異世界から元の世界に派遣された僕は他の勇者たちとは別にのんびり暮らします【DNAの改修者ー外伝】

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第87話 修学旅行13:遭遇2

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「これがグレイたちの母星か…」

星自体が暗いのか、太陽のような恒星から距離があるから暗いのか、地球と違い宇宙にポツンとある感じだ。
大きさも一回り小さい気がするな。

「やっぱりワープが出来るのですね」

「地球から一瞬でしたよ」

「ハハ…、この技術はこれまでの迷惑料として貰わないとな…」

異星人達に通じる強力な兵器や技術も欲しいところです。
そうすれば日本軍でも襲撃してくるタコやGに対抗できるかもしれません。

まぁそんなことになれば桂司君や俊成君、エミリアン君は勇者としての優位性が無くなると嫌がるかもしれないけれどね…。



「では、お前たちに命令する」
「地球に戻る為、親玉とこの宇宙船を動かす最低数は宇宙船に待機」

「残りはもう1機宇宙船を調達し、地球から連れてきた奴隷たちを出来るだけ保護してもらう。その後、手の空いた者達は僕達が離れた後に軍事施設を破壊するように…」

「そうそう、奴隷はまだ人体実験されていない者を優先すること」

どれくらいの地球人が捕らわれているのか想像もつかないな…。

「マスター、直接乗り込まないのですか? 私達が出向いた方が効果的で確実かもしれませんよ」

「地球が侵略されている事は許せないし、攻撃されたら容赦はしないけれど、一応使徒として侵略行為に関係ない者まで殺生するのはね…」

僕達が侵略者になってはいけません。

「それにグレイ達を見ていたくないからね。エローヌ達の星なら降り立ってみたいけれど…」

「ご主人様の言う通りですね」

「キモいですから…」

「では、行動開始!」

短時間で星に散ってしまった地球人を全員救い出すのは難しいかもしれませんが、ここが地球に対する軍事拠点であることを祈るばかりです。

『は…い…(×20)』



XX XY



『シャルル…様…、7人の奴隷たちを保護しました』
『全て苗床前の女性達です。男性はどこかしら改造され散ってしまったようです』

「そうか…。意外に少ないんだな…」

感覚的には4時間ほど経った感じです。
ちょうど待っている間に様々なデータベースの管理先を突き止める事が出来たので、離脱する時に魔力を流し込み破壊しておくつもりです。

『母星まで連れて帰るのは地球人の遺伝子に興味のある上層部用です。元々多くはありません』

「ご主人様、上手くいきましたね」

「そうだな、今はこれで良しとしよう。そちらも脱出準備、こちらが離脱次第付いてくるように…」
「あっ、もう1機宇宙船を調達して付いてくること」
「残りは最後まで重要施設を中心に破壊するように」

『は…い…』

3体いれば宇宙船は操作できるそうなので、宇宙船3機と親玉含めて10体が地球に戻ることになり、残り10体が母星で破壊工作に当たります。

上手くいけば母星から新たにグレイが派遣されることは無くなるでしょう。

そして、さっき追加した1機には地上にいる同胞の宇宙船を破壊して回ってもらうのです。

「マスター、エグいですね」

(あっ、心を読んだな…)
「また誘拐されると困るからね」

地球に来ている宇宙船を減らせば拉致して改造や苗床にする事は難しくなるでしょう。
今回のように不意に月面基地を襲撃されても困ります。



「じゃあ、データベースを破壊して月面基地に戻るよ」

「「お腹が空きましたよ~」」

「本当だね。お昼も食べていないし…」

拿捕した宇宙船は地上の日本軍と月の宇宙軍に渡せば喜んでもらえると思います。
かぐやの手柄になれば良いな…。



XX XY



「シャルル様~!」

「ただいま、かぐや」

月面にあった日本宇宙軍の軍事基地に着陸すると、かぐやが急いでやって来ました。

「もう、心配しました!」

「ハハ…、でもグレイにはなかなか出会えないし、この機会にやり返しておきたかったからね」

「それで、これが拿捕した宇宙船ですか…。こんなに間近で見たのは初めてですよ」

「この2機は地上の日本軍と月の宇宙軍で研究すれば良いよ。異星人の技術がいっぱい詰まっているからね」
「捕虜は何でも命令を聞くようにしておいたから、情報も簡単に聞き出せると思うよ」

