異世界から元の世界に派遣された僕は他の勇者たちとは別にのんびり暮らします【DNAの改修者ー外伝】

kujibiki

文字の大きさ
99 / 165

第99話 【閑話】気持ちの変化

しおりを挟む
「すみれ、どうだった?」

「……、思っていたのと違うような…。由香は?」

「私も…。“これだけ?”って感じだったわね」

桂司達に煽られ、ついに初ブレックスを体験してみたのですが、聞いていたほど気持ち良いとは感じませんでした。
確かに触れ合っている感覚はあったけれど…。

地球に戻ってきて肉体は16歳に若返っているけれど、私達の精神年齢が高いからかしら…?

「桂司達も相手によって感覚は違うって偉そうな事を言っていたけれど、そういうものなのかな?」

桂司達はブレックスに味を占めたようで、今では「寒くなってきたらブレックスが一番だよな」と訳の分からないことを言っているのです。

確かに北海道はもう冬景色です。
寒くなれば人肌が恋しいと言いますが、ブレックスにリアルな触れ合いは無いのよね…。

「それ以前の問題でしょ」

かつて私達が勇者の一員として異世界に転移する前の知識では、男性はエッチですぐにいやらしい事をしてくると認識していたのですが、現代の男性はブレックスで満足してしまい、直接身体に触れてこようとはしないのです。

ハグやチークキスはあるみたいだけれど…。

「由香、一夫多妻や一妻多夫というように結婚に関する概念が大きく変わっているのは聞いて知っているけれど、どうやって交際に発展するのかしら…?」

「それはやっぱり…お互いが気に入ったら付き合おうってことになるんじゃない?」
「その為のブレックスでもあるんでしょ?」

相性を確かめる為の…。

「じゃあそんな風に声を掛けられなかった私達は好みじゃ無かったという訳?」

「そうじゃないと思うわ。ブレックスはコミュニケーションツールだから。今回は桂司達と同じでただのナンパなのよ…」

「寒くなってタコやGの侵攻がかなり減ったから彼氏ぐらい欲しいのに…」

そろそろ処女を卒業なんてね…。
せっかく若返ったんだもの…、今度は青春を謳歌したいわ。

「そうね」

オナニーで処女膜を破ってしまった私もHに興味が無いわけではありません。

実は最近オナニー用のグッズでもと密かに探すのですがネットにも見当たらないのです。
現代の女性達はどうしているんだろ…?

「どこかにシャルル様みたいな男性がいないかな~」

格好良くて逞しくて同い年なのに大人っぽいし…。
桂司達が子供っぽく感じるんだよね…。

「ほ…本当ね…」

心の片隅でそう思ったことはあったかもしれないと、すみれの言葉に一瞬ドキッとしてしまいます。
アイさんとマオさんが羨ましいわね…。



XX XY



「ねぇビルマ、レイア、仕事(戦闘)が無い時は一体何をしているの?」

いつも部屋に籠っているか揃って出掛けているのです。
顔を合わせる機会は戦闘時か支部にいる時の食事時のみ…。

「うん? 部屋でオナ…「訓練よ! 訓練…」」
「あっ、そうそう、レイアの言う通り訓練だよ」

「えっ、今、オナって…?」

オナって何かしら…?

「アンジーの気のせいよ。ほら、私達は戦闘で動き回るから常に訓練しておかないとね」

「……」
レイアが誤魔化しているような…。

「だったらトレーニング室を使えば良いのに…。部屋より広くて色んな道具があって…。俊成やドドンパもたまに使っているわよ」

「そ、そうね。でも部屋で出来る範囲だし、すぐに汗を流したいから…。ビルマもそうよね?」

「あ、あぁ、汗が凄くて部屋以外だと清掃してもらうのに迷惑が掛かるからな」

「ふ~ん…」

二人の体形を見ていれば言う事も分かるけれど、本当に艶やかで瑞々しくて羨ましいわ…。
でもビルマは昔ほど筋張った感じでもないし、レイアも肉付きが良くなっているのよね…。

「そ、そんな事より、アンジーは俊成とどうなのよ?」

「え…そんな…」

「進展はしたの? 侵略者達の侵攻も少し減ってきたからね」

「か…変わらないわよ…」

「ハァ~、何をしているんだか…。いっそアンジーも俊成じゃなく地球人の男性と仲良くすれば?」

「アンジーもどうしても俊成が良いって訳じゃないんでしょ?」

「そ、それはそうだけど…」
「“も”って、二人とも地球人の男性と付き合っているの!?」

「「……」」

「アンジーも雄が欲しいのか?」

「そ、それは…」

前の世界にいた時から結局俊成の気持ちが私に向けられない状況だし、心の底から安心して頼れる男性がいれば…。
一緒に幸せを育みたい…、私にもそういった憧れはあるのです。

