58 / 89
58
しおりを挟む「優、手繋ぐ?」
「繋ぐ!!!」
学校を出てそのままマンション方面へと向かう。行き先はこの間見つけたカフェだ。
ケーキのイートインができて紅茶とフレッシュジュースが美味しいらしい。土日に前を通ると行列ができている時もあるくらいの人気店だけど、今日は平日だし大丈夫、、なはず。
「ママ、今日来てくれてありがとう。これまでの参観日の中で1番楽しかった!!俺すごい張り切っちゃった!!」
「うん、俺こそいかせてくれてありがとうな。何回も泣きそうになるくらい優が頑張ってるの見れて嬉しかったんだ、俺。優の学校で優の授業見て、一緒にご飯食べて、一緒に帰るなんて最高の1日だった。すごい幸せだった。」
「この1日中参観日のオープスクールは毎年あるから来年も来てくれる?あと、普通の参観日も。」
「絶対行くよ。優の姿見に絶対に行く。」
参観日ってなんであるんだろうって昔は思ってた。俺は楽しみになんてしてなかったし、親が来てみんなソワソワしていつもより授業の進行遅かったりいつもは暴れたり嫌なこと言うやつも親が来るから大人しかったり・・・偽りの状態見せて何になるんだろうって思ってた。
ただ単に俺には親がいなくて参観日が嫌だっただけなんだけど。
でも今日、親として行って分かった。どんな姿だって子供が一生懸命頑張っている姿を見ることに意味があったんだなって。子供の成長を見ることのできる貴重な機会なんだなってそう思ったんだ。
「ママ!ついたよ!!入ろう!!!」
「お、本当だ。結構混んでるけど座れるかな。とりあえず、入ろっか。」
店内に入るとケーキの甘い匂いが漂ってくる。すご、若い女の人ばっかりだ。
店員さんに案内してもらったのは奥の個室だった。今テラス席もオープン席もいっぱいだからって。
俺としては優とゆっくり話せるからラッキーだったけど。
「ほら優、どれにするんだ?」
「俺、このいちごのタルトがいい!!ママは?どれにするの?」
いちごのショートケーキに、モンブランにチョコに色々ありすぎてわかんない、、。
ケーキほとんど食べたことないしなぁ。
あ・・・
「このおすすめのバスクチーズケーキってやつにしてみる。食べたことないし。優も食べれる?チーズケーキ。」
「うん!俺好き!!」
「じゃあこの2つにして、飲み物は?俺は紅茶にするけど優は?」
「俺このオレンジジュースにする!!」
「よし、じゃあ店員さん呼んで注文しよった。」
ケーキ2つとドリンクを頼むと優から意外な話がされた。
「ねぇ、ママって理玖おじさんと松本先生どっちが好きなの?」
「んっ、、ぶっ!!・・・は、、?え、?何急に・・・」
「だって、最近2人といる時とか2人の話する時いっつもちょっと顔赤いじゃん。だから好きなのかと思ってた!!」
「いや、そう言うのはよくわかんなくて・・・」
「でも理玖おじさんもうすぐいなくなっちゃうよ?」
「うん、、、そうだよな。」
優からそんな話されるとは思ってもいなかったから驚きと動揺が隠せない。
「俺はどっちがパパになってもいいよ。ママが俺のそばからいなくならないならそれでいい。もし、2人のどっちかと一緒になるために俺がママから離れなきゃいけなくなっても・・・我慢、できるように頑張るから・・・」
その言葉を聞いて優の隣の席に移動して抱きしめた。
「もし、もし俺が誰かと一緒になるって決めたとしたら。それは優も日和も陽介も全員一緒に受け入れてくれる人じゃなきゃ俺は受け入れない。俺にとってはお前たちが1番大事だから、それを超えるものはできないよ。同じくらい大事っていうのはあり得るけど、超えるのはあり得ないから。だからそこは心配しなくていいから。ずっと一緒にいるって言っただろ?せっかく一緒に暮らし始めることができたのにそんなこと言うな。な?」
「うん。ちょっと不安に思っちゃった、ごめん。」
「ううん、俺こそごめんな。優のその気持ちに気づいてやれなくて。」
「ねえママ、俺はまだ好きな子とか出来たことないからよくわかんないんだけどさ、ママが楽しくなる人生にしてね?ママのこと苦しめる人はだめだよ?」