レーダーに見つからない技術やカモフラージュ技術、そしてワープ技術など分かっていることを簡単に伝えておきます。

そして残りの1機は既に地球へ向かわせ、作戦を実行させるよう指示してあります。

「あれがグレイですか…、初めて見ました。遠目に見ても気持ちが悪いですね…」

(Gよりよっぽどマシだけれどね…)
「それから奴隷として母星に連れて行かれていた女性達も救出したから保護してあげてね」

女性達は日本人だけじゃなく様々な国の女性もいるようで、まるで遺伝子のサンプル用みたいでした。

「はい、必ず故郷へ戻ってもらえるようにします」

「それから出来るだけ僕のことは内密にね。世界に知られると日本としても困るんだ」

「宝条家のこともありますからね」

「あぁ、百合たちから聞いたんだね」
「かぐやの手柄にすると良いよ」

「そんなこと…」

どうにかして宙将、幕僚長から宝条家へシャルル様の功績を伝えていただかないと…。
教えていただいた宇宙船の技術だけでも日本のアドバンテージは計り知れません。

「じゃあ、基地に戻るよ。もうお腹がペコペコで…」

驚いたことに僕達には半日ほどの事でしたが、ちょうど丸一日経っていたようです。



XX XY



A:「私達、助かったの?」

聞けばここは月面基地にある日本軍の管轄地らしいです。

B:「そうよ、助かったのよ」

異星人に集められ宇宙船に乗せられた時は更にどこかへ連れて行かれるのかと不安になりました。

C:「誰が助けてくれたのかしら?」

D:「シャルルって方らしいわよ。さっき日本軍の方がそんな事を言っていたわ」

C:「フランス人かしら?」

E:「違うみたい。名前は外国人っぽいけれど日本人みたいよ」

A:「なるほど、だから日本軍の基地に戻ってきたのね」

B:「どうやって異星人を味方にしたのかしら…?」

F:「どうでも良いじゃない。とにかくもう二度と地球に戻れないって思っていたところを救っていただいたんだから」

「「「そうよね」」」

「「「シャルル…様かぁ」」」

B:「一言お礼だけでも言いたいわね」

拉致された男性は改造され、女性は異星人達の苗床になると聞いていましたが本当だったのです。
救出されるのがもう少し遅ければどうなっていた事か…。

G:「私自身お礼になっても良いわよ」

D:「どんな男性かも分からないのに?」

G:「こんなことが出来る男性が凡人な訳ないじゃない。きっと素敵な男性よ」

E:「もし分かったら皆にも連絡するわよ」

D:「そうね、同じ日本人のミユキに任せるわ」



XX XY



「雨宮みゆきさんね…。私は月面基地日本宇宙軍の司令官をしている竹林かぐやよ」

「司令官…ですか…?」

何て艶やかで若々しいのかしら…。
一体いくつなの?

「何か…?」

「いえ、こんなに若い方が司令官かと驚いたもので…」

「フフ…、これでも25歳なのよ」

「嘘でしょ~!?」

17歳の私より瑞々しくて若々しいわ…。

「さて、この後調書を作成して身体の検査を済ませれば、次の連絡艇で宇宙ステーションに移っていただきます」

「はぁ」

他の皆も個別に調書を作成しているそうです。

「どうしたの? 出来る限り早くお家へ帰してあげたいと思っているのだけれど…」

せっかくシャルル様に助けていただいたのに…。
グレイに何か精神的な拷問でも?

「それより助けてくださったシャルルさんという方にお礼を…」

「えっ、どうしてシャルル様のことを?」

「話し声が聞こえて…」

司令官が様付け…?

「そう…」

「宇宙軍の方ですよね? ぜひお礼を言いたいのですが…」

「ごめんなさいね。名前以上の素性は明かせないわ…」
「本来、他の惑星から救出される事なんてありえない事なの。ですから皆さんには国家機密として他言しない旨の誓約書に署名をしていただくことになるわ」

シャルル様の事も宇宙船の事も他国に知られるわけにはいかないのです。

「そうですか…」

確かにありえないわよね…。
でも同じ日本人ならいつか会えるはずです。
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