「アンジーが俊成に拘らないのなら何とかなるかも…」

「ハハ…、私は結局そうなるんじゃないかなぁって思っていたよ」

「レイア、ビルマ、何を言っているの?」

「アンジーさえその気があるのなら、私達がどうして艶やかで瑞々しいか教えてあげても良いわよ」

「その代わり後戻りは出来ないけれどね。フフ…」

「えっ、やっぱり何か原因があったのね!」

後戻りが出来ないって…(ゴクリ…)

「数日の内に考えてくれればいいわ」

「そうそう、今は(この国におられなくて)会えないからね」

あぁ~、私もシャルル様と色んな国に行ってみたいわ~。

(一体誰に会わせるつもりなの…)

とりあえず私が俊成の事を諦めれば、ビルマやレイアと同じ様になれる可能性があるようです。



XX XY



「エミリアン、寒くなってきて侵略者の侵攻も減ってきたな。ガイが暇そうにしていたぞ」

「確かに暇ではあるけれど良い事じゃないか。まぁ軟体動物みたいな異星人とGだからな」

侵攻があったとしても最近は比較的暖かい南西諸島ばかりです。
また、グレイが減ったおかげか人型も以前ほど多くはないようです。
聞くところによるとシャルル君がグレイの数をかなり減らしたとか…。

「それよりエミリアン、最近はすっかりセシルとマリーからそっぽを向かれているな」

「別にそっぽを向かれている訳じゃ…。戦闘中はコミュニケーションも取れているし…」

ただ、オールセンの言う通り、戦闘以外での会話はほとんど無くなっています。

待機中、二人は食事が済むとすぐに部屋に戻るし、出掛ける時はいつも一緒なんだよな…。

楽しそうにどこへ行くんだか…。
艶やかに瑞々しくなった二人を見ていると、少し胸の奥が苦しくなることもあります。

「セシルはともかくマリーを手放してしまうとわな…」

「手放すも何も…。ようやく地球に慣れてきたんだろ…」

セシルはイケメン好きで尻が軽いけれどマリーはな…。
前の世界にいた時から僕に好意を寄せていたのは知っている。
大体、何の力もない今の地球人男性に興味を示すわけが…。

「それなら良いけれどな」
「では、この機会にブレックスというものを体験してみようか? 先日桂司達にも自慢されたんだろ?」

「本当にむかつく奴らだよ。急に何の連絡かと思えばつまらない…。僕達は侵略者から地球を守らなければならないというのに」

「でも、私達はもう前の世界には戻れないんだぞ。いずれこの世界で家庭を築かないとな」

「へぇ~、オールセンはそんな事を考えていたのか」

「今の所ガイは本当に気にも留めていないかもしれないが、神様のおかげで若返ったわけだからな。賢者としてこの広い世界をパートナーと共に巡るのも悪くはないだろ…?」

「そうだな…。魔王や魔物達に比べれば侵略者達なんて脅威でもないし…」

不定期に数だけで攻めてくる存在で、防衛だけなら今でも造作は無いのです。

「セシルとマリーがいてこそだけれどな」

「それを言ったらお終いじゃないか~」

勇者として認めたくはありませんが、今となっては侵略を簡単に凌げているのもセシルの魔力回復や、マリーの攻撃魔法のおかげなのです。

様々な魔法を使える賢者のオールセンも魔力頼みだからな…。

「ハハッハ」

(笑い事じゃないんだぞ)
「…そうだな、せっかくだからブレックスを体験しておくか」

桂司達に言われっぱなしもムカつくからな。
どうせなら先に彼女でも作って自慢してやろう。

セシルやマリーもモテだした僕を見て見直すかもしれないからな…。



XX XY



「晶子、やっぱりこの高遠しずくってタレント、少し前から更に綺麗になっているよね?」

対談番組がメインみたいですが、TVで見かける度に気になってしまいます。

「杏って本当にそういうの気にするよね」
「でも…、確かに綺麗になっているかも…」

「でしょ?」

女性の出演者は比較されて可哀想ね…。

「彼女が出るだけで視聴率が取れそうね」

かなりの人気だそうですが、出ているのは一つのTV局だけのようです。

「今の状態で初めて観れば超美人のお姉さんで済むけれど、今の時代にはこんなに綺麗になる方法があるってことだよ」

「あぁ、さくらさんが言っていたエステみたいにね」

「そうそう。詳しくは聞いていなかったけれど、侵略が落ち着いてきたみたいだから一度行ってみない?」

「良いわね~。ワイフィーも誘う?」

「ワイフィーにエステなんて必要ないじゃない。いつも艶やかで瑞々しくって。時間があれば部屋に籠っているか精気を吸いに出掛けているでしょ」

大変なのは知っているけれど、精気を吸うだけであんなに…。
サキュバスって女性から見ると羨ましい種族よね。

「それもそうね…。私達も艶々になってワイフィーを驚かせようよ」
「それで彼氏でも作っちゃったりして…」

「晶子~、裏切る気~?」

「杏にはフォルがいるじゃない!」

杏を想って地球にまで付いてきたんだから…。

「フォルねぇ」

「いい加減長い付き合いなんだから…。それにせっかく若返ったんだからね!」

現代は一妻多夫、逆ハーレムも可能なのです。

「もちろん嫌いじゃないわよ。でも…」

長く一緒にい過ぎて家族みたいに感じてしまうのです。
従順な弟…?

