぁこの島なら完全なプライベート・ビーチだから問題ないかな…。
なんだかサマンサ達の着ている普通の水着が懐かしく思えてきます。



『シャルル、凄いですよ~』

「本当に…、初めて連れてきてもらった時は木々で鬱蒼としていて何も無かったのに…」

「そうでしょ、皆に手伝ってもらったんだよ」

最初に見に来たことのあるルーシャとサマンサが驚いているのも分かります。

ヌエットやキルシッカ、エリシア達の手助けもあってシャルル島も湖の近くは綺麗に整備され、なんとか完成した平屋の建物も湖のほとりに無事移設出来ました。

最初は海の家みたいな屋根と床だけある簡易な建物でも良いと思っていたのですが、屋敷の庭で造っている時に皆の意見を取り入れていたら結局前の世界の東南アジアのリゾート地にあるような開放感のあるヴィラになってしまいました。
女王様や領主様達が集まるところでもあるから仕方がないか…。

それに合わせてというわけではありませんが、昨日は一日掛けて僕一人で最後の仕上げをしておいたのです。

「じゃあ皆、好きなように楽しんでね。水辺にはボートや色んな浮き輪等も用意してあるから…」

「さぁシャルル、一緒に遊びましょうよ」

エリシアがそう言いながら僕の腕に抱きついてくると紐で作られた三角形部分から乳輪がムニュッと飛び出しています。

「エリシアさんずるいですよ。シャルル、私も一緒に…」

オーリエもそう言いながら反対の腕にしがみついてくると乳輪を隠していた小さな布地がずれてすでに乳首がポロリしています。
もう水着の意味が無いんじゃ…。

「分かっているよ、オーリエ。あっちの岸壁の近くに飛び込む所も作っておいたからね!」

胸もすっかり大きくなってエリシアと変わらなくなってきているようです。

「じゃあ、また一緒に飛び込んでくださいね」

「うん、もちろん!」



『私達はあちらで寛ぎましょうか…』

シャルルったらいつの間に…、水辺の木陰にはゆったりと寛げる長椅子が並べてあります。
それにコの形に造られた建物の中庭にあたる所にはシャルルの部屋の浴槽を大きくした物が設置されており、別の場所には“ばーべきゅー”というものが出来るようになっていると言っていました。
よく分かりませんがきっと私達が楽しめるように考えてくれたのでしょう。

「そうしましょう」
「素敵ですね…」
「まさかこんなに大きな建物を造っていただなんて…」
「それにしてもルーシャ様とグレイス様の水着は凄いですね。胸も露で女性器に紐が食い込んでいるようですよ」

『エンターシャ様は先日覚醒されたばかりですから驚かれるかもしれませんが、私は綺麗になった身体をシャルルに見てもらいたいのです…。本当は水着なんて着たくはないのですがシャルルが着けて欲しいと言うので仕方なく…』

「確かに…、私も今日初めてこの水着を着て驚きましたがルーシャ様がそう言われるのも良く分かります」

『このシャルル島は私達の他には誰もいませんし、岸壁に囲まれている訳ですからもう水着は必要ないと思うのですが…』

「私としてはルーシャ様とグレイス様の左眼がシャルルと同じになっていたことに驚きましたよ」

「本当ですよ~。それにユナまで…、先を越されましたよ…」

私を驚かせようと黙っていただなんて…。

『この間グレイス様が受精されて、その翌日に私が受精できたのです』

「「お二人とも羨ましい…です」」

「み…皆さん、受精って何のことをおっしゃっているのですか?」

「「「『あっ……』」」」

「……、エンターシャ様には先にお話しますが、私達の左眼がシャルルと同じ黒色になったのはシャルルの精子で受精した証なのです。約6ヶ月後にはシャルルとの子供を出産するのですよ」

「え~っ! グレイス様…、それじゃあ“誕生の儀”をされたということですか…。それにルーシャ様は…、ご自身の息子であるシャルル様の精子で…?」

いえ、それよりシャルル様の精子が複数人に…?
もう何から伺えば良いか分からないですよ~。

『確かに私がシャルルの精子で受精していることは驚かれるかもしれませんね。しかしエンターシャ様が知っておられる“誕生の儀”ではありません』

「エンターシャ様、“誕生の儀”ではなく“せっくす”というのです…。いずれ体験できると思いますよ」

「“せっくす”…?」

私が聞き返すとシェリー様とサマンサ様が頷いておられます。

『“せっくす”は“生殖行為”とも言われていたらしく、大戦以前はそうやって子孫を増やしていたそうなのです。その“せっくす”を知っていてその行為が出来る男性がこの世界にシャルルだけなのです』

「そんな…ことが…」

“誕生の儀”以外に子孫を残す方法が…。

「シャルルに“せっくす”をしてもらうとパートナーとして認めてもられたことにもなるのですよ。もちろん私もすでにシャルルのパートナーですから後はシャルルの子供を受精するだけなのです…」

