首狩り族とカニバリズム

かき氷はイチゴ味が一番

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謀反人の濡れ衣 前編

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 この世界はまるで日本の戦国時代のよう。
 しかし鎧や鎖帷子を纏い、ものものしくもどこか妖しい華やかさがあるのは
大半が「女性兵士」であるからだろう。
 この世界は女が主役の戦国時代。
 各国を支配するのは殆ど女王。夫となる国王は専ら文化と神事などを司り
戦や行政の中心、そして裁判はほぼ女王はじめとする支配階級の女が担う。
 理由は単に女性の割合が圧倒的に多いからだ。
 実に全人口の八割を女性が占める。
 そして戦で死んでいくのも多くは女性であるから、実質の出生率は圧倒的に
女である。
 地球の自然環境変化のせいか、それとも物質的な理由か遺伝的にそうなるのか
定かではないが、男子出生は例えるなら四葉のクローバーを野原で見つけたり、
一年365日の中で地震が起こる日数の割合位に珍しいくらいに思える。
 この日本?の戦国時代のようなこの国(仮に大和国としよう)の各国の多く
の人々は
「精が足りないと女が生まれ、精が十分あれば男が生まれる」
とされており、精を付ける食材としては
「牡蠣・マグロ・ウナギ・イノブタ(イノシシ)の動物性たんぱく質肉類」
とされるのだが、上記はいずれもこの時代入手困難になっていた。
 イノブタやシカ類は乱獲の結果、どこの国でも狩猟で得られなくなり、
ウナギも滅多に捕獲できず、マグロや牡蠣などはそもそも海産物であり内陸
に領地を持つ大名の支配する国では入手ほぼ不可能なうえに、領地に海を
持つものでもその海で必ずしも豊かな海産物が取れるわけではない。
 だから米や農産物栽培の豊かな土地を求める以外でも食料をめぐる大名ら
の領土争いは激化していた。
 直接戦いに出向く女兵士・武士たちの戦闘力強化も課題だが、男子の数を
増やして強い子種(精子)を持つ男子を育成することも人材の上で義務付けら
れる。
 そのために近年では特に逞しい男子育成のためにイノブタなどに代わって
優秀な食材として
「若くてピチピチの女性の肉」
が男性の体を強健にし、より良い精子を製造することが判明された。
 もちろん受肉が比較的たやすく手に入った太古のころなら禁忌されたことで
あろうが、女性人口に偏りが大きく、食糧事情全体的にも人口抑制する必要
もあり、また厳しい身分社会でもあるから余った女性の肉を男性のために
役立たせることは公然と推奨されていた。
 ただ、何の罪もいわれもない女性を勝手に殺害してむさぼったりその肉を
売るなどは固く禁じられて重い罪になるので、肉を提供することになる女性

「法的に認められたケース」
「公的事務所(俺の国ならば「民部法務所」の許可証を得た場合」
そして
「女王の直接の裁可が下りた場合」
などである。
 女王の直接の裁可は多くの場合、戦で得られた敵方側の捕虜や討ち取った
女性兵士など、自国で重罪を犯して死刑扱いとなった女などである。
 
 俺もいい女の肉を食べてきて18歳にして180センチ、74キログラムの筋肉質
な立派な若武者になった。
 俺の知る同世代前後の若い男性は皆、肌の青白いひ弱・病弱・学者肌で体格
も女性よりむしろ華奢なものが目立つ中で俺はどの女性兵士よりも武術も体術も
優れている武者に成長する。
 女王である南桜(なんおう)女王にも大変気に入られて城内部で近衛四番隊長
に任命される稀にみる若い年齢での出世を果たした。
 自慢ではないが武術だけでなく教養にも優れており、南桜女王の皇女である
万里子姫様の国学と算術の講義を担当している。
 第二皇女の澄玲(すみれ)姫様には馬術と剣術の指導を行っている。
 まあ男と言うのもあって周囲の女性幹部やその候補ら達からねたまれたりする
こともない。
 寧ろ執政(この国のナンバー2)である大炊内侍(おおいのないし)様の信任
も厚く、彼女の大事な一粒種である桂子姫(けいこひめ)の教育指導も頼まれて
いる。
 まあ上役、それもとんでもない上役の深窓のおひいさま達を世話するという
ことで14歳の時から俺は自分の修行以外にもやることが増え、澄玲様まで受け持
つことになり16歳からますます忙しくなった。
 
