懐かしの鉄道旅

かき氷はイチゴ味が一番

文字の大きさ
16 / 20

2008年近江塩津駅

しおりを挟む
 私は度々書いてきた通り、
「分岐駅」
が好きだ。
 それも大きな駅ではない。
 特急など優等列車は全てかほぼ通過する。
 にもかかわらず時刻表などにはマークとかで着/発などで記されるような駅
である。
 北から言えば、北海道の白石駅、青森の川部駅、福島の安積永盛駅、千葉の
香取駅、栃木の宝積寺駅、神奈川の国府津駅・・・などである。
 西日本側でも木津川駅や伯耆大山や備中神代や夜明(残念ながら日田彦山線
が廃止になったが)などがあげられる。
 そんななかでも滋賀県の近江塩津は是非この目で見てみたい駅であった。
 北陸本線と湖西線という大きな幹線が合流する駅にして滋賀県最北の駅、しか
し敦賀駅と言う大部分の特急が停車する駅が近いせいか特急はすべて通過。
 にもかかわらず当駅発着の列車が数本設定されるところはどんな地元か?
 と気になった。
 2008年夏、一旦敦賀に出て、是非買っておきたかった「鯖街道寿司」弁当を
購入し、新疋田を過ぎ近江塩津駅のホームに降りた。
 山間の間に開けた小さな平野というのかそういうひなびた場所にあった。
 ホームは二面四線。
 ホームの幅はやや狭い。
 しかし敦賀方面を見ると真っすぐ線路が伸びていて、目には見えないがやが
て滋賀と福井の県境の山を越えるトンネルがあろうことは想像がつく。
 日本最大の湖琵琶湖の北端はここよりもう少し南にあるが、ホーム階段から
下に降りて全ての特急通過駅らしい暗めの細い通路を潜り抜け西側の改札口か
ら出ると駅前にはそこそこ大き目な道路が横切っていて、住宅がぽちぽち
とある。
 人は少ない。
 そして改札出て右手に、私の好きそうな立ち食いうどん?の店があった。
 ずいぶん趣がある。
 私は鯖寿司を持っているにも限らず、そこでうどんと稲荷ずしを購入した。
 都会に比べたら全然利用客も少なそうなこの駅で採算採れるのだろうか?
 とか野暮ったいこと考えながらうどんと稲荷ずしを頂く。
 旅情も味を増幅させているのかもしれないが美味しかった。
 大阪・京都方面から来た新快速が停車中で私はこれに乗って米原から新幹線
で帰京する予定だが、その横を湖西線からきた特急サンダーバードが比較的
低速で通過して敦賀方面に向かっていく。
 二度と来ないかもしれない近江塩津駅の風景を目に焼き付けながら米原に
向けて旅立つのであった。
 なお、2023年現在、調べてみるとこの近江塩津駅構内のうどん屋は撤退し
たという情報を見た。
 私の青春の思い出の一つはかなたのものになっていった。

                         <完>
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

三十年後に届いた白い手紙

RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。 彼は最後まで、何も語らなかった。 その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。 戴冠舞踏会の夜。 公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。 それは復讐でも、告発でもない。 三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、 「渡されなかった約束」のための手紙だった。 沈黙のまま命を捨てた男と、 三十年、ただ待ち続けた女。 そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。 これは、 遅れて届いた手紙が、 人生と運命を静かに書き換えていく物語。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

処理中です...