「シェリー様がシャルル様のパートナー…ですって…?」

『まだ、せっくすを知らない者もいますが、せっくすを体験した者は既に全員シャルルのパートナーなのですよ。それにシエラとメンテールという者は私達よりずいぶん先に受精していますし…』

「ユナがその次だったのですね…」

「私はオーリエより先に受精したいですね…」

「シェリー様とサマンサ様もすぐに受精出来ますよ…」

「良いですよね~、グレイス様とルーシャ様はもう後継者が出来たのですから…」

「フフ…、シェリー様達も受精されたら両国は安泰ですよ」

「そ…それでその“せっくす”を私もしてもらえるのですか!?」

『“シャルルの奇跡”はある意味その“せっくす”をしてもらうための準備なのです。エンターシャ様もシャルルの為に生きる覚悟をされて覚醒してもらったのですから、後は女性器の観察を頑張っておられれば間違い無くしてもらえますよ』

「でも身体を弄ってもらって簡単に気を失っているようではダメですよ。身体の感度を上げてシャルルのしてくれることを全身で感じられるようにならないと…」

「フフ…、サマンサ様の言うとおりですね」

どんなに頑張っても“せっくす”してもらうと何度も気を失うのですけれどね…。

「そんなに…」
「私も皆さんに教えていただいたように毎晩欠かさず観察していますよ。毎日艶やかで若々しくいられますし、身体の感度が少しずつ上がっていくのが嬉しくて…」

「「私達もそうでしたね」」

「受精してからも欠かせませんよ」

『女性としての悦びを知るのはまだこれからですよ』

(ゴクリ…)
「シャルル様がなかなかジャトワン領都に来てくださらないから寂しいですよ…」

私もシャルル様に“せっくす”というものをしていただいてパートナーに…、そしてシャルル様との子供がジャトワン領都の後継者になるだなんて…。



XX XY



皆でひとしきり浮き輪やボートに乗ったり飛び込みをして遊んだ後、一度浜辺に戻りました。
ルーシャ達はずっと木陰でシェリー達と歓談していたようです。

『シャルル~、戻ってきましたか…』

「うん、ちょっと休憩…。ルーシャ達は湖に入らないの?」

『後で入りますよ…、私もシャルルと浮き輪に乗りたいですね』

「あぁ、さっきの浮き輪ね…。見ていたんだ…」

うつ伏せになって乗れる長方形の浮き輪を作っておいたのですが、皆が僕と一緒に乗りたがり大変でした。
三人で跨って乗ると前と後ろから密着されてとっても気持ち良かったけれどね…。

「じゃあ、僕はちょっとジェットバスに入ってくるよ…」

「「「あっ、シャルル(様)、私も行きます!」」」
「『……』」



少し身体が冷えたのでヴィラの中庭に設置したジェットバスに入りに行きます。
建物の形を活かして昨日のうちに中庭をデッキ張りにして大きな長方形の浴槽を配置しておいたのです。
浴槽縁の内側は段になっていて全周で20人ほどが腰を掛けられるようになっていますが、浸かるだけなら30人は入れそうです。
部屋の浴槽のように灯りも埋め込んであるので夜にここで過ごすのも素敵かもしれません。

ルーシャ達はデッキに並べてある長椅子に座り直し、僕がジェットバスに入るとフランとロッキ、それにミレーヌ、ソニア、スージー、ヨルンが皆の飲み物を用意し始めました。
この中央にあるデッキに隣接してオープンキッチンのような厨房を設けていますのでジェットバスに入りながらもフラン達と会話も出来ます。

「シャルル様、お風呂まで造っておられたのですね。でも少しぬるいようですが…」

「今は皆とゆっくり入れるようにぬるくしてあるんだよ」

僕の隣に座れたとキルシッカが嬉しそうにしています。

腰を掛けると水位は胸の下辺りになるので皆の胸が丸見えです。
改めてキルシッカを見ると特徴のあるプックリとした乳輪が水着から突き出ているのが分かります。
そして反対側にいたエリオンはオーリエ達と同じ極小マイクロビキニで、乳首だけは隠れているのですが元々皆の中でも大きな胸をしているので水着自体がくい込み、大きな乳輪が全く隠せていません。
確かに以前水着から乳輪がはみ出して見えていてもおかしくはないって言ったけれど…。

「皆…、もし水着を脱ぎたかったら脱いでも良いよ…」

皆の水着姿を見て着用を強いるのはもう諦めました。
元から隠せていないし…、それに水着の紐が胸や女性器に食い込んでいるのが見ていて痛そうなのです。

「本当ですか、シャルル様~」

「う…うん、皆の胸に水着がくい込んでいるのも痛そうだしね…。エリオンも胸が大きいからそんなに小さな水着だと苦しいでしょ?」
「皆が僕の為に身体を見せようとしてくれているのは良く分かったから…」

「良かった~、シャルル様のおっしゃるとおり少し痛かったです…」

「キルシッカも乳輪がプックリしているから紐が痛かったんじゃない?」

「はい…、ちょっと…」

エリオンとキルシッカはそう言うと浴槽の中で水着を脱ぎました。

「そうですよねぇ~」
「良かった~」
「もう着ている意味がないですよね~」
「動くとくい込むし…、でもちょっと気持ち良かったけれど…」

他の皆もそう思っていたようで、何のためらいもなく水着を脱ぎだしました。
もちろんルーシャ達も嬉々として全裸になっています。

「シャルル様、わ…私も脱ぎます!」
「私だって…」
「せっかく綺麗にしてもらいましたから…」

続けてヨルンがそう言って脱ぎだすと、ルチアとスージーも脱ぎ始めました。

実は先日、シェリーの所へ行った日はスージーの為にルチアと一緒にお風呂に入ってあげました。
決して忘れていたわけではありませんが、スージーとだけお風呂に入ってあげていなかったみたいで、シェリーに頼まれて皆と泳ぎに行く前に覚醒してあげたのです。

ヨルン達が脱ぎだすと、グリシャ、サンディ、ローザ、ソニア、マリンも同じように脱ぎ、一瞬でヌーディスト・リゾートになりました。
僕はわけあって水着は脱ぎません、いや脱げません。
ムキッとなりそうな“ばななん”を抑えるので精一杯なのです。

「えっ…、皆さん裸に…?」

元々胸もお尻も丸見えでしたけれど…。

「わ…わっ…、すごいです…」

『ジェシカさんとカリーナさんは別に脱がなくて良いですからね。裸でいたいのは私達の慣習みたいなものですから…』

「そうそう、ジェシカとカリーナお姉さんは脱がなくて良いから…、僕も水着は脱がないからね…」

『シャルルが脱ぐとシェリー様達などな人がに集まるのでダメですよ』

「「もう~ルーシャ様ったら…」」

「ハハ…、それは困るよね…」

僕の男性器って一体…。
まぁ、このヴィラには知らないうちに僕の部屋が用意され、大きなベッドも置いてあったから我慢できなくなったらもう【時空】を使って休憩させてもらっても良いかな…。

「シャ…ルル…、わ…私も脱ぎますっ」

「えっ!? ジェシカ…」

ジェシカが顔と身体を真っ赤にしながらゆっくりと水着を脱ぎだしました。
覚醒した後ならともかく、ジェシカの予想外の行動に周りの皆も静かに見守っています。

「ジェシカ様…」

「私は皆さんと比べて綺麗じゃないし女性らしくもないけれど、シャルルになら見られてもかまいません。いつか私も皆さんのように綺麗になって…」

『ジェシカさんは本当にシャルルの事を想っているのね…』
『シャルル、ここまで想われているのならしてあげたら…? シャルルもジェシカさんの事は嫌じゃないんでしょ?』

「うん、そうだね。もちろん僕もジェシカのことは嫌いじゃないよ、性格もとっても良いし…。じゃあ近い内に…ね」

「は…い…?」

「あっ、シャルル様、わ…私も脱ぎますぅ。私も第一印象から決めていましたっ!」

な…何のことか分かりませんが、近い内にシャルル様が何かをして下さるようです。ここでお願いしておかないと私だけ仲間外れになっちゃう…。

(えっ…、告白タイム…?)

カリーナお姉さんもそう言うと急いで水着を脱ぎ、両腕で胸と股間を隠すようにモジモジしながら近寄ってきました。

「う…うん、じゃあカリーナお姉さんもね…」

まぁ、カリーナお姉さんも嫌な印象は全くありません。
マリンを覚醒してあげたぐらいですから、こんな風に言ってくれるカリーナお姉さんも覚醒してあげたいと思います。

「やったぁ~!」

恥かしがっていたのに、その場で両腕を上げて喜んでいるので胸がブルブルと弾んでいます。
カリーナお姉さんの性格はトリスのように清々しくて嫌いじゃありません。

クーシアが頑張って皆の水着を作ってくれたけれど、これで良かったかな…。
変な話ですが皆が全裸になることで雰囲気が一つになったような気がします。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

少女の恋は甘く、苦く、酸っぱく。

恋愛 / 完結 24h.ポイント:979pt お気に入り:1

美しき妖獣の花嫁となった

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:1,924pt お気に入り:296

下級巫女、行き遅れたら能力上がって聖女並みになりました

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:1,775pt お気に入り:5,692

200年級ニートが魔王討伐という名目で厄介払いされる話

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:235pt お気に入り:23

幼なじみが負け属性って誰が決めたの?

恋愛 / 完結 24h.ポイント:1,633pt お気に入り:18

100のキスをあなたに

恋愛 / 完結 24h.ポイント:1,022pt お気に入り:69

転生令嬢と疲れた執事

恋愛 / 完結 24h.ポイント:1,789pt お気に入り:73

処理中です...