 こんな俺が実力ナンバー3の内侍従の頼子様他にねたまれない理由は男と言う
以外にも
「やがて万里子・澄玲・桂子各姫のいずれかの夫に収まり、政治・軍事・行政面
からは一切口出せない立場になるだろう」
とみなされて出世上のライバル視されてないこともある。

 だが俺はいつまでも城内でチャンバラ同然のお稽古ではなく戦場に出てこの
手で敵を討ち取り自ら選んだ女の肉を入手して持ち帰りたい、活躍してより
豊かな土地を国のために拡張したいという戦功が欲しく、出世自体はどうでも
良かった。
 というより殆ど女上司しかいないなかでしばらくずっと会議や軍議するだけ
の内政専科は辟易してしまう。
 とはいえもちろん俺は女を性的対象として興味あり、好きな女性もいる。
 それは最近自覚してきたがまだ誰にも言っていない。
 うかつにそれが漏れるとあらぬ影響を、思わぬ悪い事態を引き起こす可能性
もあると考えているからだ。
 ああ、俺が好きになった女性が万里子姫ならまだ悩まなかったろう。
 もしくは澄玲姫でもいい。
 この二人なら尊敬する南桜女王の姫だから将来的に憂いは何もない。
 だが俺が好きになったのは同い年の万里子姫でも、16歳の澄玲姫でもなく、
13歳の桂子姫であったのだ。
 この姫とは彼女が5歳のころ(俺が10歳のころ)から知り合いで最初はお転婆
で転んでけがしてべそかきながら俺に背負われて帰ってきたり、一緒に釣りに
いって俺ばかり釣って負けず嫌いから泣いてしまったりから始まって、徐々に
落ち着いて書物や琴に通じたり、舞や茶道を覚えてより大人びた成長期を見て
そして女らしくなる過程を一緒に過ごしてきた。
 最初のお転婆はなりを潜めていき、文化系の女子になり、武術はさっぱり
センスはなかったが馬術は多少できて、運動系では唯一水泳だけは好きだった。
 その理由は
「幼き頃、頼朝お兄様(俺のこと。俺の本名は榊原右衛門佐頼朝)と沢山泳いで
鍛えられたから水辺は好き」
とのことであった。
 去年、彼女がもう12歳なのに珍しく算術の講義で(桂子姫は算術が苦手)、
「右衛門佐(うえもんのすけ)様、大横戸川へ泳ぎに行きましょう~」
と言ってきたのだ。
 彼女が私的に親しみとかちょっといたずら心や遊び心があるときには必ず
頼朝ではなく右衛門佐かお兄様と呼ぶ。
 このとき仕方なく抗議を中断して二人で遊びに行ったときの彼女の急に
大人びた水着姿からのまぶしさにドキッとしたのだ。
 

 本当は城内で女王様に仕える身分の独身男が未婚の上位幹部級の姫君と
二人きりでこのような薄着同士でたわむれてはならないのだが・・・。
(もう胸がそれなりに大きいじゃないか!)
 桂子は顔立ちも整っていて愛らしく、俺はこの日を境にひそかに桂子を愛し
始めていた。
 桂子ももちろん俺が好きだと思うがそれは男として好きなのか、単に親しみ
持てる兄か先輩程度なのかしっくりこない。
 思ったことはお互いに言い合える関係ではあるがこの日から男女間にまつわ
る話は特に俺のほうから言えなくなり、また桂子から好きな男性がいるとか
内侍従頼子様から娘の桂子姫について将来縁談の相手がいるとか聞かされる
ことをどこかで恐れていた。
 そして俺の気持ちを知ってか知らないでか時折親愛のハグなどしてきた
桂子の胸が俺の体に当たるとき俺は心が熱くなってしまう。
(桂子の肉って美味しそうだよな・・・)
 もしわが軍が敵方に敗北を喫してこの城が落とされたとき、桂子は敵方の
戦利品として食用肉にされてしまうのは間違いあるまい。
 ただもちろん好きな女の子の肉を本当に食べたいわけではない。
 食べちゃいたいくらい可愛いな、と思うだけで徐々に
(将来は結婚して夫として表で活躍する妻の桂子を支えたい。戦で活躍とか
政治しなくても俺は神事や学問だけ精進して子をせっせと作らせるだけで
いい)
とすら考えた。

 ところが事態は思いもよらないことになった。

                      
                           <続く>
 
 
 
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