「肉体は若いのに精神がおばさんじゃ老けるのも早いんじゃない?」

「酷いわね~、晶子…」

「若いんだからヤッてから決めれば良いのよ。フォルも意外に他の地球人女性を選ぶかもよ」

「くっ、私が男性を悦ばせられないとか!?」

「ハァ~、耳年増の処女が何を言っているんだか…」

「あ…晶子もでしょ!」

そう答えながら、勇者だからといって男勝りでは女性として晶子に負けて、フォルにも見限られてしまうんじゃないかと思ってしまいます。
でも、まぁフォルは…やっぱり彼氏って感じじゃないけどね…。
う~ん、晶子の言うように一回ぐらいは相手をしてあげないと可哀想かな…。



XX XX XX XX XX XX

年末年始の間にハート(いいね)マークが激増していて驚いています。
完結済みの『DNAの改修者』の方も読んでいただけて嬉しいです。

本年もよろしくお願いいたします。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

距離を置きたい女子たちを助けてしまった結果、正体バレして迫られる

歩く魚
恋愛
 かつて、命を懸けて誰かを助けた日があった。  だがその記憶は、頭を打った衝撃とともに、綺麗さっぱり失われていた。  それは気にしてない。俺は深入りする気はない。  人間は好きだ。けれど、近づきすぎると嫌いになる。  だがそんな俺に、思いもよらぬ刺客が現れる。  ――あの日、俺が助けたのは、できれば関わりたくなかった――距離を置きたい女子たちだったらしい。

高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません

下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。 横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。 偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。 すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。 兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。 この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。 しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。

死神と恐れられた俺、転生したら平和な時代だったので自由気ままな人生を享受する

オカさん
ファンタジー
たった一人で敵軍を殲滅し、『死神』と恐れられた男は人生に絶望して自ら命を絶つ。 しかし目を覚ますと500年後の世界に転生していた。 前世と違う生き方を求めた彼は人の為、世の為に生きようと心を入れ替えて第二の人生を歩み始める。 家族の温かさに触れ、学園で友人を作り、世界に仇成す悪の組織に立ち向かって――――慌ただしくも、充実した日々を送っていた。 しかし逃れられたと思っていたはずの過去は長い時を経て再び彼を絶望の淵に追いやった。 だが今度こそは『己の過去』と向き合い、答えを導き出さなければならない。 後悔を糧に死神の新たな人生が幕を開ける!

レベルアップは異世界がおすすめ!

まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。 そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。

四つの前世を持つ青年、冒険者養成学校にて「元」子爵令嬢の夢に付き合う 〜護国の武士が無双の騎士へと至るまで〜

最上 虎々
ファンタジー
ソドムの少年から平安武士、さらに日本兵から二十一世紀の男子高校生へ。 一つ一つの人生は短かった。 しかし幸か不幸か、今まで自分がどんな人生を歩んできたのかは覚えている。 だからこそ今度こそは長生きして、生きている実感と、生きる希望を持ちたい。 そんな想いを胸に、青年は五度目の命にして今までの四回とは別の世界に転生した。 早死にの男が、今まで死んできた世界とは違う場所で、今度こそ生き方を見つける物語。 本作は、「小説家になろう」、「カクヨム」、にも投稿しております。

暗殺者から始まる異世界満喫生活

暇人太一
ファンタジー
異世界に転生したが、欲に目がくらんだ伯爵により嬰児取り違え計画に巻き込まれることに。 流されるままに極貧幽閉生活を過ごし、気づけば暗殺者として優秀な功績を上げていた。 しかし、暗殺者生活は急な終りを迎える。 同僚たちの裏切りによって自分が殺されるはめに。 ところが捨てる神あれば拾う神ありと言うかのように、森で助けてくれた男性の家に迎えられた。 新たな生活は異世界を満喫したい。

スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する

カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、 23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。 急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。 完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。 そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。 最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。 すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。 どうやら本当にレベルアップしている模様。 「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」 最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。 他サイトにも掲載しています。

転生したら鎧だった〜リビングアーマーになったけど弱すぎるので、ダンジョンをさまよってパーツを集め最強を目指します

三門鉄狼
ファンタジー
目覚めると、リビングアーマーだった。 身体は鎧、中身はなし。しかもレベルは1で超弱い。 そんな状態でダンジョンに迷い込んでしまったから、なんとか生き残らないと! これは、いつか英雄になるかもしれない、さまよう鎧の冒険譚。 ※小説家になろう、カクヨム、待ラノ、ノベルアップ+、NOVEL DAYS、ラノベストリート、アルファポリス、ノベリズムで掲載しています。

処理中です...