「じゃあ、好きな人が出来たら優にチェックしてもらおうかな。この人どう?ってさ。」
「うん!!いいよ!!俺がチェックする!」
自分の親の恋愛事情に子供ってこんなに乗り気なもんなのか、、?無理してることはないのかな。
まだ環境が変わってそんなに経ってないしと思っていたけど、理玖さんは海外に行っちゃうし、優もこう言ってくれているんだから俺も少しづつちゃんと考えないといけないのかもしれない。
「おまたせしました~バスクチーズケーキといちごタルト、お飲み物です。」
キラキラ輝くケーキが届いたが俺の頭はさっきの話でいっぱいだった。
1,077
あなたにおすすめの小説
言い逃げしたら5年後捕まった件について。
なるせ
BL
「ずっと、好きだよ。」
…長年ずっと一緒にいた幼馴染に告白をした。
もちろん、アイツがオレをそういう目で見てないのは百も承知だし、返事なんて求めてない。
ただ、これからはもう一緒にいないから…想いを伝えるぐらい、許してくれ。
そう思って告白したのが高校三年生の最後の登校日。……あれから5年経ったんだけど…
なんでアイツに馬乗りにされてるわけ!?
ーーーーー
美形×平凡っていいですよね、、、、
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
✻改稿版を他サイトにて投稿公開中です。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
僕はただの平民なのに、やたら敵視されています
カシナシ
BL
僕はド田舎出身の定食屋の息子。貴族の学園に特待生枠で通っている。ちょっと光属性の魔法が使えるだけの平凡で善良な平民だ。
平民の肩身は狭いけれど、だんだん周りにも馴染んできた所。
真面目に勉強をしているだけなのに、何故か公爵令嬢に目をつけられてしまったようでーー?
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ユィリと皆の動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵も動画もあがります。ほぼ毎日更新
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
冷酷なアルファ(氷の将軍)に嫁いだオメガ、実はめちゃくちゃ愛されていた。
水凪しおん
BL
これは、愛を知らなかった二人が、本当の愛を見つけるまでの物語。
国のための「生贄」として、敵国の将軍に嫁いだオメガの王子、ユアン。
彼を待っていたのは、「氷の将軍」と恐れられるアルファ、クロヴィスとの心ない日々だった。
世継ぎを産むための「道具」として扱われ、絶望に暮れるユアン。
しかし、冷たい仮面の下に隠された、不器用な優しさと孤独な瞳。
孤独な夜にかけられた一枚の外套が、凍てついた心を少しずつ溶かし始める。
これは、政略結婚という偽りから始まった、運命の恋。
帝国に渦巻く陰謀に立ち向かう中で、二人は互いを守り、支え合う「共犯者」となる。
偽りの夫婦が、唯一無二の「番」になるまでの軌跡を、どうぞ見届けてください。
昔「結婚しよう」と言ってくれた幼馴染は今日、僕以外の人と結婚する
子犬一 はぁて
BL
幼馴染の君は、7歳のとき
「大人になったら結婚してね」と僕に言って笑った。
そして──今日、君は僕じゃない別の人と結婚する。
背の低い、寝る時は親指しゃぶりが癖だった君は、いつの間にか皆に好かれて、彼女もできた。
結婚式で花束を渡す時に胸が痛いんだ。
「こいつ、幼馴染なんだ。センスいいだろ?」
誇らしげに笑う君と、その隣で微笑む綺麗な奥さん。
叶わない恋だってわかってる。
それでも、氷砂糖みたいに君との甘い思い出を、僕だけの宝箱にしまって生きていく。
君の幸せを願うことだけが、僕にできる最後の恋だから。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる